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---私は何かやらかしたのか?
---晋を傷つけるようなことを?
というわけでここ数日間
私はとことん悩んでいるのだ。
しかし
どんなに考えても分からない。
さっぱり思い出せない。
そして、だんだん腹が立ってきた。
百歩譲って私が原因だとする。
だがなぜ私が悩まないといけないのだ!
元はと言えば私を連れ帰った晋が悪い。
素直に家に帰らせてくれれば傷つくこともなかった。
そうだろ?
大体、晋といい辰巳さんといい、あいつらときたらあまりにも節操が無さ過ぎる。
気安くほいほい手ェ出してきやがって・・・
ゲームだかなんだか知らんが女を舐めてる。
(格闘ゲームに負けたことはこの際無視しようと思う。)
ま、イラッとするレベルの色男共だからな。
今までの人生、女の方からわんさか寄って来ただろう。
何をやっても許してもらえてたんだろう。
だが私は許さんぞ!
人間皆平等。
イケメンだろうがなんだろうが厳しくいくからな厳しく!
「はぁ・・・」
直「透さんどうしたんですか?」
「・・・・。」
直「透さん?」
それに・・・
これ以上エロスの世界に引きずり込まれるのは困るのだ。
なぜなら、何度も言うが私はエッチが怖い。
事実、変態にヤられた時も晋に迫られた時もアイツの声を思い出した。
すごく、怖かった。
---アノコトは思い出したくない。
考えたくもないし誰にも触れて欲しくない。
出来ればこれから先もずっと触れずに生きていきたい。
---時間が解決してくれる
昔の人はイイことを言ったもんだ。
辛いことも悲しいことも時間と共に痛みが薄れ、いつかは思い出になる。
正にその通りだと思う。
そしてその通りであってもらいたいと思ってる。
なのに---
「何がゲームだふざけやがってー!!」
あのヲタクヤロー共め・・・
人の繊細な心の傷をなんだと思ってやがる!
直「え、透さん?どうしたんですか?」
香「透?」
葵「透さん?」
あいつらがイケメンなのは認めよう。
女遊びが許されるグレードの高い色男だとも思う。
だがしかし---
私で遊ぶな!!
「---チッ!」
香「あああのあの・・・透?」
「くそ、ムカムカする!」
直「ムカムカ?胃モタレですか??」
香「い、胃モタレだって!葵くん!胃薬!」
葵「いい胃薬胃薬・・・」
とにかくこれ以上構うのはやめて頂きたい。
そしてゲームも終了してもらいたい。
でもどうすれば奴らと関わらないで済む?
どうすればゲームを強制終了させられる?
作戦A 素直に相談---したけどダメだった。
作戦B 他の女を薦め---たけどダメだった。
作戦C 徹底的に逃げ---られなかった!
「なんだよくそッ!全然ダメじゃーん!!」
直「そ、そんなに辛いんですか?とりあえずお酒は控えて・・・温かいお茶なんてどうですか?」
香「お茶!?葵くんお茶!」
葵「おおお茶お茶・・・」
なんなんだよあいつら。
何食ったらあんな非常識な大人になれるんだよ。
さっぱり理解できない。
理解したくもないけどな!
「あーあーあ!マジでムカつく超ムカつく!!」
香「ちょっと透!大丈夫!?」
直「葵クン!お茶急いで!」
葵「はいぃっ!ただ今!!」
----- 『待て、透。』
(・・・・・・・・・。)
くそ・・・まただよ。
あいつらは、変だ。
女を女と思ってない心が病んでる人種だ。
イケメンの皮を被った最低ヤロー共だ。
なのに---
なんであの時、あんな顔しやがった?
(チッ・・・晋のヤツ・・・)
また思い出してしまった。
まるで何かに心を傷つけられたような・・・
そんな、辛そうな表情。
「・・・私が悪いのかよ。」
香・直・葵「えっ?」
「私が何かやったのかよ!」
葵「そ、そんな!透さんは悪くないっすよ!何もやってないっすよ!」
そうだヤっていない。
私はあいつらとは違う。
人が傷つくことには手を出さない良識のある立派な大人だからな。
でも---
「謝った方がいいのか?」
香・直・葵「え?」
「やっぱ、謝った方がいいよな・・・」
葵「謝るなんてそんな!悪いのは胃モタレっす!透さんが謝る必要ないですよ!」
謝った方がいい。
いや謝るべきなのだと思う。
だってあの晋があんな表情を見せたんだぞ?
信じたくはないが無意識のうちに何かやらかしたとしか思えない。
あの俺様の心をえぐる残酷な何かを・・・
(残酷な・・・・)
や、やっぱり謝っとこう。
このままじゃ気になって仕方が無いし・・・
人を傷付けたら謝りなさいって誰かが言ってたような気がするし・・・
私って晋と違って大人だし!
「し、仕方ない!ここは大人の出番だよな!大人の私が大人の対応を見せるとこだよな!」
香・直・葵「はっ!?」
よし、明日ヤツに連絡してみよう。
祝日だしあいつも休みかもしれない。
待ってろ俺様。
私とお前の心の出来の差を見せ付けてやる。
そうと決まれば---
「よーし今日は飲むぞー!葵!酒だ酒持って来い!!」
葵「えっ!お茶じゃないんですか!?」
「お茶だと!?酒飲みに来てんだぞ!酒を出せ酒を!」
葵「は、はいぃっ!」
香・直「・・・・・・。」
それでは
「改めて!カンパーイ!!」
香・直・葵「カ、カンパイ!」
とりあえず今日は飲ませてくれ。
グッバイ悩み!
Let's ストレス発散だ!
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