ナ・イ・ト・ワ・-・ク Part2

ナ・イ・ト・ワ・-・ク Part2—–10 SAKURA∞SAKU second

有「・・・・・んっ!」

 

気付いたら有希の唇を奪ってた。

今のところ抵抗がない。
どうやら何が起きたか分かってないらしい。

 

(あのガキ・・・・・)

 

そういや有希が席に戻ってきた時異様にテンション低かったな。

あのヤロー、本当に迫っただけか?
何かしてくれちゃったんじゃねぇの?

 

(ムカムカする------)

 

日頃どれだけ俺が我慢してると思ってやがるんだ。

火に油注ぎやがって----
変に刺激すんじゃねぇよ。

 

「・・・・口開けろ。」
有「むむむ!」

 

有希はというと・・・
やっと状況が分かったらしい。

口を閉ざす抵抗に出た。
そして空いてる手で俺を押す。

 

「・・・ムカつく。」
有「む!?」
「お前さぁ、あいつにキスされただろ。」
有「む・・・・・むむ!」
「それじゃ分かんねぇよ。」

 

むむってなんだ可愛いじゃねぇか。
だが今ははっきり話せ。

 

有「・・・・されてねぇ。」
「されたんだな。」
有「・・・されてません。」
「お前の嘘はばればれなんだよ。」
有「え。」

 

分かり易すぎる。

 

(されてんじゃねぇか。)

 

有希を掴む手に力が篭る。

あーもう・・・
イライラする!

 

有「か、要・・・放せよ。」

 

ウソがばれて弱腰になってるのか、いつもの元気がない有希。

そんな行動にも煽られるし・・・・
イライラが止まらねぇ!

 

有「かな・・・・・っ!」

 

カシャン・・・・・

 

公園の金網に有希の体を押さえつける。
逃げ場なんて与えねぇ。

 

有「・・・ぁ・・・・・ぅっ!」

 

俺の名前を呼んでる最中だったからな。

自然、開いていた唇を激しく犯す。

 

味わってる余裕なんて無い。

 

ただただ・・・・ムカつく。

 

有希にあんな顔をさせたあのガキと

そして抑えの利かない自分自身に・・・

 

有「ん・・・・ぁ・・・」

 

俺の体を押し返そうとしていた手もすぐに力が抜けた。
足にも力が入らないのか、支えてやらないと崩れ落ちそうだ。

 

(・・・・まだ・・・足りね。)

 

腰に腕を絡めて引き寄せる。

 

しばらくすると、俺の服を掴んでいた手が力を失って落ちていった。

 

 

有「・・・ぁ・・・・・かな・・・め」

「・・・・・・・。」

有「ぁっ・・・・は・・・・・はぁっ!」

 

ヤバそうだったのでしぶしぶ解放してやった。

苦しそうに肩で息をする有希。
足にはまだ力が入らないのか俺に掴まってくる。

 

有「てめっ・・・・・・・殺す気かっ!」

 

なんと、涙目で見上げてきやがった。

そんな目で見るな。

これ以上煽られると暴走する。
いやむしろ暴走してしまいたい。

 

でも---

 

(これじゃ・・・あいつと同じじゃねぇか。)

 

-----強引に押さえつけてキスする

この状況、有希がさっき言ってたのと同じだ。

 

(バカか俺は・・・)

 

こんなんじゃ----

嫌われても仕方ねぇよな。

 

 

「はぁ・・・・」

 

 

ため息しか出ねぇ。

 

 

有「・・・・なんだよ。やっぱりお前なんかあったんだろ!」
「は?」
有「またため息ついたぞ!」
「・・・・・。」

 

(何言ってんのこの子・・・)

 

この状況でなんでその発言?
人のことより自分のこと心配したら?

 

いやいやそうじゃなくて----

 

「・・・お前のことで頭がいっぱいなんだよ。」
有「・・・・・・え?」
「俺はお前が好きなの。お前に惚れてんの。お前にキスしたあのガキにも嫉妬して抑えが利かない自分にもすっげームカついてんの。頭ん中ぐちゃぐちゃなんだよ。ため息くらいつかせろ。」
有「・・・・・・・。」

 

おいおい・・・


これじゃ八つ当たりじゃねぇか。

 

(呆れて物も言えねぇよな・・・・・)

 

もうヤダすっげぇ自己嫌悪。

今日の俺はダメダメだ。
穴があったら閉じこもりた、い・・・

 

 

「え・・・・・?」

 

 

なにこいつ・・・・・

 

 

 

すっげぇ可愛い顔してるんだけど。