どうして?

どうして?08 realReal






「彰・・・」







いなくなるなんて

なんでそんなことを考えたのか分からない。







でも昔から









俺の勘は良く当たる---



















「・・・・・だ・・・」
「!」




「いや・・・だ・・」
「彰?」





「戻り、たく・・・ない・・・」










(え・・・?)








ゾクッと、背中に悪寒が走った。








だって、戻りたくない?








戻りたくないって







「戻る」って----









(なんだよ、それ・・・・)











「・・・・迅・・」

「-------っ!!」











頭の中が真っ白になった。








ただ夢を見てるだけかもしれない

戻りたくないってのは授業に戻りたくないってことかもしれない





とっさに自分に言い聞かせた。

そう思い込ませようとした。







でも








ただの寝言じゃないような気がして









今すぐにでも

こいつが消えてしまうような気がして












「彰!起きろ!」













布団を剥ぎ取り小さな体を強引に起こす







「彰!こら!起きろ!」







頬をたたいてつねってみて



体をゆすってゆすってとにかく---









「うー・・・」

「!」









かすかに震えるまぶた。


そしてゆっくり目が開いて





眠そうな瞳と、目が合った。








「痛いじゃないか・・・迅・・」
「---。」

「あれ、良子は・・・?」
「---。」

「えっと・・・あれ、ここはどこだ?」
「---。」

「え?バスケは?あれ・・・うぉ!!」











周りを見回すこいつを無理矢理引き寄せて







思い切り抱きしめた。







「え!ちょ---なんだ!?どうした!?」
「-----。」
「迅?」
「-----。」
「どしたのお前・・・」
「---嫌だ。」
「は?」














「いなくなるな!」
















俺は------弱い。












自分がどうなったか分かってないこいつも

知らない名前を呼ぶこいつも









怖くて、怖くて、たまらない。








「・・・どうしたんだ?」








安心させようとしてるのか。

大丈夫か?とか
何かあったのか?とか

そんなことを聞きながら背中をさすってくる。









「-------。」

「迅?」









こいつは分かってるんだろうか








自分に何が起こってるのか

自分がこれからどうなるのか









こいつは気付いてるんだろうか










---いなくなるな










その言葉に対する答えが












返ってこない。