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累「そういえばこの前は大丈夫だったのか?」
「この前?なんだっけ?」
累「夜。」
夜?
夜・・・
「ああ、飲みに行ったことか?大丈夫大丈夫。いつも通りだよ。」
そう、いつも通りだ。
まぁ、女子が夜遅くまで飲み歩くってのはあんまり誉められたモンじゃな
いんだろうけどな。
慣れてます。
でも心配してくれてサンキュー。
累「彼氏いないって、本当か?」
「本とだ。」
累「なんで?」
「なんでって・・・いらないからかな。」
累「いらないの?」
「いらないな。」
今度は彼氏の話か。
恋愛話に興味が沸くお年頃か?
累「・・・・お前、飲まなきゃ眠れないの?」
「ん?----まぁ・・・ね。」
随分質問してくるなこの子は。
立て続けに質問を投げて寄こし、頭の中の引き出しを整理整頓している様子。
ていうか私に関する情報を詰めてもなんの得にもならないと思うけど。
(あれ・・・・)
最後の質問の後、累の顔に影が落ちた。
あれれ・・・
もしかして真面目に受け止めちゃったか?
お前アル中かよ!みたいなノリで返してくれて良かったんだけどな。
「る、累?」
累「・・・・。」
明らかに考え込んでしまった累。
顎に手を当てて俯き加減。
なんだか悪いことをしてしまったような気分になる。
「えーと、累・・・」
累「今日は?」
「え?」
累「今日もあっちの家に帰るのか?」
吹っ切れたように会話再開だ。
少し真剣な顔で質問続行。
(な、なんだ?)
もしかしてマジで心配してくれてんの?
真っ直ぐな視線に少々たじろいでしまう。
累、君は人が良すぎだよ。
もしや変なヤツに騙されやすいタイプか?
「今日からこっちで寝泊りするよ。寝れるだけの布団持ってきたし、お酒も持参したぞ!」
心配すんなよ!という気持ちを込めて右手の親指をカッと立ててやった。
どうだ、私は激しく元気だぞ。
累「そっか。じゃあ、今日の夜は俺の酒にも付き合ってね。」
「え!お兄さん、いけるクチですか?」
累「まぁね。」
「そりゃ楽しみだ。」
累「俺も。」
(かわいい奴・・・)
ニヤッと口端を上げる累。
弟がいたらこんな感じなのかな。
ちなみに私には生意気な妹が一人。
「さてさて!」
作業開始だ。
次はPCのセッティングだな。
こいつは時間がかかりそうだ。
(あ。)
その前に昼飯食おう。
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