「うぉ!すげぇな!これが物置!?」
真樹に連れられて来ればすげぇ綺麗な部屋。
分譲マンションか?
「お前、本当に社長さんなんだな。社長って儲かるのか?」
真「・・・いかにも知能の低い発言だ。」
「・・・黙れ。」
高層マンションの・・・何階だ?
窓を開けて下を見ると見たことの無い景色が広がってた。
高いところは基本好きだがこれだけ高いとちょっと尻込みするな。
こんなとこを物置とか言っちゃうこいつの感覚が分からない。
真「落ちるんじゃねぇぞ。」
「ばぁか。ガキじゃねぇんだから。」
振り返るとラフな格好に着替えた真樹。
どうやら別室で着替えてたらしい。
(こんなことならジャージでも持ってくれば良かったなぁ。)
一応大人だし、礼儀もあるのでそれなりのスーツ系スタイルで出てきたわけだ。
非常に窮屈なのである。
真「ほらよ。」
「・・・うわ!」
急に目の前が真っ暗に・・・
な、なんだ?
服?
「・・・なんだ?」
真「窮屈だろ。上だけでも着替えろよ。」
「え?あ・・・サンキュー。」
真樹ってこういうところあるよな。
なんだろ・・・
痒いとこに手が届く「まごの手」的な?
別室で着替えながらふと思った。
(失礼な奴だな・・・)
素直に「気が利く」って言えよ私。
「すんません、服お借りしました。・・・って、え、酒?」
生活感の無いリビングのソファーに座る真樹。
そしてテーブルには酒。
「なんだ。飲むのか?」
真「お前がな。どうせ帰ってから飲むんだろ?俺は帰りの運転があるから飲まねぇよ。」
「い、いやいや!一人だけ飲むのは--」
真「飲んどかねぇと寝るのが遅くなるだろうが。それにこれくらいじゃ酔わねぇだろ?」
「そりゃそうだけど。」
真「じゃぁ遠慮するな。」
「・・・サンキュ。」
ほら。やっぱまごの手だ。
「ではではとりあえず、かんぱーい!」
真「あぁ。」
少しは喋るようになったが相変わらず違和感を感じる。
ずっと一緒にいると相手の異常とか分かってくるもんなんだな。
気になっちまうから面倒な気もするけど。
それにしても何かあったのは間違いねぇな。
一体どうしたってんだ?
(・・・・・・・・。)
まぁ取り合えず
遼のことだけは話しておかなきゃな。
「あのさ・・・」
切り出したのは私。
何故MIKAMIミュージックにいたのか
なんで遼の彼女のフリをしてるのか
助けてもらって本当に助かったこととか
とりあえず、説明してた方がいいかなと思うことは全部話した。
真樹は終始無言でそれを聞いてた。
というより心ここにあらずって感じだ。
(やっぱ何かあったんだな。)
社長となると色々あるんだろう。
まぁ、そこら辺の事情に深入りするのは野暮だよな。
仕事のことは人それぞれだから。
相談された時に応じるのが一番いい付き合い方、だと思う。
「話は以上だ。」
とりあえず
私の話は終了だ。