誰か、ウソだと言って

誰か、ウソだと言って04 realReal



「おはよー西本。何か用か?」
「・・・なんだよその格好。」
「は?」
「さっさと準備しろ。学校行くぞ。」
「は・・・」





現在午前7時。

チャイムに導かれて玄関を開けると
そこには制服を着た美男子、西本がいた。

相変わらず今日も輝いてるね。


ていうか・・・




「学校なんか行かないよ。」
「は?」
「やりたいことがあるんだ。」
「・・・サボりかよ。」
「いやいやサボりじゃなくて。元に戻る為の探索だよ。」
「・・・。」
「それに信じてないだろうけど私は高校生じゃないからな。勉強はしなくていいんです。」
「ふざけんな。」
「ふざけてなんか---ちょ、おい、コラ!」





首根っこを掴まれ部屋へ連行される。

そしてポイッと制服を投げられた。





「早く着替えろ。」
「だから---」
「さっき橘から連絡があった。サボるかもしれないからお前を連れて来いって。」
「・・・・・・・。」





やるな橘。







というわけで







散々行かないと説得したが聞いてもらえず

挙句の果てには服を剥ぎ取られそうになったので大人しく着替えた。


そして腕を掴まれ再び連行。





「くそ!学校なんか行ってる場合じゃないんだ!やらなきゃいけないことがあるのに!」
「やらなきゃいけないことって何。」
「友達に会いに行きたいんだ!」
「は?」





昨日、ふと思った。





良子に会いに行こうと。





携帯に番号が無かったから電話が出来ない。
それなら会社か家に行けばいいんだ。

あいつは高校からの友達だからな。

今の私にビックリするかもしれないがなんらかの助けになってくれるに違いない。





「学校サボって遊びに行くのか?いい身分だな。」
「だから違うって言ってんだろ!」





この分からず屋め!





「他にもやることがある!」
「なんだ。」
「トラックに引かれた場所の確認とか!前に通ってた高校の探索とか!」
「あっそ。」





どうやら西本はスルー手段に出たらしい。
元に戻る話題についてどうも反応が薄い。




いやいやそんなことはどうでもいい。





「なぁ西本、腹が痛い。」
「我慢しろ。」
「頭が痛い。」
「痛くない。」
「風邪引いた。」
「引いてない。」





くそ、橘の回し者め。

ブンブン振っても叩いてもどうして腕を放してくれない西本。
どうやら見逃してはくれないようだ。





「・・・まあいい。今日こそは早退してやる。もしくは抜け出してやる。」
「それは困る。」
「なんで。」
「橘に頼まれた。」
「なにを。」
「お前の世話。」
「せ、世話!」




ペットじゃあるまいし!




「ていうかなんであいつの言いなりになるんだよ!無視しとけよセンコーなんて!」
「・・・世話になってるから。」
「は?」
「お前もなんじゃねぇの?」
「なにが?」
「アパート。」
「?」




アパート?






「高校生が一人で住めるところなんて簡単に見つからないだろ。」

「え?」





なんとなく突き放すような口調だった。

思わず見上げると"しまった"とでも言うような表情の西本。





「・・・。」
「・・・。」






あぁ






なるほど。






お前も、ワケ有りなんだな。





「橘ってどんなヤツ?」
「・・・別に、普通の人間。」
「あいつのこと、好きなのか?」
「・・・嫌いじゃない。」
「ふーん。」




結構好きってことね。




「とにかくお前の世話を頼まれた。俺に迷惑かけないように大人しくしてろ。」
「それとこれとは話が別」
「じゃないと協力してやらねぇ。」
「は?」
「戻りたいんだろ?」
「・・・。」
「そういうわけだ。」





そういうことかよ。