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---真樹---
最近、有希がダイエットを始めた。
「なんで痩せる必要があるんだ。ちょうど良くなったってのに。」
有「うるせー。」
ムキになったら人の意見なんか聞きやしない。
平気で飯を抜く
水しか飲まねぇ
ぶっ倒れてぇのかあいつは。
「ほら土産。やる。」
有「え・・・?」
今日の仕事も滞りなく終わった。
そしてまっすぐ家に帰ってきた。
有「な、なにこれ。」
「さぁ。貰った。」
有「こ、この重さ。そして甘ーい香り。もしやこれは・・・・・・マロンケーキ様!?」
「さ、さぁ・・・」
重さで分かるのかよ。
有「ちょっとだけ・・・ちょっと覗くだけだからな!別に食べるつもりで開けるんじゃねぇからな!」
「誰に言ってんだよ。」
有「食べたいわけじゃねーからな!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
有「あっあぁぁぁ!やっぱりマロン様ァァ!!」
ケーキに話しかけるとは。
よっぽどつらい生活をしているらしい。
有「うぁぁぁぁ!なんて魅惑的・・・なんで君はそんなに輝いているの・・・」
「・・・・・・・。」
BOXの中を覗きこみ呪文を唱えるようにケーキに話しかける。
痛い。
痛すぎる。
「そんなに食いたいなら食えばいいじゃねぇか。」
有「ばっばかたれ!ダイエット中なんで食わねぇよ!!」
「へぇ。じゃぁ返せ。」
有「嫌だ。」
「・・・・・じゃぁ食えよ。」
有「・・・・・・い、嫌だ。」
「どっちなんだよ。」
「・・・・・・・・・・。」
有希の新たな『女』の一面。
やはり体重が気になるらしい。
かなり可愛いと思うが今の体型の方が絶対いい。
欲を言えばもう少し丸くなれ。
この前まで痩せ過ぎだったんだ。
『元に戻されてたまるか・・・・・』
これが本音。
これから毎日土産と称して甘いものを持って帰ってくるとしよう。
有「くそっ!!てめぇっ私が死ぬ気でお菓子さんを我慢してるの知ってるくせになんでマロン様なんか連れて帰って来るんだよ!今まで土産なんて持って帰ってきたことなかったくせによぉ!!」
「だから。いらないなら返せ。」
有「・・・・・・・・・いる。」
絶対太らせてやる。
--------------------------------
---孝---
「なにやってんだ?」
有「よぉ!お帰り。」
「あぁ。」
家に帰ったらリビングで有希と真樹が向かい合っている。
揉め事か?
それとも真樹めとうとう振られたか。
ざまーみろ。
「そういや有希。これやる。」
有「え?なんだ?」
「貰った。」
ほらよと箱を突き出す。
有「み、見ていいのか?」
「お前にやるんだ。見てもいいぞ。」
恐る恐る俺と箱を見比べている。
そういえば既に似たような箱をもっている有希。
有「じゃ、じゃぁ・・・ちょっと見てみよっかな。」
遠慮がちに手を伸ばしてくる。
なんだお前。
めちゃくちゃ可愛いじゃねぇか。
真「そっちの方持っててやろうか。」
有「ダ、ダメだ!その隙に回収するつもりだろ!」
真「食わねぇんだろ?」
有「う、うるせぇな!とにかく持ってるんだ!」
なんの話だ。
有「お、重い。もしやこれは-----」
箱を渡すとわなわなと立ちすくむ。
そしてその場に座り込み、箱を開いた。
有「やややややはり!!!!プリンさーーーーーん!!!!」
「おー。美味そうだな。」
有「あぁっ!しかも4つ!」
絶叫。正に心の叫び。
有「プリンさんが1つプリンさんが2つプリンさんが3つプリンさんが4つ・・・・・」
やばい。
壊れたか。
真「残念だったなぁ。お前、ダイエット中なんだろ?」
有「むっ!?」
「ダイエット?まだやってんのか?止めちまえそんなもん。」
有「嫌だ!痩せるんだ!!」
「なんでだよ。今のままでいいじゃねぇか。てかもう少し増やせ。」
有「絶対嫌だ!」
真「そうか・・・・・それじゃマロンとプリンは没収だな。」
有「な----!さっ、触るんじゃねぇぇぇぇ!!」
「「--------。」」
必死。
正に命がけ。
有「真樹だけならともかく孝まで・・・なんでこんな時に限って貰って来るんだよ!」
((買ってきたんだけどな。))
有「しかもスペシャルお菓子さんを・・・・」
「俺の女になれば菓子くらい好きなだけ買ってやるぞ。」
真「右に同じ。」
有「自分で買うわ!!てかそういうことを言ってんじゃねぇよ!知ってますか!わたくし!ダイエット中なんですけど!!」
