2TOP

2TOP—3 SAKURA∞SAKU first

有「ちょちょちょちょ!お前ら酔っちまったのか!?」

 

(あ…)

 

さぁ、とうとう今日も始まりそうです。

スキンシップと称した愛のセクハラ!

 

真「ほら、こっちに来い。」
孝「ダメだ、俺が先。」
有「どっちもいらねぇよ!!仁!助けろ!!」
「え、えぇっ!?無理っすよぉ!!」

 

ごめん姉ちゃん。
ガチで無理っす。

 

有「酔ったなら帰れ!」
孝「真樹、帰れだと。気をつけて帰れよ。」
真「あぁ?帰るのはお前だろ。さっさと手ぇ離せ。」
有「うるせぇよ!2人共帰れ!!」
「「 嫌だ。」」

 

何そのやり取り…
すごすぎる。

姉ちゃん・・・
もうカッコ良過ぎとしか表現できない。

 

まぁでも…

真樹さんと孝さんが夢中になるの、なんとなく分かる。

 

だって・・・ここまでスルーされると振り向かせたくなるよ。

自分のこと男として見て欲しいって望んでしまう。

 

姉ちゃんは『嫌がらせだ』って言ってるけど。
真樹さんも孝さんも絶対有希さんにはまってる。

だってどう見ても2人は・・・

 

---ライバル

 

有「仁!次ー!」
「あいよ!」

 

俺はこのポジションで大満足っす。

 

有「そういえば・・・遼もここに来てみたいって言ってたな。」

 

ふと思い出したように呟く姉ちゃん。

『遼』って誰っすか?

 

真「遼・・・・あぁ、あいつか。」
孝「・・・・・・。」
有「今度連れてくるからよ。仲良くしてやってくれよな、仁。」
「えっ!は、はい!!」

 

で、誰っすか。

 

真「まだあいつに会ってんのか。」
有「まだって・・・・友達なんで。しょっちゅう会ってますけど。」
孝「・・・ムカつく。」

 

あ、新たな新星-----!?

 

有「なに言ってんだ。お前らだってしれっと仲良くしてるくせによ。知ってんだぞ。私に隠れてこそこそ会ってんだろうが。」
孝「別に隠れてるわけじゃない。」
真「てめぇこそこそこそ会うんじゃねぇ。」
有「別にこそこそしてるわけじゃない。」

 

遼さん…
どうやら2TOPにとって強敵らしい。

 

有「今度会うからさ。その時連れてくるよ。宜しくな、仁。」
「了解っす!」

 

2人の強敵。
その名も遼さん。

おそらく、いや勝手な勘ですが・・・

 

いい男に間違いないと思う。

 

孝「今度会うって・・・・いつだ。」
有「さぁな。」
真「言え。」
有「言ったら着いてくるだろ。」
「「 さぁな。」」
有「さぁなじゃねぇよ。来るに決まってる。」

 

はい。決まってます。

 

有「なんだよお前ら。そんなに遼に会いたいのか?」
「「 ・・・・・・・・・。」」

 

そ、それは違うでしょ有希さん。

 

有「仕方ねぇな。来る時は誘ってやるからよ。有り難く思え。」
「「・・・・・・・・・・。」」

 

 

(か、かわいそう・・・)

 

 

なんて鈍い人なんだ。

いや…ここまで来ると痛い。
非常に痛い。

自分、早々と見切りをつけて本当に良かったと思う。
こんなのに付き合ってたらいくら気が長い奴でも爆発しかねないと思います。

 

でも、姉ちゃん気付いてるかな。

今日はちゅーもぎゅーもされてないってこと。
しかも一度たりとも。

 

どうやら真樹さんと孝さんが一緒にいるとケンカが絶えずそれどころではないらしい。

 

『毒をもって毒を制す。』

正にこれ。

 

もちろん一週間休みをくれるって言われてもこんなこと絶対言えない。

今度こそーっと姉ちゃんだけに教えてあげようと思う。