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「あ、あの・・・スミマセンデシタ。モウ言イマセン反省シテマス。」
杉「随分心のこもってない謝罪だなぁ。」
思いつくまま謝るとクツクツと笑われた。
「そ、そんなことないっすよ。心から謝ってるんで・・・お願いだから退いてさい。」
杉「お前、面白ぇ女だな。俺の女になれよ。」
「へ?」
杉「だから、俺の女になれ。」
「え・・・イヤです。」
杉「拒否は認めねぇ。」
「いやいや無理。」
杉「却下。」
「だぁぁぁ!なんなんだよてめぇはよ!」
会話が全く噛み合わねぇ!
ていうか今のはなんだ!?
告白か!?
命令形の告白なんて聞いたこともねぇよ!
杉「とにかく、お前のことが気に入った。だから俺の女にする。」
「はいはい勝手に言ってろよ。」
杉「俺のことは"真樹"と呼べ。」
「はいはい真樹君。」
杉「"君"はいらねぇ。」
「はいはい真樹。」
どこまでも命令なんすね。
あーそうか。
この人孝君と同じ部類の俺様か。
杉「今からお前は俺の女だ。」
「だから無理って言ってるだろ。」
杉「なんでだ。」
「なんででも。」
杉「理由を言え。」
「え・・・理由?」
杉「そうだ。」
理由って・・・
そんなこと言われても。
「す、好きなヤローがいる?」
杉「どこのどいつだ。」
「へ?え、えーと・・・」
杉「嘘をつくならもっと上手くやれ。」
「ば、ばれました?」
杉「当たり前だ。」
理由その1、玉砕。
「か、彼氏がいる。」
杉「次。」
「え、じゃ、じゃあ・・・実は私、男なんです。」
杉「試してやろうか?」
「つ、次いきます。」
(はぁ・・・)
どうしよう・・・
ネタがもうねぇ。
ていうか何がしたいんだこいつは。
どうしたら離れてくれるんだ・・・
「え、えーと、あの・・・実は・・・」
杉「・・・・・・」
「今は恋愛をしたくないっていうか・・・する勇気がないっていうか・・・」
杉「・・・・・・」
「だから---誰とも付き合わない。」
嘘ついてもすぐばれるような気がしたんで
素直に答えてみた。
杉「・・・・・。」
「・・・・・。」
しばらく沈黙が続いた。
だがとうとう納得してくれたのか
やっと奴が退いてくれた。
「うわっ!」
ついでに私も起こしてくれた。
強引だったけどな。
ていうか・・・
今ので納得してくれたのか?
杉「何言ってんのかさっぱり分かんねぇ。」
「・・・・・。」
やっぱり?
杉「とにかく、お前は俺のモノにする。」
「あの・・・あのなぁ---」
杉「俺に惚れさせてやる。」
「・・・は?」
なんだそれ・・・
「な、何言っちゃってんすか杉浦君・・・」
杉「真樹だ。」
「いやあの杉浦君・・・そういうことは好きな女に----っ!」
---チュッ
唇から
軽いリップ音・・・
「な・・・っ・・・!?」
杉「名前で呼ばなかったらキスする。」
「は、はぁ!?なんだと!?」
杉「今決めた。」
「いい、意味分かんねぇ!」
こ、こいつ!
やっぱり孝様と同じ俺様ヤローだ!!
なんつー自己中!!!
「下手に出れば調子に乗りやがって!このっ---エロスの帝王が!!!!」
杉「なんだそれは。余程俺とキスしてぇようだな。」
「バカだろお前!バカなんだろ!!ちょ・・近づくなーーー!!!」
せっかく離れたのに
再び近づいてくる帝王。
もう---
どうなってんだよここの住人共は!
「-----お前ら、何やってんの。」
はっと目をやるとそこには累。
お、お帰り累たん!
ナイス・・・ナイスタイミング帰宅!!
「累たん助けてくれぇ!帝王にヤられるーーー!」
杉「ニ回分な。さっさとこっち向け。」
累「帝王って何?」
「累!てめぇ早く助けろー!!」
再びかまされる前に累に助けられ
なんとか帝王と距離をとることに成功。
「お帰り・・・お帰り累たん!」
累「う、うん、ただいま。」
杉「チッ、邪魔しやがって。」
「てめえは黙ってろ!」
累が帰ってきて本当に良かった。
できればもっと早く帰って来て欲しかったけど!
「おいコラ、それはそっちじゃねぇ。あっちに置け。」
真「・・・面倒臭ェな。」
累「有希、次は何しようか?」
「累はしばらく休んでろ。真樹が働きたくて堪らないってよ。」
累「そうなの?じゃあ遠慮なく。」
真「・・・・・・。」
その後、無理矢理気を向かせた帝・・・・
じゃなかった真樹を引っ張り込み、力仕事をさせた。
当然だろう。
むしろこれくらいじゃ足りん。
夜も酒に付き合わせることにしようと思う。
「よーし!今日はここまでにするか!」
真「・・・色気のねぇ部屋。」
「何か言ったか?」
真「・・・別に。」
累「・・・。」
まぁおかげで大方の物は持ってこれた。
引越し作業は順調だ。
「サンキューな。二人とも」
累「全然いいよ。」
真「礼ならお前の--」
「それ以上喋んじゃねぇぞ。」
真「・・・・・。」
このエロスが。
放っておいたら何言い出すか分かんねぇ。
累「ぷっ・・・すごいな有希。真樹まで手なずけちゃったのか?」
真「ふざけんな。手なずけられてなんかねぇ。」
「累たんは黙ってようね。」
累「だからヤメロ、その呼び方。」
とりあえず
今日はベッドで寝れそうだ。
-----軽ノリすんな 杉浦(完)
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