顔合わせ

顔合わせ 03 SAKURA∞SAKU second

<遼>





(・・・・・・完全に出るタイミングを失った。)






楓と一緒にいたと思ってた有希がいなくなった。




聞けば晴樹に連れて行かれたって言うし
あいつは前から有希に興味津々だったし





うーん、心配です。





というわけで探しに出たわけだけど






晴「なに慌ててるの?あ、もしかして有希・・・誰か他の人に恋してんの?」

有「ここっ------恋!?」






廊下に響き渡った声。

あぁ良かった。

意外と近くにいたんだな。





なんて思ったのもつかの間






(・・・・・・恋?今、恋って言った?)






そりゃ足も止まるでしょ。





で、現在あいつらから死角になってる自販機の影に立ち尽くしてたりする。






晴「あ、その顔は図星だね?」

有「ちち、違うっすよ!」





え、なに、その顔ってどんな顔?





晴「うわぁ・・・有希ってばすっごい可愛い反応するんだね。ちょっとドキドキした。」

有「は・・・・はぁ!?」

晴「やばいなぁ。俺も有希のこと気に入っちゃったかもしれない。」

有「な、なんでそうなるんすか?」





おいコラ晴樹くん。
そういう展開はやめてください。




晴「ねぇ、有希のこと好きになってもいい?」

有「・・・・・は?」

晴「ダメ?」

有「・・・・・あの、からかうのは止めろ。」

晴「からかってなんかないよ。」







(・・・・・え、と・・・)







なにこれ。

一体何がどうなってこんなことになってんだ?

ていうか完全に出るタイミングを失ったんですけど。

出るの、引き返すの。

どっちを選べばいいんですか。





有「えーと・・・万が一にでも私を好きになってくれたとしてだ。」

晴「うん。」

有「私は君には応えられねぇ。」

晴「・・・なんで?彼氏いないんでしょ?」

有「いないけど・・・・・・すっげー大切な奴らはいるんで。」






(・・・・・・え。)






ど、どうしよ・・・

なんだか聞いたらいけないような
でも聞きたいような・・・

いやいやダメっすよ!

こんなのまるで盗み聞き





晴「・・・どういう意味?」





ちょちょ、ちょっと待って晴樹!

すぐ帰るから!

いやでもやっぱ聞きたい・・・

いやでも!いやでも-----!





有「そいつら以外、私は男として見るつもりがないんだ。」

晴「・・・え?」

有「そういうことなんで、からかうのは止めにして・・」

晴「・・・・・・・遼も、その一人?」

有「へ?」





え。






え・・・ちょっと






なに、その質問・・・









有「もちろん。」










(--------------。)









マジで









心臓止まりそう。