ナ・イ・ト・ワ・-・ク Part3

ナ・イ・ト・ワ・-・ク Part3—–14 SAKURA∞SAKU second

・・・・・なんて可愛い顔すんだよこいつは

 

見上げてくる目には涙が光っていて
柔らかそうな頬はほんのり色づいてる。

 

(こ、こらこら・・・・・)

 

そんな顔で見るんじゃねぇ。

ただでさえ風呂上りで・・・
薄着で・・・・

 

(・・・・・・・・。)

 

おいおい自分で煽ってどうすんだよ。
頼むからしっかり気を持てよ俺。

こんな状況で暴走なんかしてみろ。
最低な奴にだけはなりたくねぇ。

 

「なななな・・・・今---なんですとっ!?」
「・・・・・・・・・・ぷっ」
「えっ!?」

 

色気ねぇなぁ相変わらず。
格好はすげぇ色っぽいのに一瞬で気を削がれた。

まぁ、そういうところも可愛いと思えてしまうから不思議だ。

 

「お前が好きだと言ったんだ。」
「・・・・?」
「惚れてるってことだ。」
「・・・・ぇ・・・」
「・・・・あまり煽るな。」
「・・・・?」
「顔が紅くて可愛すぎる。」
「-------っ!!!」

 

言った傍から更に赤く染まる頬。

思わず手を伸ばすと、パチン!と勢い良く音を鳴らして両頬を覆いやがった。

 

「その行動も可愛すぎる。やめろ。」
「ぉぉぉぉおお前がやめろぉ!!」
「何を。」
「かかかかかわいーとか言うな!」
「じゃあなんて言えばいい?」
「え!わわ私に聞くのか!?」

 

お前が言うなと言ったんだろ。
代案を出せよ。

 

「他に思いつかない。」
「・・・・ぇ・・・・ぅ・・・」
「やっぱり・・・・"可愛い"。」
「やゃゃゃ止めろぉぉ!!」

 

今度は髪を掻き乱し、更には頭を抱えて悶え出した。

そしてキュッと唇を噛みしめ、まだ涙の乾いてない目で睨んでくる・・・

 

「・・・おい、その顔は反則だろ。」
「あぁ!?」

 

なんだコレ・・・

こいつ、こんなに可愛かったか?

俺の目は節穴か。
なんで今まで気づかなかったんだ?

 

 

いやいや待て待て・・・
俺の節穴はひとまず置いておけ。

 

 

「有希、顔見せろ。」
「は、はぁ!?ちょっ・・・こらやめろ!」

 

顔を覗き込むと必死に逃げようとする有希
その頬はみるみる染まっていって・・・

 

(・・・・・?)

 

今までこんなことがあったか?

いや----一度も見たことがない。

顔を覗き込もうが抱きしめようが、それこそキスした時ですらこんな可愛い反応が返ってきたことはなかった。

 

なのに・・・なんだこの有様は。

 

こんなの、今まで見たことがない。

これじゃ・・・
これじゃまるで

 

 

「お前、俺を"男"だと思ってるのか?」
「え・・・・?」

 

 

「男として意識してんのかって聞いてる。」
「・・・・・。」

 

 

「どうなんだよ。」
「・・・・・・・。」

 

「・・・・・・・言えよ。」

 

いや・・・
言わなくても分かる。

顔にちゃんと書いてある。

 

でも-----

 

 

言わせてぇじゃねぇか。

 

 

「有希。」
「・・・・・!」

 

真っ赤になって見上げてくる有希。
その華奢な腰を強く引き寄せた。

 

「言わねぇなら・・・・・」

 

顔をゆっくり近づける。

さっきまで弱腰だったってのに調子良すぎるだろって?

そりゃあ仕方ねぇだろ。
こんな可愛いこいつを目の前に調子に乗らない男がいればそいつはバカだ。

 

出来ればこのままキスしたい。

 

でも-----今日はダメだ絶対止まらなくなる。

 

意地でも我慢しろよ俺。

ていうかお前も早く答えろ。
このままキスしたらアウトだ。

 

 

「おっおおおお前は-----男だっ!!」

 

 

「・・・・・。」
「・・・・・・・・。」
「そんな大声で言わなくても聞こえる。」
「-----っ!」

 

ぽん、と更に紅くなる顔。

やばい・・・
この問答、癖になりそうだ。

 

(マジで・・・・・可愛い・・・)

 

キスしたい・・・衝動をどうにか抑え込む。

そしてやはり逃げようと頑張る有希の背中を引き寄せ、小さな体を抱きしめた。

 

「・・・・・嬉しい。」
「え・・・・?」

 

「・・・・・有希が好きだ。」
「・・・・ぇ・・。」

 

「好きで好きで・・・おかしくなる。」
「・・・・・っ・・・」

 

----おかしくなる

この表現は間違ってる。

 

なぜならもう、充分変になってる。

 

これからきっと・・・もっと狂っていく。

 

それだけは

 

分かる。