ありがとな・・・

ありがとな06 realReal








「んっ・・・」







抵抗は、ない。



いつもは必死に押し返してくるのに。

今はそれが無い。





「ん・・っ----迅っ・・・」





眠すぎて力が入らないのか
それとも受け入れてるのか

どっちなのかは分からない。






でもいつもと違うそれは







悲しかった。







「・・・いきなりどうしたんだよ。」
「・・・。」
「それに何度も言ってんだろ。軽々しくキスなんかするな。」
「・・・。」






唇を離すといつもと同じセリフ。

ずいぶん元気のない声だけど。






「お前も早く寝ろよ。」
「・・・分かった。」
「お休み。」
「・・・・・ああ。」






そう言って








---ガチャ、バタン








あいつは俺の家から出て行った。








(そうか・・・)








これがお前がやりたかったことなんだな。









---普通に過ごして普通に終わる









そして何も言わずにいなくなる。









でも








(なんでだよ・・・)








らしくないじゃないか。

こんなの、あいつらしくない。








それに俺は








こんな別れ方は---嫌だ・・・





























「迅。」




「っ!」