「遅くまで付き合ってくれてありがとな。」
孝「・・・別に付き合ったわけじゃねぇよ。」
「いやいやマジで助かった。」
孝「・・・・・・。」
時刻は23時50分。
そろそろ孝たちもお帰りの時間だ。
孝「そうだ。少し待ってられるか?」
「え?」
孝「瀬尾が本を選んでほしいんだと。」
「ほう、勉強熱心だな瀬尾。ゆっくり見てこいよ。」
孝「適当に選んでくる。」
「おいおい真剣に選んでやれよ---って・・・」
---きゃーーーーー!
何の声かって?
そりゃお前・・・言うまでもないだろ。
なんせ今日のお相手は俺様孝様モデル様だ。
出口にいる女子達は失神寸前。
皆さん目がLOVEになってらっしゃる。
それにしてもここの女子はほんとミーハーが多いな。
桜館住人グッズ作ってここで売ったら大儲けできるんじゃねぇの。
孝「後でな。」
「うん。瀬尾さんも工藤さんもありがとうございました。」
工・瀬「い、いえっ!こちらこそ!」
ビシッと姿勢を正す二人。
ふむふむ、なかなか従順なる僕になったな。
どうするか、パシリにするか?
時々孝に貸してもらうことにしよう。
ス「ちょっと早いけど・・・休憩挟んでそのまま上がっていいですよ。」
「え・・・・ど、どうも。お疲れ様です。」
孝たちに手を振り店に戻ると休憩を頂いた。
何度か出勤してるが初めてこういう時間が出来たな。
なんだか新鮮だ。
休憩室ってここだったよな・・・
とりあえずドアを開けてみる。
「あ!ネネさん!」
「お、サオリちゃんじゃないですか。」
サオリちゃんがいた。
「なーんかサオリちゃんとは良く同じ席になるよな。いつもごめんなさいね。変な奴らばっか相手させちゃって。」
サ「いえとんでもないです!ばっちり目の保養になりました!」
ニコッと笑うサオリちゃん。
なんていい子なんだ。
「なるほど目の保養にはなるかぁ。でも精神的には毒だからプラマイ0だな。」
サ「なんですかそれー。あ、それよりネネさん。」
「ん?」
サ「今日も来てた指名のお客さん、気を付けてくださいね!すごくしつこかったみたいだし。」
「ありがと。気をつけるよ。」
サオリちゃんほんといい子だなぁ。
ちっちゃくて可愛いし・・・・
妹って感じ。
妹っていったら千秋がいるけど。
あいつでかくてカッコいいもんな。
サオリちゃん、妹になってくんねぇかな。
可愛い上にマジでいい子なサオリちゃん。
結局、お客さんを見送るように出口まで着いて来てくれた。
「サンキューね。もう少し頑張れよ!」
サ「はい!」
サオリちゃんはまだ帰らない。
私はというと早目に上がらせていただいてます。
ほんと迷惑な従業員です。
後ろをチラリと振り向くと、サオリちゃんはまだ見送ってくれていた。
じゃあな、と大きく手を振り返した。
「あ、孝?」
サオリちゃんからにっこり笑顔をもらったと同時に孝が電話に出た。
孝『もう出たのか?』
「うん。まだ本屋?」
孝『そっちに向かってる。危ねぇからまだ店の中で----』
孝の声が、途中で途絶えた。
「------っ!?」
なぜなら携帯を持つ手を
強引に掴み上げられたからだ。
『よぉ、ネネ。今上がりかよ。』
(あー・・・・くそ。)
手を掴んだのはあのガキだった。
後ろには今日一緒に来てた2人もいる。
これって・・・
ちょっとヤバくねぇか・・・