「もー!なんで何も言ってくれないんですか!」
「・・・。」
「分かった!もう髪はいいから!」
「・・・。」
「なんで私は無傷なんですか!なんで若返ったんすか!そしてここはどこだ!」
「・・・。」
神様の切れ長の目を睨みつけ、胸倉を掴んでガンガン揺らした。
とりあえず事情を説明してくれ。
いやいやその前に---
「とにかく助けてくれよ!私を元に戻----むぐぅっ!!」
突然、神様による大きな手が
私の口をがっしり塞いだ。
そして---
「うるせぇな・・・今何時だと思ってやがる。」
神様とは思えない地を這うような低い声。
そして誰をも瞬殺できそうな鋭い目で睨まれた。
怖い。
神様のくせに、こいつ超怖い。
「いいか、叫ぶなよ?」
「---ッ!」
「絶対だからな?」
「----ッ!----ッ!!」
もう一度ギラリと脅された。
なんとか小刻みに頷くとゆっくり手が離れていく。
(こ、怖ェェ・・・)
さすが、と言うべきなんだろうか。
眼力だけで人を震えさせるなんて人間の成せる業じゃない。
だってほら。
さっきまでの勢いが一瞬で消え去った。
焦りも緊張もパニックまでも恐怖に早変わり。
正に借りてきた猫のように大人しくなった私。
ていうか神様マジ怖い。
「あ、あのあの神様。ちょっといいですか?」
「まだ寝ぼけてんのか?俺は神様じゃねぇ。」
神様じゃないって、何言ってんの!
「冗談やめてくれよ神様!そんな綺麗な顔してるくせに---!」
「叫ぶなって言っただろ。今夜中の3時だぞ。」
「へ。」
夜中の3時?
今って朝じゃなかったの?
そういえば神様の背景は真っ暗。
ところどころに星も見える。
いやいや、今はそんなことより!
「あのっ!」
「・・・なに。」
「どうすればいいんですか!?」
「・・・は?」
「だから!どうすれば元通りになるんですか!」
胸倉を掴んだ手に力を入れる。
出来ればあんたの神通力でなんとかしてくれ。
それがダメなら元に戻る方法を教えろ!
「元通りって?」
何のことだと言わんばかりに小首を傾げる神様。
いい加減にしてくれ。
さっきから思ってたが話が全く噛み合わない!
「おいおいしっかりしてくれよ!あんたに全てが掛かってんだぞ!」
「おいコラ叫ぶな。」
「仕方無いだろ!!目が覚めたらこんな姿になってたんだぞ!嫌でも興奮するに決まっ---むぐぅ!!」
「うるせぇって言ってんだろ!」
再び口を塞がれた。
「とんだ近所迷惑ヤローだな。頼むから静かに寝てくれよ。」
「はっ、はにゃすぇー!!」
頬を掴まれグリグリやられる。
唇が正にピヨピヨ状態。
「小さな寝言なら許してやる。だが雄たけびはやめろ。さすがに気が散ってイライラする。」
「き、気が散るって---」
「・・・勉強中なんだよ。」
「べんきょ---」
勉強って何。
もしかして神様グレードアップか何かの試験か?
そりゃまぁ・・・ご苦労様です。
「わ、分かった。もう邪魔しないから元に戻してくれ!」
やっと離してもらった。
そして小声で叫んだ。
「だから戻すってなに---」
「もったいぶるなよ!早くしろ!」
「・・・。」
「神通力だよ神通力!」
「・・・・・。」
「それともあれか!?供え物とかが必要なのか!?」
神様を見上げる。
そして鋭い目を真っ直ぐ見つめ、真剣に言った。
するとどうだろう。
迷惑そうに私を見ていた鋭い目が
カワイソウなモノを見るような目に変化した。
「・・・なんですかその目は。」
「・・・分かった。仕方が無い、助けてやる。」
「え!」
「いいか、良く聞け。」
「は、はい!」
なんと、とうとう協力してくれる気になったらしい。
どうでもいいがラッキー!
これでやっと元に戻れる!
「まず部屋に戻ってベッドに入れ。」
「はい!」
「そして静かに、寝ろ。」
「は----」
なんだそりゃ。
「・・・寝る?」
「ああ。」
「寝たら戻るんですか?」
「ああ、戻る戻る。」
「・・・。」
大丈夫なのか?
随分適当だけど。
「俺が・・・神様が信じられねぇのかよ。」
「いえいえそういうわけじゃ・・・」
心を読まれた。
さすが神様。
ここはどこ、私は・・・07 real Real
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