ありがとな・・・

ありがとな 08 realReal





「私は戻るけど、戻っても死んでるかもしれない。」
「・・・。」
「なんとなく死んでない気がするけど・・・戻った先にお前が存在するかは分からない。」
「・・・。」
「分からないことだらけなんだ。」
「・・・。」
「だから私のことはさっさと忘れろ。そしていっぱい勉強しろ。」
「・・・。」






分からないことだらけ。





確かにそうだ。





お前がここにいることが既に分からないこと。

消えた後どうなるかなんて分からない。



でも、だからって---






「じゃあお前は俺を忘れるのか?」

「・・・。」

「もう会えないかもしれないからって。そんな理由で俺を忘れてしまうのか?」

「・・・。」






全く同じ想いじゃないかもしれない。

でもお前だって俺のことを想ってくれてるんじゃないのか?


それなのに忘れるなんて

そんなこと、出来るはずがない。











「・・・忘れるよ。」











「え・・・?」










「お前のことなんてすぐ忘れる。」

「な、に・・・言ってんだよ。俺のことが好きなくせに。」

「うぬぼれんなよ。お前なんか好きじゃない。」






好きじゃないって---






「ウソだ。」
「ウソじゃない。」
「ウソだ!」
「ウソじゃないっ!」
「この---」







「お前なんかっ---好きじゃ・・・・ないっ!」








「------!」










(ああ、そうか・・・)










今の一言で色んなことが分かった。








なんで声が震えているのかも

なんで顔を見せてくれないのかも







そして








こいつがどれだけ俺を想ってくれてるかってことも








悲しくてたまらないくせに

泣くほどつらいくせに








突き放すことで俺を救おうとしてる








不器用なやり方だけど








これがこいつの、優しさの形。









でも・・・・








「俺はお前が好きだ。忘れられないし絶対忘れない。だから、お前を探す。」








どんなに頼まれても
どんなに泣かれても

やっぱり俺は、お前を忘れるなんて出来ないと思う。








だから、たとえ離れ離れになったとしても








探して、探して








もう一度、お前に会いたい。