ここはどこ、私は・・・

ここはどこ、私は・・・07 real Real

「もー!なんで何も言ってくれないんですか!」
「・・・。」
「分かった!もう髪はいいから!」
「・・・。」
「なんで私は無傷なんですか!なんで若返ったんすか!そしてここはどこだ!」
「・・・。」





神様の切れ長の目を睨みつけ、胸倉を掴んでガンガン揺らした。

とりあえず事情を説明してくれ。

いやいやその前に---







「とにかく助けてくれよ!私を元に戻----むぐぅっ!!」







突然、神様による大きな手が
私の口をがっしり塞いだ。



そして---

















「うるせぇな・・・今何時だと思ってやがる。」


















神様とは思えない地を這うような低い声。

そして誰をも瞬殺できそうな鋭い目で睨まれた。





怖い。





神様のくせに、こいつ超怖い。








「いいか、叫ぶなよ?」
「---ッ!」
「絶対だからな?」
「----ッ!----ッ!!」







もう一度ギラリと脅された。
なんとか小刻みに頷くとゆっくり手が離れていく。





(こ、怖ェェ・・・)





さすが、と言うべきなんだろうか。
眼力だけで人を震えさせるなんて人間の成せる業じゃない。


だってほら。


さっきまでの勢いが一瞬で消え去った。

焦りも緊張もパニックまでも恐怖に早変わり。
正に借りてきた猫のように大人しくなった私。

ていうか神様マジ怖い。






「あ、あのあの神様。ちょっといいですか?」
「まだ寝ぼけてんのか?俺は神様じゃねぇ。」





神様じゃないって、何言ってんの!





「冗談やめてくれよ神様!そんな綺麗な顔してるくせに---!」
「叫ぶなって言っただろ。今夜中の3時だぞ。」
「へ。」





夜中の3時?
今って朝じゃなかったの?

そういえば神様の背景は真っ暗。
ところどころに星も見える。




いやいや、今はそんなことより!






「あのっ!」
「・・・なに。」
「どうすればいいんですか!?」
「・・・は?」
「だから!どうすれば元通りになるんですか!」





胸倉を掴んだ手に力を入れる。

出来ればあんたの神通力でなんとかしてくれ。
それがダメなら元に戻る方法を教えろ!




「元通りって?」





何のことだと言わんばかりに小首を傾げる神様。

いい加減にしてくれ。
さっきから思ってたが話が全く噛み合わない!





「おいおいしっかりしてくれよ!あんたに全てが掛かってんだぞ!」
「おいコラ叫ぶな。」
「仕方無いだろ!!目が覚めたらこんな姿になってたんだぞ!嫌でも興奮するに決まっ---むぐぅ!!」
「うるせぇって言ってんだろ!」





再び口を塞がれた。






「とんだ近所迷惑ヤローだな。頼むから静かに寝てくれよ。」
「はっ、はにゃすぇー!!」






頬を掴まれグリグリやられる。
唇が正にピヨピヨ状態。





「小さな寝言なら許してやる。だが雄たけびはやめろ。さすがに気が散ってイライラする。」
「き、気が散るって---」
「・・・勉強中なんだよ。」
「べんきょ---」





勉強って何。

もしかして神様グレードアップか何かの試験か?
そりゃまぁ・・・ご苦労様です。






「わ、分かった。もう邪魔しないから元に戻してくれ!」






やっと離してもらった。
そして小声で叫んだ。





「だから戻すってなに---」
「もったいぶるなよ!早くしろ!」
「・・・。」
「神通力だよ神通力!」
「・・・・・。」
「それともあれか!?供え物とかが必要なのか!?」





神様を見上げる。
そして鋭い目を真っ直ぐ見つめ、真剣に言った。






するとどうだろう。






迷惑そうに私を見ていた鋭い目が






カワイソウなモノを見るような目に変化した。






「・・・なんですかその目は。」
「・・・分かった。仕方が無い、助けてやる。」
「え!」
「いいか、良く聞け。」
「は、はい!」





なんと、とうとう協力してくれる気になったらしい。

どうでもいいがラッキー!
これでやっと元に戻れる!






「まず部屋に戻ってベッドに入れ。」
「はい!」





「そして静かに、寝ろ。」

「は----」






なんだそりゃ。





「・・・寝る?」
「ああ。」
「寝たら戻るんですか?」
「ああ、戻る戻る。」
「・・・。」





大丈夫なのか?
随分適当だけど。






「俺が・・・神様が信じられねぇのかよ。」
「いえいえそういうわけじゃ・・・」






心を読まれた。
さすが神様。