ダイエットなんて必要ねぇだろ。
せっかく女らしい体つきになってきたんだ。
今の姿じゃ男に間違えられることもねぇだろうし。
なにより・・・・・かなり可愛い。
元に戻るなんてとんでもない。
全力で阻止してやる。
それにしても----
真樹も同じ考えのようだ。
帰りに買って来たに違いない。
『真樹 in ケーキ屋』
あまり想像したくない。
真「・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・。」
睨まれた。
有「とにかく!私に餌を与えるんじゃねぇよ!」
真「せっかくお前にと思ったんだが・・・本当に残念だ。返せ。」
「まったくだ。仕方ない要にでもやるか。いやいや皆で食おう。お前抜きで。」
有「---------っ、絶・対・返・さ・ん!!!」
取り上げられると思ったのか。
開け放ったプリン(さん)の箱を早業で閉め、マロンとプリンを掻っ攫って走り出した。
向かったのは階段。
「どこ行くんだ?食わねぇなら置いていけ。」
真「そうだぞ。そいつらは要の胃袋行きだ。」
有「もらったのは私だ!く、食わねぇけど眺めるんだ!」
「「・・・・・・・・・。」」
有「食わねぇよっ!?食わねぇからなっ!!!」
「「はいはい。」」
有「信じてねぇな!?見てろ!必死こいて痩せてやるからなっ!!」
一気に階段を駆け上がって行った有希。
部屋のドアが開いて閉まる音が聞こえた。
それはもう激しい音が。
そんなに慌てるな。
誰もお前のお菓子(さん)を奪ったりしねぇ。
「「可愛すぎる。」」
「「・・・・・・・・・・。」」
ハモってんじゃねぇ。
気持ち悪い。
まぁしかし・・・
ここは一つ、手を組もうじゃねぇか。
真「正直、ケーキ屋に一人で入るのは辛い。」
「同感だ。」
真「明日は何時に終わる?」
「今日と同じくらいだ。お前は?」
真「俺も今くらい。先に終わった方が電話するってことで決まりな。」
「了解。」
お菓子(さん)同盟・締結。
最近、有希がダイエットを始めた。
「なんで痩せる必要があるんだ。ちょうど良くなったってのに。」
有「うるせー。」
ムキになったら人の意見なんか聞きやしない。
平気で飯を抜く
水しか飲まねぇ
ぶっ倒れてぇのかあいつは。
「ほら土産。やる。」
有「え・・・?」
今日の仕事も滞りなく終わった。
そしてまっすぐ家に帰ってきた。
有「な、なにこれ。」
「さぁ。貰った。」
有「こ、この重さ。そして甘ーい香り。もしやこれは・・・・・・マロンケーキ様!?」
「さ、さぁ・・・」
重さで分かるのかよ。
有「ちょっとだけ・・・ちょっと覗くだけだからな!別に食べるつもりで開けるんじゃねぇからな!」
「誰に言ってんだよ。」
有「食べたいわけじゃねーからな!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
有「あっあぁぁぁ!やっぱりマロン様ァァ!!」
ケーキに話しかけるとは。
よっぽどつらい生活をしているらしい。
有「うぁぁぁぁ!なんて魅惑的・・・なんで君はそんなに輝いているの・・・」
「・・・・・・・。」
BOXの中を覗きこみ呪文を唱えるようにケーキに話しかける。
痛い。
痛すぎる。
「そんなに食いたいなら食えばいいじゃねぇか。」
有「ばっばかたれ!ダイエット中なんで食わねぇよ!!」
「へぇ。じゃぁ返せ。」
有「嫌だ。」
「・・・・・じゃぁ食えよ。」
有「・・・・・・い、嫌だ。」
「どっちなんだよ。」
「・・・・・・・・・・。」
有希の新たな『女』の一面。
やはり体重が気になるらしい。
かなり可愛いと思うが今の体型の方が絶対いい。
欲を言えばもう少し丸くなれ。
この前まで痩せ過ぎだったんだ。
『元に戻されてたまるか・・・・・』
これが本音。
これから毎日土産と称して甘いものを持って帰ってくるとしよう。
有「くそっ!!てめぇっ私が死ぬ気でお菓子さんを我慢してるの知ってるくせになんでマロン様なんか連れて帰って来るんだよ!今まで土産なんて持って帰ってきたことなかったくせによぉ!!」
「だから。いらないなら返せ。」
有「・・・・・・・・・いる。」
絶対太らせてやる。
--------------------------------
---孝---
「なにやってんだ?」
有「よぉ!お帰り。」
「あぁ。」
家に帰ったらリビングで有希と真樹が向かい合っている。
揉め事か?
