ナ・イ・ト・ワ・-・ク Part2

ナ・イ・ト・ワ・-・ク Part2—–4 SAKURA∞SAKU second

「・・・・・・・・。」
要「・・・・・・・。」

 

だ、だめだっ!
やっぱし緊張する!

だだだだって!
要の奴、何も話さねぇんだもん!

あ、"もん"とか言っちまった。

それにこの体勢でだんまり決め込まれたらどうしたらいいか分かんねぇよー。
どこ見とけばいいのー!

 

「あ、あの・・・」
要「-----クッ」
「・・・・?」
要「震えてる。」
「・・・・・そ、そうですね。」

 

仕方ねぇじゃん。
慣れねぇんだからよ。

こればっかりは、ねぇ・・・

 

「うわっ!」

 

今度は急に引き寄せられた。
危うく要の胸に激突しそうになった。

 

「なっ何!?」
要「いいんだろ?本当の俺で。」
「へ!?」

 

クスクス笑いながら腕に力を込める要。

あれ、なんかヤバくないっすか?
変な扉を開けちゃったとか?

 

(ま、松田さーん助けてくださーい。2人の世界に入ってないでさぁ!)

 

変態仲間の松田さんはこっちの様子に全く無関心だ。
黙々とサオリちゃんに授業している。

サオリちゃんもふむふむと頷いてるんじゃない。
助けてくれ。

 

(・・・・・ゎ!)

 

『余所見すんな』とでも言うつもりか。
頬を包まれて強制的に視線を奪われる。

要は基本、皆の前でセクハラはしてこないんだが・・・

何を隠そう、『最も性質の悪い男』だ。

こいつは表の顔がとっても人当たりがいい為、裏とのギャップが激しすぎる。

裏は裏で真樹や孝を凌ぐ俺様だし。
取り扱い厳重注意だ。

 

「ほ、本当のって・・・今が本当の要ですかー?」
要「そうかもな。」
「・・・どっちでもいいけどさ。時と場所は考えてくれよ?」
要「んー?」

 

と、とりあえず自力で何とかしてみよう。

それに挑戦は全て受ける性質なんだ。

来るなら来い。
負けねぇぞ。

こう見えてドSヤローには少しずつ抗体が出来てきてるんだ!

 

「仕方ねぇ!本当の要と向かい合ってやる。」
要「ククッ。サンキュ。」
「うん。」
要「震えは治ってねぇけどな。」
「・・・・・うん。」
要「相変わらず可愛い奴だな。」
「・・・・心にもないことをサラッとを言うな。」

 

要の胸を押して少し距離をとる。

ていうか・・・

何かあったんじゃなかったんすか。
もしかして軽くはぐらかされてしまったとか?

せっかく心配してやったのに損したぜ。

まー、元気になったんならそれが一番いいんだけどよ。
何か考え込んでるのかなぁなんて思ってしまったわけでして。

心配するのは当然でしょー。
要は自分のこと全然表現しないから特に気になってしまうわけですよ。

 

ちらっと奴に目をやると

 

今は上機嫌のようだ。