二回目のスクールライフ

二回目のスクールライフ04 realReal







「お前さ、なんでそんなに勉強すんの?」
「え・・・」







ベッドに寝転んでたあいつが突然聞いてきた。

俺は、すぐに答えることが出来なかった。














こいつが隣に越してきてから二週間が過ぎた。







あの雨の日の後も

こいつは消えることなくここにいる。





毎日一緒に学校に行って
授業も昼飯も一緒に過ごして
俺がバイトから帰ったら一緒に飯を食って





こいつが隣にいるってことがいつの間にか当たり前になってた。






そして俺は、そんな一日に満足してたりする。






「やっと終わったー!」
「お疲れ。」





ところで最近、変化したことが一つ。





「あーしんどい。高2の数学ってこんな難しかったっけ?」
「今のは高1のだ。」
「え!」




マジかよー!と嘆きながらベッドへダイブする。

ちなみにそれは俺のベッドだ。
大切に扱え。




「くっそー。まぁでも大分要領を掴んできたぞ。」
「まだまだ。」
「うるさいな・・・でも今が高2で良かったー!もし3年だったら完璧落第だったな!」
「言えてる。」




ちょっとは慰めろよ!と枕を投げてくる。

だから大切に扱え。
これは俺の枕だ。






最近変わったこと。






それは飯を食った後、こいつも一緒に勉強するようになった。






どうやら本気で「今の自分」を受け入れる気になったらしい。

大学に行く気はないが赤点をとらない為にも勉強を教えてくれと言われた。



夜はいつもやってたし
教えることで自分の復習にもなるし

というわけで、赤点回避という低い目標のために毎晩勉強会を開催するようになった。



まぁ・・・別にイヤではない。







「あーもう・・・勉強するとなんで眠くなるんだろ。まさか数列の呪いかぁ?」







そういえば

変わったことがもう一つ。







それは











こいつのことが気になって仕方がないこと。













「ああぁ・・・こりゃマジで眠いわ。目ェ瞑った瞬間眠れる。」





掛け布団を抱きしめ目を瞬かせるこいつ。

その様子が可愛らしくて目が離せない。

そして髪を束ねることで顕になったうなじからも目が離せない。




「あ!そういえば聞いてくれよ!文化祭なんだけどさ。裏方組だったのに販売に回されたんだ!」
「なんで。」
「知るか!橘がミニだのカチューシャだの言ってた!」
「え。」




ミニ?
カチューシャ?


橘のヤロー。

こいつにそんな格好させるなんて絶対許さ







(・・・・・。)







とにかく







色んな意味でこいつが気になって仕方がない。







「それはな、恋だ。」







黒田に聞いたら真顔でそう言われた。

何バカなこと言ってんだと言えば「フッ」と鼻で笑われた。

イラッとした。




「これだからお子ちゃまは。自分が恋してるかどうかも分からないわけ?」




更にイラッとした。

自分が恋してるかどうか?
そんなの分かるに決まってんだろ。

今まで恋したことはないけど。




「まぁ、佐野はいい奴だと思うよ。ちょっと・・・すっごく変わってるけど。」




あいつと何かあったんだろうか。
遠い目をして遠くを見つめる黒田。




(変わってる、ねぇ・・・)




確かにあいつは変わってる。

自分は大人の女だとか
調べてみたら過去からやって来たとか

言うこと全てが変わってる。





だが俺は信じてるつもりでいる。

なぜならあいつの行動全てがそれを裏付けてると思えるからだ。





でも他の奴らは信じないかもしれないだろ?

多分信じられない奴の方が多いと思う。





そこで提案した。


俺以外の奴に言うなと。