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「はぁッ・・・は・・ァ・・・ッ・・」
ベッドに吸い込まれるように脱力する。
体がだるい。
めちゃくちゃ気だるい。
なるほど。
さっきから感じる倦怠感の原因はこれか・・・
辰「また濡れちゃったな。」
「--ッ・・・あんたの・・せいだろ!」
辰「ずいぶん反抗的だなぁ。」
「----んンッ!!」
中に入ったままの指がまた動きだす。
「ゃ・・やめろ-----ッ!」
辰「透ちゃん、約束思い出して?」
「-----約束・・ッ・・・?」
辰「早く。」
「なんのこと-----ぅぁッ!」
恐らく固く尖った敏感な突起。
それを濡れた指でヌルッと押し潰された。
「ゃ・・・ぁ---あッ------------ッッ!!」
辰「薄情だなぁ。マジで忘れちゃったわけ?」
「だから----なんのこと・・・ッ・・」
薄情も何も。
覚えてないモンは仕方ないだろうが。
辰「ゲームに参加するって約束しただろ?」
「ゲーム?」
辰「参加してくれるよね?」
「ゲームってなんの----ッ・・ん!!」
強く、そして優しく突起をいじられる。
刺激から逃れたくて体を押し返してみるが無駄な抵抗。
辰巳さんの体はびくともしない。
それよりゲームってなんだ。
テレビゲームか!?
辰「最後までしない代わりに参加する。」
「ぇ---?」
辰「そういう約束だっただろ?」
ピタッと指の動きが止まる。
その前に・・・最後までしない代わりにって?
なにそれ。
それってもしかして・・・
服も着てないけど。
なんだかすごいことになってるけど。
私は-----無事だったと?
辰「思い出さないなら・・・今すぐ犯す。」
「な・・・なんだと----!?」
辰「お前なぁ・・・約束守ってもらうために俺がどれだけ耐えたと思ってんだ。」
「---------!」
た、耐えた・・・?
耐えたのか辰巳さん!
やはり私は無事だったんだ!
良かったぁーーー!!
辰「正直言って・・・ゲームなんてもうどうでもいいんだよ。爆発寸前・・・我慢の限界なの。」
「-----!」
スッと近づいてくる顔。
その表情は正に---
餌を目の前にした獣。
辰「思い出さないなら構わねぇよ?俺にとってはそっちの方が都合がいい。今からじっくりお楽しみ---」
「ささ参加する!そうだ!そういう約束だったよなー!!」
辰「・・・・・・・・・・・。」
思い切り叫んだ。
辰巳さんからは疑惑の目を向けられたが・・・
せっかく無事だったんだ。
どうせなら是非無事のままでいたい。
とにかく、今はこの状況から解放されることを考えよう。
辰「・・・・参加すんの?俺だけのモノにしてもいいんだけど。」
「なに言ってんの!参加するから離れて--」
辰「・・・ふーん。」
「あ-----ッ!」
突起を軽く撫でて離れていく指。
そして辰巳さんの体も離れていった。
とりあえず・・・助かったのか?
助かったんだな!?
辰「まぁ、参加するならそれでいい。」
「は?」
辰「お預け食らった分・・・今度会った時は覚悟しとけよ?」
「・・・何言ってんですか?」
意味が・・・分からない。
起き上がった辰巳さんは傍らに置いてあったタオルを腰に巻きどこかへ歩いていく。
そしてでかいバスタオルを持って帰ってきた。
辰「はい。」
「はい?」
辰「シャワー浴びるだろ?」
「え。」
シャワー・・・?
「お、お先にどうぞ。」
辰「俺はさっき浴びた。透ちゃんが眠ってる時に。」
「そ、そうですか。」
辰巳さんがシャワー浴びてる隙にトンズラしようと思ったが計画はあっさり挫かれた。
心を読まれたんだろうか。
目が合うとニッコリ微笑まれた。
「じゃぁ・・・お借りします。」
辰「ゆっくり入っておいで?」
「すぐ上がります。上がったら帰るんで。」
ニコニコ笑う辰巳さんにそう言い放って、案内されたシャワー室に入った。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
とりあえず
放心。
「・・・・・・・・・・・・。」
一体私は・・・・何をやってるんだ?
ていうか・・・・何が起こったんだ?
