ナ・イ・ト・ワ・-・ク Part3

ナ・イ・ト・ワ・-・ク Part3—–12 SAKURA∞SAKU second

孝「聞いてもいいか?それとも黙ってた方がいいか?」
「え・・・?」

 

なんてストレートな聞き方。

でもこれって・・・
気遣ってくれてる、んだよな?

 

「聞いてもいいぞ。」
孝「・・・・・・。」

 

なんだそのお前なんか信じねぇ的な目は。
聞いてきたのはお前だろ。

まぁ気持ちは分かるけれども。

 

「お前のおかげだと思うんだけど・・・意外に平気なのかなって気がするんだ」
孝「・・・そうか。」
「あぁ。だから、聞いていいぞ。」
孝「・・・分かった。」

 

スッと視線を下に落とす孝。

そして再び、視線が戻ってきた。

 

 

 

孝「お前、男が怖いのか?」
「・・・・・え?」

 

 

 

あれ。

 

孝「停電の時も今日も、そう見えた。」
「・・・そ、か。私はいつも・・・迷惑ばっか、掛けてるな」
孝「そういう考えは止めろと言った。」
「・・・そうだったな。えと・・・・質問に対してだけど・・・今日みたいに無理に迫られたら、男のこと怖いって・・・・普通の女子なら-----誰でもそう・・・思うだろ。」

 

あれ。

 

あれ。

 

やっぱりちょっと----

 

平気じゃない、かも・・・・

 

 

孝「お前の場合、怯え方が尋常じゃ----」

 

 

孝の言葉が、止まった。

 

 

「・・・・・孝?」

 

 

どうした。
まだ話の途中だろ?

 

「え・・・・・?」

 

な、なに。

なんでそんな・・・

 

 

なんでそんな、辛そうな顔してんの。

 

 

孝「お前・・・」

「・・・え?」

 

孝の手が、頬に触れた。

 

そしてその手が

 

・・・・濡れてくのが分かった。

 

「え-----、-----涙?」

 

自分の手で目に触れると・・・

やっぱり涙だ。

 

(嘘だろ---なんだよ、なんで・・・?)

 

目をぐしぐしやってみる。

が、止まらねぇ。

 

なんで?

 

なんで-----

 

 

「・・・・・・っ・・・ごめ・・・・」

 

 

なんなんだよこれ・・・

涙腺が壊れちまったのか?
自分に起きてる不思議についていけない。

 

(どうしちゃったんだよ有希ちゃん・・・)

 

今日はやけに涙もろいじゃん。
これまでずっと泣かないで頑張ってきたじゃねぇか。

こんな情けない姿晒すなんて・・・
しっかりしろよ!

 

「悪ぃ・・・・・っちょっと・・・待って。」

 

誰に断って出てきやがるんだこいつは。

止まろうとしない涙にイライラが募る。

 

孝「・・・悪かった。もう何も聞かねぇから。」
「!」

 

ちょっと待て違うんだ。

すぐに止めるから-----

 

 

孝「泣きたいだけ泣けよ。」
「っ!!」

 

 

背中に回された大きな手。

 

そしてそのまま優しく引き寄せられて

 

孝の腕の中に包まれた。

 

(ちょ----ちょっと、待って・・・)

 

マジで待って・・

 

やめてくれ

あんまり・・・優しくするなって・・・・・

 

そんなことしたら
マジで止まらなくなる---

 

 

 

(あぁ・・・そっか。)

 

 

 

やっと分かった・・・

 

 

私はこいつらといて

 

思った以上に

 

皆のことを頼りにしてたんだ。

 

 

突っ張らなくても助けてくれる
女として守ってくれてる

遼みたいな存在が一気に増えて
自分で思ってる以上に安心してたんだ。

 

感情よりも体の方が先に反応するなんて・・・

 

どれだけイカれちゃってんだよ私の感情は。

 

 

私って・・・

 

 

皆のこと、好きなんだなぁ。

 

 

 

(・・・・・変態共のくせに。)

 

 

 

今はまだ

 

憎まれ口しか出てこない。