変人だって。医者だって。

変人だって。医者だって。09 SAKURA∞SAKU second






(やべぇ・・・)






柔らかい唇の感触も

手に吸い付くような綺麗な肌も

小さく漏れる吐息も






有希の全てに煽られる。






全てが、愛しいと思う。









------愛してる










頭ん中、それ以外考えられねぇ。








「----は、ぁ・・・ぁっ・・・」






感じてるのか、それとも俺から逃げようとしてんのか。

何かを受け流すように有希の体が仰け反る。

その背中に手を回し、肌蹴た胸元に舌を這わせていく。






「・・・ぁ・・・・こ、う----」

「・・・・・・!」






呼吸の合間に俺の名前を呼ぶ唇。





ただ名前を呼ばれただけ。





だがそれだけで---

胸が痛いほどに熱くなる。





可愛くて
愛しくて





堪らねぇ・・・






「有希・・・・」






俺の服を掴む有希の手を取る。

そして指を絡みつけるように手を重ね合わせた。

するとそれに応えるように・・・

小さな反応が返ってくる。






「--------っ」






まるで体中に電気が走ったみたいだ。


ただ・・・

ただ手を握り返されただけで。

全てが満たされたような気がする。






「愛してる・・・・・有希。」






今は体よりも唇を重ねたい。

なぜかそう思った。






「----んっ・・・・・ん・・・」






逃げる舌は相変わらず。

だが、ゆっくりと、何度も唇を重ねた。





-----このまま時間が止まってしまえばいい





バカみたいなことを本気で願ってしまうほどに

この瞬間を手放したくない---








(---------!?)









突然、流れ込んできた違和感。







すぐに身体を起こし有希を見ると






「お前・・・」

有「・・・・・っ・・・・・ぅっ----」








(涙・・・・)








心臓が-----止まったかと思った。








生きてきた中で

一番ショックで









最高に後悔した。