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(ダメだ---待って・・)
何かに操られるように体が勝手に動いていく。
(ダメ、ダメだって・・・)
サイドテーブルに静かにコップを置いた。
そして音を立てずにベッドに近づく。
「-----っ・・!」
近くで見た透ちゃんは
息を呑んでしまうほど魅惑的だった。
空気を求めて軽く開かれた唇
酔いのせいか深く上下する胸元
多分苦しいんだろう。
いや、どう見ても苦しそうなんだけど
でもその様子は
震えを誘うほどに煽情的---
(ヤ、ヤバ・・・い・・・)
なんだか俺、興奮してる。
心臓の音が耳から聞こえそうなくらい大きい。
空気はこんなに冷たいのに凄い勢いで体温が上昇していく。
体から感覚が無くなっていくような
自分が自分でなくなっていくような
正に我を忘れるギリギリのライン。
とにかくこれは冗談抜きで---
ヤバイ。
(止ま--れ---)
心の声も虚しく、透ちゃんを挟むようにベッドに手を着いた。
---ギシッ
膝を着き、体重をかけるとベッドがきしむ。
その音がヤケに大きく聞こえた。
透「----ぅ・・」
瞼に、頬に、指を滑らせる
顎に指をかけ、導くように上を向かせる
「・・・・・・・。」
そして柔らかそうな可愛い唇に
ゆっくり、自分のを重ねた
透「----ん・・」
(・・・・・・なに、コレ。)
悪いことしてるから?
後ろめたい気持ちだから?
なぜかは分からないけど
重ねただけなのに頭が溶けそう。
透「んッ・・・・」
触れるだけの軽いキスを繰り返す。
ピクッと小さな反応はあるけど抵抗はない。
どうやら透ちゃんは完全に夢の中らしい。
透「---ッ--ん・・」
少し強引に唇を割った。
アルコールのせいか、もたもたと逃げる舌が熱っぽい。
透「っ---はッ・・」
「・・・・・。」
苦しいのか時々吐息が漏れる。
それが妙に艶っぽくて・・・
ダメだよ透ちゃん。
そんな色っぽい声聞かされたら色々と勘違いしてしまう。
透「ん、ん---ッ・・」
「・・・・。」
---プツ、プツンッ
調子に乗った右手がブラウスのボタンに指をかけた。
一つ、また一つ。
ゆっくり確実に胸元を開いていく。
(う、わ・・・)
ボタンが外れるに連れて心臓の音が大きくなって行く気がする。
ドキドキしすぎて胸が痛い。
ていうか何やってんだ俺。
酔い潰れた女の子にキスしてる時点でアウトなんだけど・・・
これからどうするの。
まだ続けるつもり?
今更だけど、我慢強さには自信がある。
エッチは好きだけど我を忘れるタイプじゃないし
これまで理性を放棄してまで女性の体を求めた経験もない。
でも今は?
これ以上進めて大丈夫?
引き返せる自信あるの?
「---ッ---ぅーっ!」
とっても名残惜しい。
名残惜しいけど---
唇を離した。
(お、落ち着け・・・)
目を堅く閉じて無理矢理深呼吸。
今にも千切れそうな理性を気合で補強する。
「・・っ・・・」
無意識に唇を噛んだ。
だって動悸が激しすぎる。
まるで胸を叩かれてるみたいだ。
「よし・・・せー、のっ---!」
全然「よし」じゃないけど勢い付けて体を起こした。
今は早く透ちゃんから離れないと--
「------エロい・・」
失敗したと思った。
いや、完全に失敗した。
もちろん焦ってたのもある。
早く離れないとやばかったってのもある。
でもせめて
コレをどうにかしてからにすれば良かった。
(う、うわ・・・)
いやらしく濡れた唇
淫らにはだけた胸元
もちろん俺が悪いんだけど
自分でやっちゃったんだけど
下にいる透ちゃんがあまりにも官能的で
まるで俺を誘ってるよう・・・
透「---んぅっ・・!」
何やってんだろ俺。
気付いたら再び唇を奪ってた。
熱い舌を絡め取ってきつく吸って
さっきよりも激しく、口内を犯した。
透「---ん--っ・・」
胸元を弄ってシャツのフロントを開き
キャミの裾から手を滑り込ませた。
ウエスト、腰、背中・・・
直接感じる肌の感触が想像以上に柔らかくて、背中がゾクッと震えた。
透「--ぁッ・・・!」
首筋にキスを落とすと透ちゃんがピクッと肩をすくめる。
でも---無視。
肌に吸い付き、跡を残しながら下へ下へおりていく。
透「ん、ん・・・」
下着の上から膨らみを包む。
大きくはないけど・・・
柔らかくて気持ちいい。
---プツンッ
止まる気配のない手が背中に滑り込み下着のホックを外した。
そのまま体を少し抱き上げる。
そしてシャツもキャミも、下着も全部脱がせて
ゆっくりベッドの下に落とした。
「-------綺麗・・」
上半身を空気に晒した透ちゃんは
想像以上に綺麗だった。
腕も肩もすごく細くて・・・
女の子らしい華奢なラインは少し力を加えるだけで壊れてしまいそう。
---人は誰でもギャップを持ってる
これってよく言うよね。
---そして人は大きなギャップに弱い
これもよく言うよね。
でも、コレは反則だよ・・・
普段はあんなに男の子の透ちゃんが
脱いだらこんなに女の子だなんて---
透「----んっッ・・」
胸の膨らみを揉み上げ唇を寄せる。
そして柔肌をきつく吸った。
透「---ッ・・っ・・!」
突然の刺激に驚いたのか
透ちゃんは力なく肩に触れて俺を押し返してきた。
でもごめんね。
もう---止められない。
透「---ぁっ・・」
無意識の中で感じてるんだろうか
ピンと主張する突起に舌を絡み付けると可愛いらしく声が漏れる。
透「ぁ・・ッ---」
弱々しく俺の頭に触れて刺激から逃れようと身を捩る。
でも逃がさない。
腰に腕を回してグッと引き寄せた。
(ふーん・・・)
それにしても・・・
まだ少ししか触れてないのにこんなに反応するなんて、透ちゃんって感じやすい体してるんだな。
こんなの見せ付けられたら・・・
焦らして、苛めて、もっと乱れさせたくなる。
でも---今はムリ。
そんな余裕はない。
透「あっ---ん・・!」
(頭、溶けそう・・・)
艶めかしく漏れる可愛い声も
柔らかな肌の感触も
ほのかに香る甘い匂いも
まるで媚薬のように頭を侵食していく。
透「ゃ--ぁッ・・・」
「・・・透ちゃん・・」
これじゃまるでマタタビに犯された猫。
さっきまで自信満々だった自慢の我慢強さはどこへ行ったのか。
我慢どころか興奮が治まらない。
「や、ば・・・」
もっと透ちゃんに触りたくて堪らない。
もっともっと透ちゃんを感じたくて
溢れてくる欲望を制御できな--
透「---ッ・・っ、ぅ---」
「------っ!」
聞こえた声に違和感を感じて
体がビクッと跳ねた。
(----!)
すぐに体を起こし
急いで透ちゃんの顔を覗き込む。
そして、頭が凍りついた。
「-----っ!!」
虚ろ気に俺を見上げる瞳はキラキラ光ってて・・・
いや、まだ零れてはない。
零れてないんだけど・・・
どうしよう
泣かしちゃった---!
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