ナ・イ・ト・ワ・-・ク Part2

ナ・イ・ト・ワ・-・ク Part2—–7 SAKURA∞SAKU second

言われることもされることもあまり変わりが無いのに。
なんであのガキはムカつくんだろうな。



要に触れられて、ふと考える。

気心が知れてるからか?
そんなもんか?

いやいや違うだろう・・・

要やあいつらに触れられて嫌じゃないのはよく分からんが。
あのガキはどうもダメだ。










しかもあいつ












さっき

ちゅーしやがった。





(・・・・・・ちっ。)



マジで勘弁してほしい。

多分、大変申し訳ないが生理的に受け付けないんだろう。


不本意だが要のとこに戻ってきてすっげー安心してしまった。

要はいきなりは止めろって言ったけど・・・
いきなりやってやった。

これまた不本意だがこいつの匂いも落ち着くんだよな。








(あー、マジで戻りたくないんだけど。)








そう思っても時間は来るものだ。









要「あいつを帰して終わりだろ?」
「うん。」








チェックを済ませて席へ戻るといつも通りみんな通路へ出ていた。








要「出たらすぐに電話な?」
「うん、分かってる。」
要「近くにいるようにするから。」
「ありがと。」








出入り口を見ると軽い人だかりが見えた。

変人ながら松田さんも色男のため騒がれているみたいだ。
ここの女子はミーハーが多いのだろうか。








要「ぼーっとしてんなよ。」
「わっ!」








不意に手を掴まれた。
そのまま引かれて出口へ向かう。

体温が暖かい・・・
あー、このまま帰りてぇ。








(こ、こら!しっかりしろネネちゃん!)








出入り口に到着。

言うまでもなく要に向けられるピンク色の視線。
それを背中に浴びながら2人をお見送りだ。








「要ちゃんも松田さんもありがとう。」
要「あぁ。じゃぁな。」
松「また会おう。有・・・ネネさん。」
「はい。」








ばいばいと笑顔で手を振る。









要「あ、そうだ。」









要が振り返ってこっちに向かってきた。

近くに寄れと手招きする要。

はて、何か言い忘れたことでもあったか?
屈んでくるこいつに合わせて耳を寄せてみる----


























要「ドレス姿、すっげぇ綺麗だった。」


「え-----っ!?」





















普段よりも低くて掠れた声。

不覚にもドッキーンと心臓が鳴った。








(ふ、不意をつくのはお互い様じゃねーか!)










要「じゃぁねー。」









言うだけ言って戻って行きやがった。
全く・・・何がしたかったんだあいつ。








(さてさて。)








残されたのは少しだけ速くなってしまった鼓動と-----







ス「ネネさん、そのまま戻ってお会計お願いします。それで上がりですよ。」
「はーい。」







苦手なガキんちょさんが一人。