「・・・・・・シャワー浴びよ。」
人間とは、精神が究極状態に陥ると案外冷静らしい。
本当はシャワーなんか浴びてる場合じゃない。
あいつを問い詰めて何があったか聞き出すのが先決だろう。
だが今は、なぜかシャワーを浴びたい。
「な、なんだよこれ・・・」
バスルーム。
明るい光の下、自分の体を見てビックリ。
胸元、腹部、内腿。
とにかく、至る所に赤いアザ。
私って本当に無事だったのか!?
「あのヤロー・・・」
あのヤローとはもちろん辰巳さんのことだ。
昨日話していた限りでは紳士的なただのイケメンだったのに。
初対面でこんなことするとは・・・
とんでもない変態ヤローだ。
「随分きれいにしてんだな・・・」
当たり前だが初めて足を踏み入れたバスルーム。
男の一人暮らしにしては綺麗だ。
野獣のくせに綺麗好きなのか・・・
あぁ、彼女がやってくれてんのか?
蛇口をひねってお湯を出す。
「なんでこんなことになったんだ・・・」
熱いシャワーを頭から浴びながら独り言。
なんでこんなことに・・・?
全然分からない。
「悠人くんに捕まって・・・」
そう、あのガキに捕まった。
そして引きずられて店を出て、壁に押さえつけられて----
「・・・気持ち悪ぃ。」
そうだ。
キスされたんだったな。
唇や腕をごしごし擦った。
「そういえば・・・」
薬を盛られたんだったな・・・
Switchだったと思うがヤケに体が熱かった。
新種の薬だったのか?
それにしても最低なヤツだな。
女を舐めてる。
「・・・・・・・・・・・・・。」
そういえば・・・誰かが助けてくれたんだっけ。
あれが辰巳さんだったのか?
多分・・・そうなんだろうな。
(・・・・・・・・。)
覚えてないけどとりあえずお礼は言っておこう。
いや、言った方がいいのか?
それにしても・・・「ゲーム」ってなんだ?
ゲームっていったら・・・
やっぱテレビゲーム?
なんでそれに私が参加しないといけないんだ?
まさか辰巳さん・・・
遊んでくれる友達がいないとか。
まぁ・・・あの性格だもんなぁ。
二重人格の変態ヤロー。
絶対コレだ、間違いない。
----約束。
(・・・・・・・・・・。)
まぁ、約束なんてどうでもいいだろ。
約束した覚えもないし、ゲームなんてやってる暇も時間もない。
連絡来ても無視しとけばいいんじゃねぇ?
(・・・・・・・・。)
助けてもらったお礼は・・・
今度菓子折りでも贈っとくか。
そうだ。
その手で行こう。
「そうと決まればさっさと帰ろ。」
もう少し温まりたかったがやむを得ない。
中途半端に体を温めてシャワー室を出る。
「・・・・・あのヤロー。」
再び辰巳さんに対する暴言。
原因は洗面台に置いてある服。
見知らぬ白いシャツに黒いパンツ。
下着は上も下も・・・・無し。
なぜだ。
「おいコラ辰巳さん!私の服をどこにやった!」
ドアを少し開けて大声で叫ぶ。
昨日着てた服だが、シャワー浴びる時に一緒に持ってきたはずだ。
いつの間にか持って行きやがったな?
辰「着替えならそこに置いてるだろ?」
「これじゃない!私の服のことを聞いてんだ!」
辰「だって下着汚しちゃったじゃん。」
「し、下着じゃないっ!ジーンズとシャツだ!」
辰「そんなの知らないよー。着替えが気に食わないならバスタオルでも巻いて出ておいで。」
「ふざけんな!」
くそ・・・
なんだかあいつのペースに乗せられてるような気がする。
なんかムカつく。
「はぁ・・・・」
綺麗にたたまれた服を見て溜め息。
でも仕方が無い。
バスタオルで出て行くよりはマシだ。
家に帰るまで我慢しよう。
恐らく辰巳さんのモノであろう服に袖を通す。
やはりでかい。
「・・・・どうも。シャワーありがとうございました。」
下着を着けていない為なんとなく歩き辛い。
タオルを首にかけ、前かがみで歩きながらリビングの扉を開いた。
「あの・・・ 色々ご迷惑をかけてスミマセンでした。今日のところは帰らせてもらいま---」
辰「はい、コーヒー。」
着替えを済ませ優雅にソファーに座る辰巳さん。
コーヒー入りのマグカップを差し出される。
「・・・・・・どうも。」
この人・・・・・
なーんか調子が狂う。
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