ナ・イ・ト・ワ・-・ク Part1

ナ・イ・ト・ワ・-・ク Part1—–14 SAKURA∞SAKU second

「知ってると思うが俺は簡単に諦められる人間じゃねぇ。」
「・・・そうですね。」

 

(・・・そうきたか。)

 

なんて答えるんだ・・・
と思ったらこいつらしい返事が返ってきた。

 

「今は返事はいらねぇ。」
「え?」
「言っただろ。俺に惚れさせてやる。」
「!」

 

なんかデジャビュだ。
前にも聞いたことがある。

 

「まぁ・・・まさか本気で言うことになるとは思ってなかったけどなぁ。」
「!」

 

もう一度強く抱きしめられた。

 

(・・・あったけー)

 

空気はひんやりしてるのに真樹の体温が暖かい。

それにやっぱりこいつの匂いって落ち着くっていうか
心地いいっていか---

 

「サンキューな。」
「・・・意味分かんねぇ。」
「分かんなくていいよ。」

 

まさかまたこんな気持ちになる日がくるなんて
思ってもみなかったんだよ。

 

「・・・お前のこと、好きだぞ。でも、恋愛するとして・・・応えられねぇんだ。ごめん。」
「・・・あぁ。分かってる。」
「返事しなくていいって言ったけどよ。他に好きな女子が出来たら・・・迷わずそっちに行け。」
「それは有り得ねぇ。」
「・・・・・・・・・・。」

 

その答えが嬉しかったのか悲しかったのかは分からないけど

 


無意識に真樹のジャケットの裾を握ってしまった。

 

 

「・・・・・・・。」
「・・・・・・・。」

 

 

なんか

沈黙が恥ずかしいっす。

 

「なぁ。」
「な、なんだ?」

 

ナイスだ帝王。
なんか喋れ。

 

 

「このままホテル行かねぇ?」
「・・・・・・・・・。」

 

 

・・・。

 

 

・・・・・・・・・・。

 

 

 

「・・・謝った方がいいか?」

「いや-----別に構わねぇよ。」
「・・・・・・。」

 

 

「--------逝け!!」
「------、----。」

 

 

言うまでも無い。
一発食らわせてやった。

 

「けっ!」

 

デリカシーの無いヤツめ。
さっきまでのドキドキ返せ!

 

「待て。」
「待たん。」

 

ったく・・・
お前からエロスを取ったら抜け殻か?

 

「謝る。」
「いらん。」

 

まぁ・・・でも

 

ちゃんと分かった。

 

お前が『男』だってこと。

 

 

好きになってくれて

 

 

マジでサンキュー。

 

 

「くっつくな!」
「いいじゃねぇか。」
「よくねぇよ!」

 

 

 

 

 

----------ナ・イ・ト・ワ・-・ク Part1(完)