ナ・イ・ト・ワ・-・ク Part3

ナ・イ・ト・ワ・-・ク Part3—–8 SAKURA∞SAKU second

サ「五十嵐さん!!」
「あいつはっ!?」

 

有希との通話が切れてすぐ店まで走った。

無駄だと思いながらリダイヤルしていたらサオリって女が出た。
どうやら有希のヤツ、携帯を落としていったらしい。

 

サ『ネネさんがあの人達に連れて行かれちゃったんです!!すぐに追いかけます!!』
「待て。そこにいろ。」
サ『でも!!』
「お前が行ってもどうしようもねぇ。それに場所が分からなくなるだろうが。俺が行くまでそこにいろ。」
サ『-------っ!』

 

くそ-------
なんでこんなことに-----!

 

サ「五十嵐さん!!」
「どっちだ!?」

 

店にはすぐに着いた。
まだ遠くには行ってない筈だ。

 

サ「あっちです!裏通りは人がほとんど通らないから・・・気を付けてください!」
「あぁ。悪いけど後ろから二人来る。そいつらにも居場所教えてくれるか?」
サ「はい!」

 

了承の返事を背中で聞いた。

 

 

(どこだ!?)

 

 

有希が連れ込まれたらしい裏通り。

都合が悪いことに暗い上に横道が多い。
早く見つけねぇと・・・

 

「は、放せよっっ!!!」

「!」

 

遠くの方で有希の声が聞こえた。

焦りを含んだその声に急かされて暗い路地を急ぐ。

 

すると-----

 

細道の入り口に男が二人。

携帯片手に何やら話しているのが見えた。

 

(見張り・・・・ってワケか。)

 

耳に首に腕に指にジャラジャラくっついてる男と金髪が眩しい男。

とりあえず路地に足を進めると---

当然だが立ち塞がってきた。

 

『なんだてめぇは!』
「・・・退け。」
『はぁ?今取り込み中なんだよ!』

 

まぁ・・・どうぞ、と通してはくれない。

おまけに金髪男が胸倉を掴んできやがった。

 

(・・・・・・・・チッ)

 

話し合いで解決してる時間もつもりもない。

ひとまず金髪男の手を締め上げた。

 

『ぃ----てぇ!』
『なっ---!んだよてめぇ!ヤんのかコラァ!』
「・・・・・・。」

 

今度はジャラ男が殴りかかってきた。

何度も言うが話し合うつもりはない。

腹に一発蹴りを入れてやった。

 

『ぐっ!』

 

壁に打ち付けられて地面に落ちるジャラ男。
やる気あんのかお前。

 

『な・・・・っ!』

 

仲間の戦線離脱に驚いたのか、金髪が怯む。

すかさず鳩尾に入れて転がした。

そしてすぐに路地の奥へ向かった。

 

 

有希とあいつは意外にも近くにいた。

 

見張りを立てて安心してたんだろうか。
なんとも詰めの甘いヤローだ。

まぁ俺にとってはラッキーだった。

 

男が俺に気付いたのが分かった。

 

有希を壁に押さえつけている・・・

 

(・・・・・・・・・・。)

 

待て待て落ち着け。

とにかく有希を助けるのが先だ。

冷静に------

 

 

 

「・・・・・・・孝。」

 

 

 

らしくない、弱々しい声が耳に届く。

その声に釣られて男から視線をずらす。

 

そして目に入ってきたのは・・・

 

 

 

 

有希の涙。