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「-----っ!んーーっ!!」
うなじをグッと引き寄せられ
逆の手が背中をホールド。
思いっきり突き飛ばそうとするが・・・
ビクともしない。
(こ、こいつ・・・・っヒョロイくせにめちゃくちゃ力あるじゃねぇかぁ!!!)
まぁさっきの締め付けで分かってたことだけどな。
でも本気で押してるんですけど!
なんで全然動かないんだよ!!
「こっ・・・・・こら、止めろ!放・・・せっ---っう・・・んっっ!」
(や、やばい・・・)
さすが経験値高そうなだけある。
こいつ、キスが・・・・・上手い。
捕まるまいと逃げるのに
何度も何度も絡め取られる。
「ぁ・・・ぅ・・・」
(ちょ・・・ちょっとタンマ・・・)
息が・・・
息が出来ないんですけど・・・
酸欠で頭がぼーっとして
体から力が抜けていく。
あぁ・・・さっきやっと死を免れたってのに
これじゃまたお花畑コースだよ。
(・・・・・・・あ)
てか、累いるじゃん。
人前で-----こんなんありなのか?
公然チューなんて・・・
マイ常識では有り得ないんすけど。
それより累。
てめぇ助けろ。
元はといえばお前の失言のせいでこんなことになってんだぞ・・・・
くいくいっ
(累たん助けて・・・また死にそうです・・・)
酸素不足でボーッとする頭にムチ打って
自由に動く手で累に助けを求めた。
累「・・・孝、いい加減にしろよ。有希が死に掛けてる。」
孝「・・・・・。」
累の声にピクッと反応する俺様。
そして卑猥な音を立ててゆっくりと唇が離れていった。
「---っはッ!はぁっ・・・はぁッ!」
お、お帰り!
お帰り酸素!
again!!!
「し・・・死ぬかと思った・・・」
孝「キスくらいで死ぬか。」
(ここここ・・・・こいつは・・・・・っ!!!)
よくも、よくも---
かるーくディープなヤツかましてくれやがってぇ!
『チューしましたが何か?』みたいな顔してんじゃねーぞ!
お前が稀に見る男前だってのは認める。
だが全ての女子がてめぇにひれ伏すと思うなぁぁぁぁ!!!!
「この------バカたれがぁぁぁっ!!!!」
孝「-----ってぇ。」
思いっきり殴ってやった。
そりゃヤるだろ。
怒りの鉄拳。
当然の報いだ。
「初めにちゃんと言っただろうが!軽ノリなんて更々お断りだ!キスのテクニックなら自分の女に披露しろ!私で試すんじゃねぇ!一回分返せコノヤロー!!」
孝「返すかバーカ。」
にゃ---にゃにおぉぉ!!??
累「ぶ・・・ぶはははっ!」
「累も笑うなっ!てめぇも返しやがれ!」
累「返すかよ。」
「て・・・てめぇらぁぁ!!!」
なめてる。
このガキ共---
確実に大人をなめてる!
要「何ー?お前ら夜行性なの?あらら、孝まで懐いてやがる。」
孝「そんなんじゃねぇよ。」
2階からひょっこり顔を覗かせる要ちゃん。
もしや煩くて眠れなかったとか?
すんません。
でもね、でもね!
「か、要ちゃん助けてくれよ!大人だろ!?大人仲間だろ!?こいつらに大人の意見をガツンと言ってやってくれよ!!」
桜館住人ランキング。
少ない情報から判断すると要ちゃんが一番マシなはずだ。
こいつらよりは、多分!
孝「・・・いいのか?あいつは一番危険だと思うぞ。」
「え・・・」
累「・・・・・・。」
累、何故黙る。
「・・・・やっぱいいっす。」
累の沈黙にリアルにドン引き。
だって五十嵐孝より危険だったらもう・・・
手に負えないじゃないか。
ピンチどころの話じゃない。
要「そう?飲むのも程ほどにしろよー」
そう言って部屋に入って行った要ちゃん。
もう煩くしません。
ゆっくりお休みなさい。
(こ・・・こここここ怖い。)
怖ぇ・・・
この家怖ぇよ!
やっぱ引っ越そう・・
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