それとも真樹めとうとう振られたか。
ざまーみろ。
「そういや有希。これやる。」
有「え?なんだ?」
「貰った。」
ほらよと箱を突き出す。
有「み、見ていいのか?」
「お前にやるんだ。見てもいいぞ。」
恐る恐る俺と箱を見比べている。
そういえば既に似たような箱をもっている有希。
有「じゃ、じゃぁ・・・ちょっと見てみよっかな。」
遠慮がちに手を伸ばしてくる。
なんだお前。
めちゃくちゃ可愛いじゃねぇか。
真「そっちの方持っててやろうか。」
有「ダ、ダメだ!その隙に回収するつもりだろ!」
真「食わねぇんだろ?」
有「う、うるせぇな!とにかく持ってるんだ!」
なんの話だ。
有「お、重い。もしやこれは-----」
箱を渡すとわなわなと立ちすくむ。
そしてその場に座り込み、箱を開いた。
有「やややややはり!!!!プリンさーーーーーん!!!!」
「おー。美味そうだな。」
有「あぁっ!しかも4つ!」
絶叫。正に心の叫び。
有「プリンさんが1つプリンさんが2つプリンさんが3つプリンさんが4つ・・・・・」
やばい。
壊れたか。
真「残念だったなぁ。お前、ダイエット中なんだろ?」
有「むっ!?」
「ダイエット?まだやってんのか?止めちまえそんなもん。」
有「嫌だ!痩せるんだ!!」
「なんでだよ。今のままでいいじゃねぇか。てかもう少し増やせ。」
有「絶対嫌だ!」
真「そうか・・・・・それじゃマロンとプリンは没収だな。」
有「な----!さっ、触るんじゃねぇぇぇぇ!!」
「「--------。」」
必死。
正に命がけ。
有「真樹だけならともかく孝まで・・・なんでこんな時に限って貰って来るんだよ!」
((買ってきたんだけどな。))
有「しかもスペシャルお菓子さんを・・・・」
「俺の女になれば菓子くらい好きなだけ買ってやるぞ。」
真「右に同じ。」
有「自分で買うわ!!てかそういうことを言ってんじゃねぇよ!知ってますか!わたくし!ダイエット中なんですけど!!」
ダイエットなんて必要ねぇだろ。
せっかく女らしい体つきになってきたんだ。
今の姿じゃ男に間違えられることもねぇだろうし。
なにより・・・・・かなり可愛い。
元に戻るなんてとんでもない。
全力で阻止してやる。
それにしても----
真樹も同じ考えのようだ。
帰りに買って来たに違いない。
『真樹 in ケーキ屋』
あまり想像したくない。
真「・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・。」
睨まれた。
有「とにかく!私に餌を与えるんじゃねぇよ!」
真「せっかくお前にと思ったんだが・・・本当に残念だ。返せ。」
「まったくだ。仕方ない要にでもやるか。いやいや皆で食おう。お前抜きで。」
有「---------っ、絶・対・返・さ・ん!!!」
取り上げられると思ったのか。
開け放ったプリン(さん)の箱を早業で閉め、マロンとプリンを掻っ攫って走り出した。
向かったのは階段。
「どこ行くんだ?食わねぇなら置いていけ。」
真「そうだぞ。そいつらは要の胃袋行きだ。」
有「もらったのは私だ!く、食わねぇけど眺めるんだ!」
「「・・・・・・・・・。」」
有「食わねぇよっ!?食わねぇからなっ!!!」
「「はいはい。」」
有「信じてねぇな!?見てろ!必死こいて痩せてやるからなっ!!」
一気に階段を駆け上がって行った有希。
部屋のドアが開いて閉まる音が聞こえた。
それはもう激しい音が。
そんなに慌てるな。
誰もお前のお菓子(さん)を奪ったりしねぇ。
「「可愛すぎる。」」
「「・・・・・・・・・・。」」
ハモってんじゃねぇ。
気持ち悪い。
まぁしかし・・・
ここは一つ、手を組もうじゃねぇか。
真「正直、ケーキ屋に一人で入るのは辛い。」
「同感だ。」
真「明日は何時に終わる?」
「今日と同じくらいだ。お前は?」
真「俺も今くらい。先に終わった方が電話するってことで決まりな。」
「了解。」
お菓子(さん)同盟・締結。
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