遼 04 SAKURA∞SAKU first

有「じゃ、そういうことで。行こう、遼。」
「お、おー・・・お茶、ごちそうさまっす。」
要「全然気にしないで。あ、そうだ遼君。」
「なんすか?」

 

皆さんでお見送りをして頂けるのか。
真樹さんと純君、累たんと玄関に向かった有希。

その有希に聞かれたくないのか、要さんからコソッと声をかけられた。

 

要「遼君の連絡先、教えといてくれない?」
「え?」
要「何かあったときの為に。」
「-----そうっすね。」

 

確かに…
何かあった時はお電話いただけると助かります。

 

 

孝「サンキュな。」

「へ?」

 

 

振り返ると俺様孝様モデル様。
やっぱあんた格好いいっす。

 

孝「忠告してくれてよ。」

 

あぁそのことか。

まぁ気にするな。
ライバルは多い方がいいからなっ!

 

 

・・・・・すみません強がりました。

正直…強敵が一気に増えてかなりへこんでます。
致命傷です。

 

 

それに---

本当は教えてやりたくないんだよ。

 

 

有希を一番理解して、守ってあげられるのは自分だけだって思いたい。
これからもずっとそうありたい。

でもねぇ…
こればっかりは自分のことだけ考えるわけにもいかないからなぁ。

 

 

あいつが傷つくのは・・・

 

 

見たくない。

 

 

「有希の為っすよ。決してお宅らの為じゃないんで。出来ればハンデが欲しいっす。」
孝「ハンデ?」

 

少し驚いた顔をした俺様孝様。

でもその後、フッと小さく笑った。

 

その顔はめちゃくちゃ優しい顔で

 

この人マジでカッコいい・・・なんて思ってしまった。

 

有「遼ー?置いてくぞー!」
「お、おぉ!」

 

先に玄関に着いた有希から声がかかる。

ていうか置いてくって・・・
迎えに来たの俺だから。

 

「じゃぁ行きます。」
要「はーい。また遊びにおいで。」
「-----お邪魔でなければ。」
孝「へぇ、言うじゃねぇか。」
「・・・スミマセンデシタ。」

 

やっぱりここは謝っておくべきだろう。
俺は間違ってないと思う。

 

「お、お邪魔しましたー」

 

玄関に到着し、のそのそと靴を履く。

そしてイケメンハーレムに背を向け、外界へと解放された。

 

孝「おい有希、門限は6時だからな。」
「はあ?バッカじゃねぇの?早すぎだろーが。」

 

ケラケラ笑いながら後ろを振り返る有希。

まぁ、俺もつられて振り返ってしまったわけだが。

 

 

(--------。)

 

 

うん。うまく言葉で説明できない。

 

簡単に言うと・・・

 

 

 

 

めっちゃ怖ぇぇぇ!!!!