秘密

秘密—10 SAKURA∞SAKU first

「うぉ!すげぇな!これが物置!?」

 

真樹に連れられて来ればすげぇ綺麗な部屋。
分譲マンションか?

 

「お前、本当に社長さんなんだな。社長って儲かるのか?」
真「・・・いかにも知能の低い発言だ。」
「・・・黙れ。」

 

高層マンションの・・・何階だ?
窓を開けて下を見ると見たことの無い景色が広がってた。

高いところは基本好きだがこれだけ高いとちょっと尻込みするな。
こんなとこを物置とか言っちゃうこいつの感覚が分からない。

 

真「落ちるんじゃねぇぞ。」
「ばぁか。ガキじゃねぇんだから。」

 

振り返るとラフな格好に着替えた真樹。
どうやら別室で着替えてたらしい。

 

(こんなことならジャージでも持ってくれば良かったなぁ。)

 

一応大人だし、礼儀もあるのでそれなりのスーツ系スタイルで出てきたわけだ。
非常に窮屈なのである。

 

真「ほらよ。」
「・・・うわ!」

 

急に目の前が真っ暗に・・・
な、なんだ?
服?

 

「・・・なんだ?」
真「窮屈だろ。上だけでも着替えろよ。」
「え?あ・・・サンキュー。」

 

真樹ってこういうところあるよな。

なんだろ・・・
痒いとこに手が届く「まごの手」的な?

別室で着替えながらふと思った。

 

(失礼な奴だな・・・)

 

素直に「気が利く」って言えよ私。

 

「すんません、服お借りしました。・・・って、え、酒?」

 

生活感の無いリビングのソファーに座る真樹。
そしてテーブルには酒。

 

「なんだ。飲むのか?」
真「お前がな。どうせ帰ってから飲むんだろ?俺は帰りの運転があるから飲まねぇよ。」
「い、いやいや!一人だけ飲むのは--」
真「飲んどかねぇと寝るのが遅くなるだろうが。それにこれくらいじゃ酔わねぇだろ?」
「そりゃそうだけど。」
真「じゃぁ遠慮するな。」
「・・・サンキュ。」

 

ほら。やっぱまごの手だ。

 

「ではではとりあえず、かんぱーい!」
真「あぁ。」

 

少しは喋るようになったが相変わらず違和感を感じる。
ずっと一緒にいると相手の異常とか分かってくるもんなんだな。
気になっちまうから面倒な気もするけど。

それにしても何かあったのは間違いねぇな。
一体どうしたってんだ?

 

(・・・・・・・・。)

 

まぁ取り合えず
遼のことだけは話しておかなきゃな。

 

「あのさ・・・」

 

切り出したのは私。

何故MIKAMIミュージックにいたのか
なんで遼の彼女のフリをしてるのか
助けてもらって本当に助かったこととか

とりあえず、説明してた方がいいかなと思うことは全部話した。

 

真樹は終始無言でそれを聞いてた。
というより心ここにあらずって感じだ。

 

(やっぱ何かあったんだな。)

 

社長となると色々あるんだろう。

まぁ、そこら辺の事情に深入りするのは野暮だよな。
仕事のことは人それぞれだから。
相談された時に応じるのが一番いい付き合い方、だと思う。

 

「話は以上だ。」

 

とりあえず

 

私の話は終了だ。