初体験

初体験—12 GAME









---透が欲しい








それからの俺は正に、歯止めを失った獣。







透を引っ張り寝室に連行。

電気をつける余裕も無くそのままベッドに押し倒し

抱きたいと宣言し唇を奪って、奪って

とことん奪って・・・










正直言って

何をしたかあまり覚えていない。










柔らかな肌に舌を這わせ
感度のいい体の反応を愉しんで







---俺を求めろ







そればかり考えてた。







だが、快感に身を捩る艶かしい姿に煽られて

俺の手や唇に乱れる様子が可愛くて堪らなくて







求めさせるつもりが

いつの間にか透に夢中になってた。








ただ、前回のような展開になるのは絶対嫌だ。







俺に怯えてたわけじゃなかったとはいえ

この前のように全面拒否されたら二度と立ち直れない自信がある。







「透。」
透「嫌だ---晋っ!」
「怖がるな、大丈夫だ。」
透「----ッ--!」








---怖がらせない
---優しくする








これだけは忘れるなと自分に言い聞かせ







透「んぅっ!」







安心させる為にこいつの好きなキスを何度も落とし

暴発寸前の理性を捩じ伏せながら







透に、触れた。











その結果---











透「はぁッ、はぁッ・・・ぁッ---」
「・・・・。」







力なくベッドに沈み込む華奢な体
激しく上下する形の良い胸


軽く開いた唇はほんのり濡れていて

か細い光に照らされたそれらはヤケに色っぽい。






透「ハァッ、ハァッ---ぁ・・・晋っ・・」
「・・・。」
透「も・・・ム、リ---ッ・・・」
「・・・。」






息も絶え絶え、恨めしそうに睨んでくる。

覚えてないくらいイかせたからな。

睨まれても仕方が無い。








透「----ぁっ・・んッ・・・!」








ゆっくりと秘部から指を引き抜いていく。

するとビクッと腰を震わせ、切なそうに吐息を漏らす。

その様子はなんとも、エロい・・・







透「ハァッハァッ---ぁ、ぅッ・・・」







指を引き抜くと再び脱力する透。

そして目を細めて力なく見上げてくる。









(そんな目で見るな---)










今にも快感に呑まれそうな恍惚とした瞳











何度見ても、ゾクッとする。











(・・・もう、ダメだ。)












透「晋ッ--も・・・や、めッ---」










体力、気力共にギリギリなんだろう。


すがるように俺の服を掴み
潤んだ瞳で必死に限界を訴えてくる。










しかし











そんな可愛い透に煽られ続けた俺も











もういい加減











限界だと思う。











透「もう---ダ、メ・・だッ・・」










そう・・・だよな。

確かにもうダメだ。






これ以上はもう、我慢が出来ない。






出来ないというか我慢したらいけない気がする。
我慢し続けたら病気になるような気がする。









(そろそろ・・・いいか?)









できる限り優しく触れた。
何度もイかせた。



怖がられてはない、と思う。
求められてもないが拒否されてもない、と思う。



だからそろそろ、お前を---















「透・・・」

















俺は今













激しく興奮してる。













透「晋ッ・・・」












特別美人でもない。
特別可愛いわけでもない。

特別なのは男らしさのみ。







そんな透を抱きたくて

自分だけのモノにしたくて











どうしようもなく欲情している。












(なんだよ・・・)










今日はマジで心臓の調子がおかしい。

今から透に・・・

そう思うと再び激しく鼓動が暴れ始めた。










しかも今度は、なぜか胸が痛い。










(-----?)









息苦しいというか
ズキズキするというか









(なんだ・・・これ・・・)










ここまできて体調不良か?










それとも・・・

透に触れると誰もがこうなるのか?











鼓動が乱れて
体が熱くなって






透に触れる男は皆、こうなるのか?










「わけ、分かんねぇ・・・」
透「---ッ・・ぇ・・・?」










透がおかしいのか俺がおかしいのか











まぁ、そんなことはどうだっていい。










とにかく俺はもう













我慢が出来ない。