「姫、こっちもいいんじゃない?」
「おぉ!いい感じだなぁ!」
どう?見せられたのは動きやすそうだけどオシャレなスニーカー。
ヤバイ、すっげぇ好み。
「うーん、どうしよっかな。」
「あっちも良かったけどこれも似合うね。」
「そ、そうか?」
時は日曜 午後4時
現在地は駅から程近いショッピングモール
そんなとこで何してるのかって?
そりゃお前、ショッピングに決まってんだろ。
「うーん買っちゃおっかなー。よし、買っちゃおう!」
これでまた荷物が増えた。
まあ仕方ない。
久々の買い物だったんで大量に大人買いだ。
ちなみに今日は純君も一緒。
この子とはなぜか趣味が合う。
買い物していてとても楽しい。
「うはぁ!買った買ったぁ!」
純「あ、ねぇ姫。ちょっとあの店寄っていい?」
「いいけど・・・あの店に行くのか?」
純「うん。」
純君が指差したのは意外にも女性物の服屋。
あそこで何か買うのか?
純「あ、これ。絶対似合う。」
「へぇ、可愛いな。プレゼントか?」
純「そう。」
純君が取ったのはベージュのふんわりしたワンピース。
とっても可愛らしい。
ちなみにニコニコしながらレジに向かう純君。
おいおい君も可愛いな。
「可愛いのが見つかってよかったな。」
純「うん。」
上機嫌な純君と共にショッピングモールを後にする。
今日はいい買い物が出来た。
その後、せっかく外に出たわけだし
晩飯を食べて帰ることにした。
純「それなら近くに美味しいお店があるよ。」
「じゃあそこで!」
というわけで
純君オススメのイタリアンの店にやって来た我々。
ちょっと疲れたし、個室があるというのでそっちに案内してもらった。
「よいしょーっと!あー、歩きつかれた。」
純「ほんとだね。」
大量の荷物を置いて一息。
とりあえず水を飲ませてください。
「ありがとな、付き合ってくれて。」
純「全然。俺も自分の買えたからお互い様。こっちこそありがとう。」
「いえいえ。それにしても純君も隅に置けませんなぁ。」
純「え?」
「あんな可愛い服を贈る相手がいるなんて。妬けるねぇ。」
頬杖つきながらからかってみる。
ちなみに服ってのはさっきのワンピースのことね。
あんな服が似合う相手かぁ・・・
きっとマシュマロみたいな可愛らしい女子に違いない。
純「何言ってんの。これ、姫にプレゼントだよ。」
「・・・・は?」
純「本当は今日は全部買ってあげようと思ってたのにダメって言うからさ。」
「へ。」
純「でもこれ、絶対姫に似合うと思う。」
「・・・・・。」
いやいや、全部買ってあげようっておかしいだろ。
ていうか・・・
なぜ私にプレゼントなんすか?
「誕生日まだですけど・・・」
純「買ってあげたいって思っちゃダメ?」
「え・・・」
純「プレゼントしたかったんだよ。」
いつも通り優しく微笑む純君。
ていうか気まぐれプレゼントっすか?
そういうのあんまり慣れてないんで緊張するんですけど。
純「今度これ着てデートしようね。」
「デ、デート!?」
純「そ。」
「・・・・・。」
さすが王子。
どうも話が噛み合わない。
『お待たせしました!』
「あ、どうも。」
ワケの分からない会話をしていると料理が運ばれてきた。
「おおー!美味しそうだなぁ。」
純「ここのは一押しだよ。」
「あれからいくか、それとも・・・」
純「ちょっと待ってね。」
「え!」
思わず拍手を贈りたくなる料理の数々に興奮状態。
どれから行こうか迷ってると・・・
なんと、手際よく皿に取り分けてくれた。
「あ、ありがとう。いただきます。」
純「いっぱい食べなよ?」
「・・・うん。」
(なんだかなぁ。)
私が慣れてないのもあるのかもしれねぇけど
純君ってマジで女子に優しいよな。
彼女になる子はすっげぇ幸せだと思う。
純「・・・どうしたの?」
「むっ?むむ、む・・・」
純「飲み込んでからでいいよ?」
しまった。
どうやら視線に気付かれたらしい。
「い、いやぁ。純君って本当に優しい奴だなと思ってさ。うっかり見とれてしまいましたよ。」
純「・・・なにそれ。」
「だって私みたいな女子にも優しいじゃん。よっぽどご両親の育て方が良かったのではないかと思いまして。」
純「変な喋り方止めてよ。」
「ごめんごめん。」
純「まぁ・・・自分では優しくしてる自覚はないんだけど。小さい頃から女性には優しくしなさいって教えられたからかな。」
「ふーん。」
やはりね。
そうじゃないかと思いましたよ。
だってなかなかいませんよ、純君みたいな紳士は。
最近の若者には特に。
「でも女子としては嬉しいぞ?純君の両親は立派な方なんですな。」
純君似のお父たまと美人のお母たまを想像してみた。
なんとなくヨーロピアーンな家族構成になってしまったが多分こんな感じだろう。
「そうでもないよ。俺、愛人の子だし。父親が女性に節操がなかっただけ。つまりは女ったらしだったんだよ。」
・・・・・愛人の子?
え、そうなの?
思わず純君を見ると「しまった!」って顔してる。
こりゃ変なこと聞いちまったかな。
悪いことした。
「そうなのか。複雑なんだな。」
純「まぁね・・・」
「ま、複雑だろうがなんだろうが、こんなにいい子に育ててくれたんだ。仕方ねぇから私も純君のたらしパパに感謝してやる。」
純「・・・なにそれ。」
親は親、子供は子供。
成人したら責任は自分にある。
色々大変だったんだろうけど
こんなに感じのいい子に育ててくれたってことには感謝してもいいと思うな。
「-------!!」
それにしても美味いわこのパスタ。
あ、ピザもね。