『ほんと、彰って良く寝るよね。』
んー
『幸せそうな顔して。どんな夢見てるんだろ。』
んー、誰だ?
『でもさ・・・』
・・・良子?
『寂しいよ、彰・・・』
「-----良子?」
あれ。
「ごめんね佐野。俺、橘。で、現在俺のつまらない授業中。」
「・・・・・。」
「良かったら俺の話を聞いてやって。出来れば起きたままで。」
「・・・・・了解です。」
やってしまった。
the・居眠り。
「彰ちゃん大丈夫っすか?今日も眠そうっすけど・・・寝不足なんすか?」
「そういうわけじゃないんだけどな。いつの間にか眠ってた。しかも熟睡。ていうか起こせよアラタ。」
「起こしたんすよー!」
文化祭から一週間経った。
楽しかったお祭りモードも終了。
そして後に待っていたのは地味な学校生活。
とにかく授業がつまらない。
ていうか高校の勉強ってこんなに難しかったっけ・・・
なんて思いながらもサボらず腐らず授業を受けてる。
だれかこんな私を褒めてくれ。
そして現在、月曜の昼休み。
いつものメンバーいつもの屋上。
ホットコーヒー片手にまったりしている。
「とにかくもっと気合入れて起こしてくれよ。これ以上目ェつけられたら教卓の前に席移動させられるかもしれない・・・そんなの絶対イヤだ。」
「そりゃがんばりますけど。最近の彰ちゃん、なかなか起きてくれないんすよね。」
「そこをなんとか。」
「迅さんが起こしてもダメだったし・・・」
「え、そうなの?」
コクッとうなずく西本、いや迅。
そういえばあの日以来・・・
つまり好きだ事件以来、こいつは「西本」と呼ぶと暴走する。
どう暴走するかというと・・・
まぁなんというかすごく暴走する。
というわけで心の中でも名前呼びの練習中。