スポンサーリンク
店を出たらちょうどタイミングよくタクシーがいて
日付が変わった頃家に着いた。
「ありがと・・・」
店を出た時より少し酔いも冷めてふらつきは無くなったんだが
孝君が家まで腕を支えてくれた。
要ちゃんと真樹はまだ帰ってきてないみたいだな。
帰ってくるかどうかも分からないが。
孝「そのまま寝るのか?」
「いや・・・風呂、入ってくる・・・」
孝「危ねぇぞ・・・」
「大丈夫。いつものことだ。」
2階から着るもの持って来て、そのまま風呂へ向かった。
今日はさっさと上がろう。
マジで眠い。
(うー、気持ちいい・・・)
熱いシャワーを頭から浴びる。
うわ、気持ち良すぎて立ったまま眠っちまいそうだ・・・
今日はなかなか楽しかった。
孝様出現でちょっと焦ったけどな。
それにしても、あいつらマジでもてるんだな。
純君といた女子も可愛かったし
孝君といたお姉様なんてセクシーダイナマイツだったじゃねぇか。
なのに気分が乗らないなんて・・・
どう間違ったらそんな贅沢なことが言えるんだよ。
(ま、どうでもいいや。)
奴らには奴らの考えがあるんだろ。
私には関係ないことだ。
(いいとこ見つけられてラッキーだったなぁ。)
仁もいい奴だったし雰囲気も良かったし。
今度からちょくちょくお邪魔しようと思う。
明後日もちょうどいい時間つぶしができるな。
それに---
「あ!!」
(忘れてた・・・・)
さっき、何かとやりくるめられて・・・
飲み代払ってなくね?
え・・・・・・と---
やっぱり払ってない。
(あ、危ねぇ危ねぇ・・・)
金の切れ目は縁の切れ目。
こういうのはしっかりしとかなきゃな。
まだ起きてやがるかな、あいつ。
さっさと切り上げて適当に髪を拭く。
そして急いでリビングへ。
体も暖まって非常に眠い。
「あ、孝様!」
孝「?」
孝君も風呂上りのようだ。
ソファーに座ってタオルを首にかけてる。
孝「おい、ちゃんと髪拭け。風邪引くぞ。」
「引かねぇよ。それより今日の飲み代いくらだ?さっき払ってねぇよ。」
孝「いらない。」
「・・・・・は?」
いらないって・・・
いやいや、いるだろ。
「いらないじゃねぇよ。早く言え、眠いんだよ。」
孝「だから、いらない。」
「あのなぁ・・・」
頼むからさっさと言えよ。
早く部屋に行きたいんだ。
睡眠の天使が呼んでんだよ。
「こら、孝様早く言え。早く眠りたいんですけど。」
孝君の前に仁王立ち。
さぁ、さっさと吐け。
孝「あのなぁ------女はそんなこと気にすんじゃねぇよ。」
「・・・へ?」
孝「この話は終わりだ。」
「は・・・・・はぁ。」
えーと、つまり・・・
そういうことっすか?
「・・・・ありがとうございます。」
孝「礼を言うことじゃねぇ。」
「・・・そうか。」
こういうとこも俺様なんですね。
まぁ・・・さすがと言っちゃさすがですな。
でも今度から気をつけよう。
何度も言うが私の飲み方は中途半端ではない。
がっつりだ。
比例してのみ代も凄まじい。
奢ってやるぜ~で済まされる額ではないのだ。
「じゃ、今日は付き合ってくれてサンキューな。お前も早く寝ろよ。」
眠気で頭がグラグラしてきた。
そろそろ限界だ。
早く横になりた--
「う・・・・・あ!?」
階段へ向かって一歩踏み出した、その時--
グイ、と腕を掴まれてリターン。
思い切りソファーに尻餅ついた。
「な、何すんだよ!」
孝「髪、ちゃんと拭け。」
「へ?」
か、髪?
「いーのいーの。そんなことしてる暇はない。今日はこのままでいい。」
孝「却下。」
「却下?なんだそれ-----うわ!ちょ・・・止めろ!止めろー!!」
私の首に掛かっていたタオルを素早く手に取り
ぐしゃぐしゃと髪を拭き出す孝君。
ちょ、ちょっと・・・
あんまり揺らさないでくれ。
眠る眠る落ちる落ちる・・・
「ちょちょちょちょ・・マジで・・・・・眠っちまうから・・・その辺で、いい・・・」
孝「・・・この状態で眠れるのか?」
「ん、いけるぞ。」
あーふわふわだ、ふわふわ。
波が来る。
あれだあれ、授業中のあれ。
う~・・・・・がっくん、的な・・・
「ご、ごめんマジでやばい。お休み・・・」
今なら2階まで飛んでいけそうだ。
あぁ・・・・・お休み皆さん。
今日も一日ありがとう・・・
「・・・・・・あの、手・・・」
孝「・・・・・・・・。」
「・・・離してください。」
孝「ダメだ。」
「え・・・・・なんで。」
立ち上がろうとした。
でも出来なかった。
何故なら俺様に手を掴まれているから。
「あの・・・遊び足りなかったなら明日遊んでやる。でも今日は勘弁しろ。眠いんだよ・・・」
孝「・・・・・・・なぁ。」
「・・・もー、なんだ?」
瞼がめちゃくちゃ重い。
用なら早く言ってくれ。
あと10秒以内ね・・・
孝「キスさせろ。」
あぁ、キスか。
キスしたかったのか。
そっかキス・・・・・
キス・・・
「んー。んんん!!?何言ってんだお前は!!」
あまりの衝撃発言に
睡眠の天使達が昇天した。
スポンサーリンク