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「------う、わっ!?」
晴樹も行っちゃったし
練習もまだ終わってないことだし
さぁて私もそろそろスタジオに戻ろうか。
・・・と通路に出たら
突然、後に腕を引かれた。
「な、なんだ!------って、遼?!」
遼「・・・・・・・・・。」
「なんだよ急に!ビックリすんじゃねぇか!」
遼「・・・・・・・・・。」
「・・・・・?」
遼「・・・・・・・・・。」
「遼?どうし----」
なぜだ。返事がない。
もしや具合でも悪かったり---
(えっ------)
遼の顔を見上げた、その時
まるで覆い被さるかのように
ギュッと抱き着いてきやがった。
いやいや待て待て。
------は!?
「ちょっ---ちょちょちょちょ!?なななんだ!?どうしたんだ!?」
一体全体何事だ!?
遼「・・・別に、なんでもない。」
「なななんでもないわけあるか!変だぞお前!」
遼「・・・嬉しい意味で変だから大丈夫。」
「嬉しくて変!?意味分かんねぇ!」
遼「分からなくていい。」
分からなくていいって・・・
「お前------最近そればっかだな。」
遼「そうか?」
でも多分お前には分かんねぇよ、なんてクスクス笑う遼。
くそ・・・遼のくせに意味深なこと言いやがって。
なんだか負けた気分だ。
(------!)
ふと、体を覆う腕に力がこもった。。
「・・・遼?」
遼「・・・・・・。」
「本当に大丈夫か?」
遼「お前のこと、好きすぎる。」
「へ・・・」
スキスギル?
SUKISUGIRU?
え。
す、好きすぎる-----?!
「どど、どうしたんすか急に!?」
練習がハード過ぎで現実逃避か!?
遼「どうしよ------今まで我慢してたのが溢れて溢れて・・・このまま放っておいたらばーんって破裂するかも。」
「ばば、ばーんって破裂!?」
遼「そう。」
「そそそれはやめとけよ!痛いぞ多分!」
遼「そっか?じゃあやめとく。」
よ、よし!
遼「なぁ、有希」
「な、なんだ!」
遼「俺さ・・・・お前と晴樹が話してるの聞いちゃった。」
「私と、晴樹・・・?」
遼「そう。」
それってさっきの話か?
え、何を話したっけ・・・
①勧誘されて断って
②遼と晴樹は昔からの付き合いだって言われて
③恋してんのかって聞かれて
④それで・・・
⑤それで・・・・・・
なんか私・・・
すっげぇ恥ずかしいこと言ってなかったか?
例えばほら
大切だとか・・・
男としてとか・・・・
「うぅわぁぁ!!ちょ-----放せぇぇ!!」
遼「絶対やだ。」
なんだよマジ勘弁!
とにかく暴れる!
ひとまず離れてもらっても宜しいでしょうか!
「りょ、遼さん!マジでムリ!」
遼「嬉しすぎてばーんってなりそう。」
「わわ私もばーんなりそうっす!違う意味で!!」
ていうかばーんってなんだよ!
もう全てが分かんねぇ!!
遼「"あいつら"じゃなくて・・・"遼のことが"って言わせてやるから。」
「-----、・・」
そ、そりゃ・・・・・どーも。
「な、なぁ、そろそろ戻ろうぜ・・・皆待ってる、はず・・・」
練習はしたくないがこの際やむを得ない。
この状況・・・
しつこいけどばーんなりそうだ。
遼「なぁ、有希。」
「ん?」
不意に、トントンと額を突かれた。
反射で遼を見上げると---
「------っ!」
正に不意打ちだ。
軽く、唇が触れた。
「・・・おま・・・・・この-----!」
遼「ほら、行こうぜ。」
こいつ特有の気の抜けた柔らかな微笑。
ふわっとそれを浮かべて
手を引いて歩き出す。
(ここっ----このやろー!!)
悔しいけど完敗だ・・・
頭の中めちゃめちゃっすよ。
その後の練習。
今思い出しても全然内容を思い出せない・・・
‥‥‥‥顔合わせ SAKURA∞SAKU second
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