有「じゃ、そういうことで。行こう、遼。」
「お、おー・・・お茶、ごちそうさまっす。」
要「全然気にしないで。あ、そうだ遼君。」
「なんすか?」
皆さんでお見送りをして頂けるのか。
真樹さんと純君、累たんと玄関に向かった有希。
その有希に聞かれたくないのか、要さんからコソッと声をかけられた。
要「遼君の連絡先、教えといてくれない?」
「え?」
要「何かあったときの為に。」
「-----そうっすね。」
確かに…
何かあった時はお電話いただけると助かります。
孝「サンキュな。」
「へ?」
振り返ると俺様孝様モデル様。
やっぱあんた格好いいっす。
孝「忠告してくれてよ。」
あぁそのことか。
まぁ気にするな。
ライバルは多い方がいいからなっ!
・・・・・すみません強がりました。
正直…強敵が一気に増えてかなりへこんでます。
致命傷です。
それに---
本当は教えてやりたくないんだよ。
有希を一番理解して、守ってあげられるのは自分だけだって思いたい。
これからもずっとそうありたい。
でもねぇ…
こればっかりは自分のことだけ考えるわけにもいかないからなぁ。
あいつが傷つくのは・・・
見たくない。
「有希の為っすよ。決してお宅らの為じゃないんで。出来ればハンデが欲しいっす。」
孝「ハンデ?」
少し驚いた顔をした俺様孝様。
でもその後、フッと小さく笑った。
その顔はめちゃくちゃ優しい顔で
この人マジでカッコいい・・・なんて思ってしまった。
有「遼ー?置いてくぞー!」
「お、おぉ!」
先に玄関に着いた有希から声がかかる。
ていうか置いてくって・・・
迎えに来たの俺だから。
「じゃぁ行きます。」
要「はーい。また遊びにおいで。」
「-----お邪魔でなければ。」
孝「へぇ、言うじゃねぇか。」
「・・・スミマセンデシタ。」
やっぱりここは謝っておくべきだろう。
俺は間違ってないと思う。
「お、お邪魔しましたー」
玄関に到着し、のそのそと靴を履く。
そしてイケメンハーレムに背を向け、外界へと解放された。
孝「おい有希、門限は6時だからな。」
「はあ?バッカじゃねぇの?早すぎだろーが。」
ケラケラ笑いながら後ろを振り返る有希。
まぁ、俺もつられて振り返ってしまったわけだが。
(--------。)
うん。うまく言葉で説明できない。
簡単に言うと・・・
めっちゃ怖ぇぇぇ!!!!