秘密

秘密—9 SAKURA∞SAKU first

(イライラする・・・)

 

原因はこいつ、有希。
それは分かってるんだが・・・

 

(なんでだ?)

 

なんでイライラするんだよ。

 

(・・・・・・。)

 

ダメだ、分かんねぇ。

 

有「真樹。大丈夫か?」

 

さっきから黙って運転する俺を真剣な目で見つめる。

大丈夫と言えば大丈夫なんだが・・・
なんて答えたらいいのか分かんねぇ。

 

(くそ・・・)

 

イライラの原因が有希ということは分かってるのに理由が分からない。
それが更に苛立ちを煽る。

 

有「なぁ・・・」
「・・・・・。」
有「疲れてるとこ悪いんだけど・・・ちょっと話さねぇ?」
「・・・・・。」

 

(・・・・・何を?)

 

有「さっきの話なんだけどよ。お前、あの会社に仕事があるんだろ?遼も出入りが多いから色々と事情を説明してた方がいいかと思うんだ。」
「・・・・・・。」
有「気が乗らないなら今度でいいんだけどさ。」
「・・・・・・。」

 

---遼

 

その名前を聞いて
なぜか感情に波が立った。

 

(なんだ・・・?)

 

俺はあいつが気になってるのか?

 

(話、ねぇ・・・)

 

でもまぁ確かに
何故あの場所にいたかは聞いておいた方がいいだろうな。

朝はあんなに悩んでた様子だった。
面倒事に巻き込まれてる可能性もある。

 

「・・・・分かった。」
有「そうか!良かった。じゃぁどっか入るか?」

 

場所か。
できれば誰にも邪魔されたくねぇな。
かといって食事しながらって気分でもねぇし・・・

 

「近くに私用で持ってる部屋がある。帰りに寄るつもりだったんだがそこでいいか?」
有「部屋?桜館以外にも家借りてんのか?」
「物置みたいなもんだ。」
有「ふぅん・・・」

 

(・・・・・警戒してやがる。)

 

うんうんと考え込んでいる有希。

あからさまにそんな態度を見せるんじゃねぇ。
警戒の意味がねぇだろ。

 

「何もしねぇよ。話があんだろ?」
有「えっ!ご、ごめん。分かった。」

 

(・・・・ったく。)

 

こっちはお前が原因でイライラしてるってのに・・・

いずれにしてもこのイライラが何なのか解明しないと気分が悪い。

面倒だが---
この奇妙な感情に向き合ってみるか。

 

「それじゃ、要にでも連絡しとけ。」
有「遅くなるって?」
「そんなとこだ。」
有「了解。」

 

一応共同生活をしているため外出等の連絡は暗黙のルールだ。
意外にそこら辺はしっかりしている。

 

有「あ、要か?今真樹と一緒なんだけど帰り遅くなる。あぁ大丈夫、それじゃ・・・・・」

 

Pi

 

有「報告完了だ。」
「ご苦労さん。」
有「そりゃどーも。」

 

桜館に進路をとっていた車は方向を少し変え、私用マンションに到着した。

 

さて、このイライラは何なのか。

 

分析を始めようか。