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玲「透ちゃんって不思議な人だよね。」
「・・・至って普通ですけど。」
玲「落ちるのにどのくらいかかるんだろ。」
「・・・・・・・・・。」
Switchの話から離れてしばらく世間話を楽しんでた。
いやいや楽しんでる場合じゃない。
と思った時、ナイスなタイミングで玲さんが素晴らしい話題を提供してくれた。
「あ・・・そのことなんですけど。」
玲「ん?」
世間話に夢中になってはいたが、今日は顔合わせということで私も色々考えてきたんだよ。
一応「参加する」と言ってしまった手前、私だってゲーム参加者なわけだろ?
参加する以上、絶対譲れない条件がある。
「ゲームの期間ですけど。一ヶ月にしてもらえませんか?」
まずは一つ目。
この前辰巳さんに「あいつらに聞いてみれば」と言われたので。
この場でビシッと期間を決めておきたい。
晋「なんで一ヶ月なんだ?」
「それ以上耐えた人がいないと聞いたんで。私もそのくらいを目処に頑張ってみようかなぁと思いまして。」
玲「えー、イヤだよ。耐えられるならずっと耐えて?そんな透ちゃんを落としたい。」
「いやいやいやいや。」
晋「期間なんて決めなくていいだろ。どうせすぐ落ちる。」
「・・・それならいいんですけど。」
晋「あぁ?」
そんなに睨むなよ俺様。
私にだって色々事情があるんだ。
説明は・・・しないけど。
とにかく
「期間を決めておかないと困るんですよ。」
辰「なんで?」
「・・・あー。」
晋「早く言え。」
えーと・・・ですね・・・
「私は男性を好きになれないので・・・期間無しだとゲームが終わらないでしょ。」
私は・・・男性を好きになれないのである。
だから、お宅らを好きになることは無い。
ゲーム終了の条件。
①私が誰かを好きになること。
②お宅ら3人がゲームオーバーに・・・
つまり私を好きになること。
①もないが②はもっと有り得ない。
辰「男性を好きになれないってまさか・・・」
玲「もしかして・・・」
晋「女しか愛せないってヤツか?」
「え?」
あ、あぁ。
今の言い方じゃそう思われても仕方ないか。
3人の重い視線が一気に集まる。
「ま、それでもいいです。」
辰「・・・説明が面倒だからって適当なこと言うんじゃありません。」
「・・・ばれました?」
辰「・・・・・。」
俺様に続き変態にも睨まれる。
ちょっぴり怖い。
「と、とにかく・・・男性を好きになれないのは本当なので期間を決めてください。じゃないとゲームが終わりません。」
辰「この前も言ったけど俺はイヤだよ。無期限を希望します。」
玲「俺も。」
晋「右に同じ。」
「あのなぁ・・・・」
私も落ちない、お前らも落ちない。
これじゃ永遠に終了しないだろうが。
それともずーっと付き合えと?
そんなのは嫌だ。
「ちゃんと考えてくださいよ・・・」
晋「心配するな。そう言う女に限ってすぐに落ちる。せいぜい一ヶ月を目指して頑張れ。」
「・・・・・はぁ。」
(くそ・・・検討すらしてくれないのかよ。)
ま、まぁこの条件はいい。
いつまでたっても落ちなければさすがに飽きるだろう。
面倒だがそうなるまで辛抱しよう。
「良し分かりました。じゃぁ期間は泣く泣く無期限で呑みます。その代わり、エッチは無しっていうルールを追加してください。」
晋「は?」
玲「えー!?」
ものすごく驚く王子。
大げさだな。
そんなに驚くことじゃないだろ。
とにかく、この条件だけは絶対譲れん。
絶対呑んでもらうからな。
玲「そんなの絶対ヤダ。ていうか無理。」
晋「当たり前だろ。」
辰「俺もイヤだからね。」
「・・・・・・・・。」
イヤとかヤダとか・・・
そういう問題じゃないだろうが。
「お宅らもエッチするなら好みの女子とヤる方がいいでしょ?私もどうせなら好きな人といちゃいちゃしたいんで。」
晋「却下。」
「まぁ聞いてくださいよ。ゲームって心を奪うのが目的でしょ?」
辰「そうだけど。」
「だったら心でぶつかって来い。よってエッチは別物でお願いします。」
玲「嫌だよ。そんなの面白くない。」
「・・・そういう問題じゃないでしょ。」
晋「そういう問題だ。」
「・・・・・・・・・・・。」
なんだろう・・・
だんだん恥ずかしくなってきた。
私に手ェ出すなよ!って必死に説得してるようなモンだからな。
そんな大層な人間じゃないッすよ私。
じゃなくて。
しっかりしろ、我が身の危機だ。
晋「とにかく、ルールの変更も無しだ。」
「もうちょっと考えて---」
玲「ダメー。」
「・・・・どうしても?」
玲「どうしても!」
「そう・・・ですか。」
(まぁ・・・)
多分こうなるだろうとは思ってたよ。
病んでるもんね。
君たち全員、心の病気だもんね!
「了解。分かりました。」
晋「分かればいい。」
玲「あー、良かった。」
辰「・・・・・・・・・・。」
(・・・・・・ふざけんなよ。)
こうなったら-------
全力で逃げてやる。
変態との約束なんてもはやどうでもいい。
ゲームなんか放棄だ放棄!
ゲームなんていう珍事件に巻き込まれただけでも大迷惑なのに、何が楽しくて好きでもないヤローとエッチしなけりゃならんのだ。
逃げて無視して無視して逃げまくってやる。
ざまぁみろ!!
玲「あ、俺そろそろ帰るよ。今から用事があって。」
「え、それなら私もそろそろ。」
辰「じゃぁお開きにしようか。」
晋「あぁ。」
連絡先教えて?とエロス王子に言われ、ついでに晋とも連絡先交換を済ませた。
いいよいいよ連絡先くらい。
いくらでも持って行きやがれ!
完璧に無視してやるからな!
辰「今日は俺が送っていく。家も近いし。」
晋「分かった。」
玲「またね、透ちゃん。」
「はいはいどうもー。」
悪いが「また」は無い。
これが最後だ!
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