会いたがってる奴

会いたがってる奴 03 SAKURA∞SAKU second




「え・・・あれ、晴樹だ。」

晴「やっほー。」





声の主はFORMのリーダー、晴樹だった。

意外な人物にちょっとビックリ。





「晴樹もオフだったのか?」

晴「そ。遊びに来ちゃった。」

「累が言ってた客って晴樹だったのか・・・ていうか累、いい加減放せ。」

累「嫌だ。」

「・・・こら。」

累「・・・・・・。」





チッと言って離れる累。

舌打ちすんな!と言いたいところだが今の君は何をしても可愛いから許す。





「他のメンバーは来なかったのか?」





とりあえず晴樹だ。

どういうつもりか知らないが・・・
累は私の客だって言ってたからな。

コートを脱ぎ脱ぎ質問してみる。





晴「他の奴らには内緒。皆で行動すると目立つし。」

「・・・なるほど、君ら有名人だったな。」





すっかり忘れてた。
外を歩くのも一苦労だなんて大変だな。





晴「それに拓海が来ると勧誘が激しいし。」

「は、はは・・・」





ま、そこの配慮はありがたい。
拓海君のお誘いはマジで激しいからな。





「まぁでも、悪気は無いんだし。今度連れて来いよ。累も会いたがってたもんな?」

累「・・・・・・。」

「え、まだ怒ってんのか?そろそろ機嫌治してくれよ。」





まだ兄ちゃんを引きずってる累。
そんなお前も可愛いぞ。







晴「そういや・・・拓海って言えば、遼と有希に会わせたい奴がいるって言ってたな。」







ふと、何かを思い出したかのように晴樹が話し出した。





遼「会わせたい奴?誰それ。」

晴「さぁ・・・聞いてみたけど俺は知らない奴みたい。でも相手は二人のこと知ってて、会いたがってるって。」

遼「ふーん。」

晴「まぁ拓海のことだし、もしかしたら業界の人かもしれないからその時は俺に言って?こっちでなんとかするから。」

遼「あぁ、サンキュ。」

「・・・・・・。」





(会いたがってる奴・・・?)





遼のことも私のことも知ってるって?

・・・誰だろ。

まぁ勧誘だったらこれ以上はマジ勘弁だな。





要「なぁ腹減った。そろそろメシにしようぜ。」





要の一言で会話終了。

そういやもう7時だもんな。
そりゃ腹も減りますよ。





「遼も晴樹も食ってけよ。」





そういうと累の目がキラキラ輝いた。

なんだかんだ言って晴樹に会えて嬉しいらしい。
密かに純君も嬉しそうなんだなーこれが。





(この------可愛い奴らめ。)





あれか?

こういうのを-----萌えっていうのか?

え、間違ってる?






晴「で、この人達でしょ?有希の大切な奴って。」

「----------ぶーーーっ!!」





前触れもなく投げつけられた爆弾に躊躇なく噴き出す。


現在食後のまったり宴会中。

晴樹はマネージャーさんに送ってもらったらしく酒の席にも参加中だ。



いやいやそんなことはどうだっていい!
一体なにを言い出すんだこの子は!





「は、晴樹くん?そういうことは暗黙の---」

晴「ダメ。だって俺、今日は確認するために来たんだから。」

「か、確認?確変じゃなくて?」

晴「兄ちゃんのことは忘れなよ。」

「・・・・・・・・」





ていうか・・・酔ってるのか?

ビール半分で酔っちまったんすか?





要「なんの話?」

「かか、要!お前には関係ない話だから!」

真「なんだぁ?話せよ。」

「やややめろ真樹!」

孝「落ち着け。」

「おお落ち着けるか!!ちょ--こら放せ!」





晴樹を止めようと席を立つと孝に手を掴まれた。

ていうかやめてください晴樹くん。

あれを言われると結構---
いやかなり恥ずかしいんで!





晴「あのですね、俺、この前有希に告ったんです。」

累「え----」

晴「そしたら軽ーく振られまして・・・」

純「へ・・・」

「こ、こらぁぁ!ストップストップ!」

孝「少し黙ってろ。」

「むっむむー!!!」





孝様の手に口を塞がれる。


い、いやいやちょっと・・・

マジで勘弁してもらえないっすか晴樹君。
今日のパチ報酬全部君に上げるから!






晴「で、その振られた理由が---








(・・・・・・・・・・・・。)







こ、このおしゃべりヤロー

全部・・・

全部まるっと包み隠さず喋りやがった!!!







-----しーん







そりゃしーんだろ。

ていうかめっちゃ恥ずかしいっすよ。
頼むから誰か私を隠してくれよ!






「・・・・・えええーとあのその---」






どうにかフォローしたい。

が・・・

何も思いつかねぇ!





「え----!こ、孝!?」





後にいた孝。

その手が背中から絡みついてきて

ぎゅう、と抱きつかれた。





孝「お前、マジで可愛いな・・・・早く俺のモンになれよ。」

「は----はぁぁ!?」





相変わらず今日も扉は全開のようです。
だが頼むから少し閉めてくれ!!





真「おいコラ孝、早くよこせ。次は俺の番だ。」

要「じゃぁ俺その次。」

純「ずるい!順番回ってくんの!?」

遼「俺はもうちゅーしたもんねぇ。」

累「俺もー。」

「なな何言ってんだてめぇら!!」





要と真樹の顔色が変わる。
そして孝様の腕に力が加わる。

ちょっとやめて下さい。
絞め殺されます。





要「有希、こっちおいで。」

真「孝、さっさと寄こせ。」

孝「却下。今日は俺の。」

「ふ、ふざけんな!!!」





止めてください!
こういうのには慣れねぇよ!





「は、晴樹!てめぇ覚えてろよ!!」

晴「ははっ、やっぱ面白いね。ますます気に入っちゃった。」

「何言ってんだてめぇは!」

晴「俺もメンバーに参加できるようにガンバロー。」

「バカか!」





酒と血が一気に体中を駆け巡る。

全身が燃えるように熱いっす!





晴「ま、ここにいる人達が有希の大切な奴ってことは分かった。レベル高いなぁ。気合入れよ。」

孝「てめぇの入る隙なんてねぇよ。」

真「玉砕したならさっさと諦めろ。」

晴「うわ、傷つくなぁ。」





ニコニコしながら言われても・・・
傷つくくらいなら引っ掻き回さず見守ってくれよ!






遼「まぁまぁ皆。それよりライブは4日後だけど予定は大丈夫なのか?皆来れる?」






ナイス・・・ナイスよ遼さん!!

話題変更大感謝!!