誰か、ウソだと言って

誰か、ウソだと言って11 realReal






というわけで






今日、学校をサボって下見に行って来た。


まさか公園が存在しなかったり、なんてミラクルも想像した。

だが、どうやら時間がさかのぼってるだけで場所や建物への影響は無いらしい。





「あった・・・」





公園は普通にそこにあった。
そして、私が事故にあった道も。





嬉しかった。





そこは恐ろしい事故現場なんだけど・・・
「知ってる場所」があったってことが、すごく嬉しかった。





---戻れる!





確信は無いが絶対戻れるような気がした。

後少し、後少しで戻れるんだ!
そう思ってスキップしながら家に帰った。






でも時間が近づくにつれて






不安になってきてしまったわけで・・・







「頼む!着いて来てくれ!」
「・・・。」
「上手く行けば戻れるかもしれないんだ!」
「・・・。」
「私がいなくなった方がお前も楽になるだろ??」
「・・・。」






正座して背筋を伸ばす。
そして手を合わせて頼んだ。






「・・・・・・・。」
「・・・・・・。」





「はぁ・・・」
「・・・。」





「・・・分かった。」
「----!」





「行けばいいんだろ行けば。」
「っ西本ーーー!!」






「仕方ねぇなぁ」と言わんばかりに溜め息をつく西本。

だが私は知ってるぞ!

ツンツンしてるけど実は優しい男。
それがお前だ!





「ありがとー!元に戻ってもお前のことだけは絶対忘れないからな!」
「はいはい。」
「本当だってー!」
「分かったから落ち着け。で、それはなんだ。」
「え!あ!これは!」





どうやら発見したらしい。

テーブル下に置いていたタッパー。
やはり食べ物に敏感だな!





「じゃーん!プリンでーす!」
「プリン---」
「もし戻れたらお前ともこれで最後だろ?お別れ会を兼ねて作ってきましたー!」
「・・・・・・・。」
「あれ、もしかして甘いのダメ?」
「全然大丈夫。」





ポッと頬を染めてプリンを見つめる西本。
どうやら手作りデザートも初めてらしい。





「それじゃ、約3日だったけどありがと!お互い元気に人生を歩もうな!」
「分かった。」
「いただきまーす!」
「いただきます。」








プリンは、甘くて美味かった。









トラックと衝突まで、あと約2時間ちょっと。








大丈夫。










きっと、絶対、戻れる!