『本当にもうすぐ目を覚ますんですか?』
んー・・・良子?
『そっか。良く分からないけど・・・良かった。』
・・・何が?
『ふふっ、彰は親友だから。』
そうだよお前は親友だよ。
でもお前・・・
誰としゃべってんの?
----ぴんぽーん
「はっ!!」
目覚めたら、7時ジャストだった。
ていうか今の音って---
「やばっ!寝過ごした!!」
急いでベッドから飛び降りる。
そして玄関に走った。
「ごめん今起きた!先行ってろ!」
玄関先にはいつも通り迎えに来てくれた迅。
勢い良く開いたドアに驚いたのか、顔がビックリしてる。
「・・・10分で準備しろ。」
「んー分かった!」
騒がしい朝だ。
「パン、パン!むぐむぐ・・・」
どんなに時間に余裕がなくても朝飯だけは摂取する。
これぞ元気の秘訣。
それにしても、なんで目覚ましが聞こえなかったんだ?
壊れてる、わけじゃないみたいだな。
普通に起動してる。
それに携帯だって鳴ったはずだし
そんなに熟睡してたのか私は。
それになんだったんだろあの夢。
良子が誰かとしゃべってたよな。
そういえばこの前も良子の夢を見たような・・・
それに、もうすぐ目を覚ますって誰が?
誰が目を覚ますんだ?
「・・・・。」
いやいやまさか。
そんなことあるわけないよな。
だってもうこんなに時間が経ってる。
この姿になって1ヶ月も経ってるんだ。
今更そんな・・・
「あ、やばっ」
ま、そんなこと考えてる時間は無い。
「歯ブラシOKハンカチOK、髪は・・・まあOK。さ!行くぞ!」
10分ぎりぎり。
急いで外へ出る。
「ごめんな!お待たせ!」
「ああ。」
「あ、おはよう、迅。」
「おはよ。」
外に出るとまぶしかった。
「いい天気だな!」
「そうだな。」
今日も晴天、いい天気だ。
寒いけど。
「あれから起きてたのか?」
「え?」
「昨日。」
「昨日?いや、すぐ寝たぞ。」
「・・・じゃあなんで寝坊すんだよ。」
「だよなぁ、なんでだろ。やっぱ疲れてんのかな。」
そういえば部屋に帰ってそのまま寝たよな。
ベッドに入った記憶もあいまいだし、さっきまで爆睡だったし。
「---大丈夫か?」
「え?ああ大丈夫大丈夫!心配すんな!」
「・・・それならいいけど。」
「え、ちょ、何すんだ!」
何も持っていなかった私の右手。
それに絡んでくる迅の大きな左手。
つまり簡単に言うと
手を繋いできやがった!
「おおおいこら放せ!」
「目覚まし。」
「は!?」
「こうしてる方が目が覚めるだろ?」
「・・・。」
ニコッと微笑んで見下ろしてくる迅。
そしてキュッと手に力が篭った。
「そそそれはそうなのかもですが!」
「だろ?」
「いやややあのっ・・・も、もう目が覚めたんで大丈夫!だから放せ!」
「ダメ。」
「なななんで!」
「繋いどきたいから。」
「え!」
右手がまたキュッとした。
「顔赤い。」
「うう、うるさい!寒いからだバカ!」
「ふーん。」
クスクス笑う迅。
でもやはり放してはくれないようだ。
(くそ・・・)
ダメだ。
朝から刺激が強すぎる。
「そそ、そうだ!今日の体育はバスケだな!楽しみー!」
とりあえず他の事を考えよう。
右手から意識を切り離せ。
「バスケ好きなのか?」
「そそそうなんだよ!高校の3年間やってた!」
「へぇ。」
そういえばこんな会話も普通になってきたな。
本当は年上なんだとか
本当は未来の人間なんだとか
信じてるのか信じてないのかは分からない。
でもなんとなく
信じてくれてるのかなって気がする。
ま、悪い気はしない。
「ふぁ・・・」
無意識に、あくび。
「・・・眠いのか?」
「うーん、いっぱい寝たのにおかしいな。ま、でも高校生ってこんなもんじゃね?寝る子は育つって言うし。」
「・・・。」
「大丈夫だって!そんな心配そうな顔すんなよ!」
まじめな顔で覗き込んでくる迅。
最近こいつは心配性だ。
「体育って何時間目だったっけ?」
「・・・4限目。」
「男子もバスケ?」
「ああ。」
「そっか。それじゃ私の華麗なるシュートをしっかり見とけよ!」
「・・・はいはい。」
・・・・・・眠いのは高校生だから
もし眠い理由がそれだったとしたら
どんなに良かったかと思う。
どうして?05 realReal
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