「どんな風に好きか、だったっけ。」
「うん。」
「うーん、そうだなぁ----あ、あれだ!」
「?」
「弟みたいな感じかな!」
「えっ?」
ギラギラしてた目がまん丸になった。
なんだかちょっと可愛いぞ黒田。
「お、弟!?」
「そう、弟。あ、何度も言うが私の中身は大人の女だからな。そこんとこヨロシク。」
「・・・。」
「友達には知っててもらいたいからさ。とりあえず無理矢理信じろ。ちなみに担任の橘より年上だ。」
「・・・。」
「私のすごさが分かったか?分かったら今度から佐野さんと呼べ。」
「・・・。」
目を丸くしたまま私を凝視する。
きっと頭の中で「大人の佐野さん」を考えてるんだろ。
必死で想像力を働かせろ。
「くっ---!」
「へ?」
「あははははは!」
「は、は・・・?」
突然笑い出す黒田。
もしかして頭がパンクしたか?
「弟って--- 迅のことそんな風に言う女って佐野だけだと思うよ。」
え・・・そっち?
もしかして「大人の女」はスルー?
「やっぱ佐野って変なヤツ。」
「なんだと?」
「迅の顔が好きでもどんな風に好きでも・・・とにかくあいつを傷つけないでやってって言おうと思ったんだけど。」
「・・・。」
「とんだお節介だったね。」
「黒田・・・」
お前ってやっぱいい奴なんだな。
ちょっと感動した。
「なぁ、お前のことも弟だと思っていい?」
「お、俺も!?」
「え、イヤなの?」
「嫌っていうか・・・佐野から見たら俺は兄貴って感じだろ?」
「兄貴ィ?バカ言うな、どう見ても弟だろ。」
「えー!じゃあアラタは?」
「あいつは・・・出来の悪い弟かな。」
「ぷっ!」
腹を抱えて笑い出す黒田。
どうやらツボに入ったらしい。
それにしても西本は幸せ者だな。
こんなにいい友達で、仲間がいる。
きっとあいつが優しくていい奴だから
こんな素敵な奴らが寄って来るんだろうな。
でも、私も幸せ者だった。
高校から一緒だった良子がいて
大人になってもずっと親友で
まぁ、もう会えないんだけど。
「とにかく、迅のことヨロシクね。」
「え、ヨロシク頼んでるのは私なんだけど。」
「そういう意味じゃなくて。」
「は?」
「あー!やっぱりここにいた!」
「サボってんじゃねぇよお前ら。」
「「あ。」」
出来の悪い弟がきた。
それに西本も。
「弁当食べようと思ったら見当たらないし!探したんだぞ!全く、君たち二人はどんだけサボれば気が済むんですか!」
「悪かったな、出来の悪い弟------ぷ、ぷぷっ!」
「何言ってんの。変だよお前。」
「き、き、気にすんなぷぷー!」
「な、なんだよ黒田ーー!!」
よっぽどツボったらしい。
自分で言って自分で笑ってる黒田。
今度授業中にこっそり囁いてみよう。
「ほら。」
「え、持って来てくれたのか?」
弁当を持ってきてくれたらしい。
ちなみに最近、弁当を作るようになった。
節約第一。
仕方が無いので西本の分も作ってやっている。
「ありがと。ほら、座れ。」
「ん。」
「こらーお前ら。ケンカしてないで弁当食べるぞ。」
「ほっとけ。」
「そっか?」
「ああ。」
「ま、それじゃ・・・」
西本と二人、手を合わせた。
「弁当の玉子焼きって好きか?」
「ああ。」
「家で食べるより絶対美味いよな?」
「美味い。」
高校なんてとっくの昔に卒業したのに
なぜか時間がさかのぼって、まさかの新人生がスタートしてしまった。
第二の高校生活。
初めて出来た友達は男の子だった。
これから色々とあるんだろうけど
西本にとって
もちろん黒田やアラタにとって
「お前はいい仲間だ」って言われるような
そんな存在になれるといいな
なんて思ったりして。
二回目のスクールライフ03 realReal
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