軽ノリすんな・孝

軽ノリすんな・孝—2 SAKURA∞SAKU first





目の前にいたはずの五十嵐君がなぜか隣に。






そして後から手を回され首をギュッと---






これぞ正にスリーパーホールド。

なんたる早業!!!






「くっ苦じいーーー!放せ・・・ゴラっ、俺様孝様ァ!!」

孝「まだ言うのかぁ?」

「ぐえぇっ!」

累「あはははは!!!」

「こ、こら累!てめぇ笑ってないで助けろよ!」






ちょ---マジで苦しいんですけど!






孝「まだ頑張るのか?」






耳元で可笑しそうに笑いながら、更にぐっと腕に力を加える。

ちょ・・・やめて、リアルに逝きそう・・・






「は、放せー!」






ギブするか?

いやでも負けたくねぇし。

でも・・・く、苦しいー






「る、累たん助けて!てか助けろっ!じゃないと学校でのことバラすぞ!」






頼みの綱は累しかいない。

適当にカマをかける。






孝「何のことだ?」

「ほら見ろ!お医者様が興味津々だ!急げ累たん!!」

累「学校でのことって・・・」

「累たん早くしろー!」











累「有希にキスしたこと?」











孝「-----なに?」









(は・・・・)









なんつった今。






なんつった今!








(あ・・・あほかぁーーー!!!)







学校でのことって言ったらお前、ギャルとの一件に決まってんだろ!!



ていうかちゅーしたこと、そんな軽く人に言っちゃうもんなのか?

男子ってそんなもん?

『俺、もうやっちゃったぜー』みたいなノリなのか?

そんなノリには着いていけねぇよ!

適当に助けてもらいたかっただけなのに







この------バカ累!







「うっ!?」







な・・・・・何故だ。

更に腕力が強くなった気がする。


逆、逆っすよ。

緩めてくれないとあんた

マジでそろそろ魂が・・・







「い、五十嵐君・・・ギブ-----私が悪かった--お願いだから放して下さ---」







悔しいがギブアップ。





だってマジで苦しい。

本気で締めやがって・・・

なんて大人気ない大人だ。




あ、お花畑が見える・・・