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(なっ-----え、えっ!?)
あまりの早業に何がどうなったのか理解が出来ない。
どうなった?
私は一体どうなったんだ!?
(-------あ、つ・・・いぃぃーーー!?)
目の前には目を瞑った孝様のお綺麗なドアップ。
背中にはふわふわな布団。
唇には熱くて柔らかい感触。
いやいや環境把握してる場合じゃない。
なんでキス?
なんでキスしてんのかな私たちは!?
「んんーー!・・・・・・んっ!?」
うまい具合に中に侵入してきた孝。
いつもながらなんで私の防壁はこうも簡単に破られるんですかね。
じゃなくて!
(おいおいおいおい------!)
ちょっと待てちょっと待て。
孝から流れ込んでくる熱がすっげー熱い!
「こ、孝!ちょっとタイ----む・・・っ」
ヤバくないかこれ。
こいつ----体温上がりまくってんじゃねぇか!
「---待っ・・・・て・・・・!」
圧し掛かる孝の胸を押す。
正気に戻れコラ。
お前は普通じゃないんだ!
(くっそぉ-----!)
ダ、ダメだ動かない。
動かないどころか手を掴まれベッドに縫い付けられる始末。
「・・・・は・・・・ぁっ・・・こう----!」
こいつはこいつで熱で朦朧としてんだろうけど
こんなに熱いキスされたら・・・
呑み込まれちまう----っ!
「----孝っ!待てっ・・・て・・・!」
孝「・・・・・・・・・・・・ダメだ。」
「---っ!?ちょっ・・・・!」
一瞬唇が離れてこぼれた言葉。
(ダ、ダメってあんた-----!)
なんとか息継ぎは出来たものの再び酸欠状態。
だんだんと失われていく酸素とよろしくない状況に脳内パニック。
頼むから目を覚ませ、孝。
今のお前はお前であってお前じゃねぇ。
そして早急に酸素を要求したい。
(ヤ、ヤバ・・・い・・・)
体から力が抜ける
意識がふわっと浮かぶ
死、ぬ・・・
「---っ、ぁ・・・・は、あっ-----!!」
酸素が一気に入り込んできた。
お花畑の手前でなんとか生還することに成功。
とりあえず
顔を逸らす!
ちょっと落ち着かせろ!
「はあっはぁっ-----!」
酸素が美味い。
ありがとうオーツー!
孝「有希・・・」
「っ!」
耳元で囁かれる名前。
ちょっと待てちょっと待て!
もうしばし待たれよ!
(とととにかく離れねぇと-----!)
とりあえず再びかまされたら堪らない。
片手で口を押え、もう反対の手で孝の肩を押す。
(ちょ-----マジで体温高すぎ!!)
密着してる体から伝わってくる熱。
こいつ・・・・絶対自分が何してるか分かってねぇ!
そういえば熱でボーっとするタイプだったな。
(マーガリンと一緒にされて堪るか!!)
あれぇ、砂糖入れたと思ったんだけどなぁ。
ごめんごめん間違えた。
熱が出ると意識朦朧ってやつ?てへ。
そんなの絶対嫌だ。
孝だってそうだろ。
熱出してボーっとしてる間に『砂糖と思ってやっちまいましたー』なんて後味が悪過ぎる。
とっても余談だが私はブラック派だ。
いやいやとにかく!
相手は病人だ。
ここは正常な私がしっかりせねば-----!
戻ってきた体力を総動員し押し返してみる。
うん、爆笑したいくらいピクリともしない!
孝「有希。」
「なっ、なんだっ!そこで話すな!」
ああ、あんまり耳元で話さないでくれよ。
変に頭に響く---
孝「・・・・・好きだ・・・」
「------ぇっ?」
ド・・・・キ・・・・・ッ
「な、なに言って・・・」
熱を持った低い声に
背中が-----ゾクッと震えた。
なんだか・・・・やばい。
鼓動が速くなっていく。
釣られて体温まで上がっていく---
「こ・・・・孝!」
「・・・・・・ん。」
「とにかく離れよう!」
「・・・・・・・・・・。」
踏ん張れ私。
病人に負けるな-----
「ゃ----っ、コラ----!」
孝「・・・好きだ。」
「-----っ!」
柔らかく甘噛みされる耳
直接耳に入る吐息混じりの声
なんだこれ
なんだこれ---
体中がザワザワする。
「ぅ・・・ぁ-----!」
(流され・・・る----)
首筋を流れる熱い舌。
なぞられた部分が熱くなっていく。
「------っ!!!」
服の裾から手が入り込んでくる。
背中 脇腹
壊れ物を扱うように、優しく・・・・・
熱を帯びた大きな手がなぞっていく。
ダ---
(ダメ・・・・ダメダメダメダメ!いかんよこれは-----っ!!)
「待って!孝!」
正気を保て!
クールダウンだ有希
だってこのまま流されたら・・・
私ってめちゃくちゃあんぽんたんじゃねぇか!
『なんだかドキドキしちゃったっていうかぁ。流されちゃいましたえへへ~』
笑えん!
言い訳にもならん!
そんなことになるくらいならPCを全て破壊した方がマシだ!
「孝-----頼むから離れろ!」
もがけ!
押しまくれ!
・・・・・・けど動かない!!
「・・・・・・っ----ぁ!」
直接肌に触れる大きな手。
相変わらず熱を帯びてて・・・
触れられた部分が熱い。
感覚がそこに集中してしまう。
(ダメだ・・・・・って----!)
そんな風に触れられたら
マジでおかしくなっちまう
力が---入らね・・・・・
「・・・・・・ん・・・」
鎖骨から胸元へ
唇がゆっくりと下りていく。
(ちょっと・・・ちょっとタンマ・・・)
いつの間にか外されてる胸元のボタン。
え・・・いつの間に?
やばくねぇか?
今更だけどやばいよね、これ-----
「-----っ!」
胸元にチクッと感じる小さな痛み。
それが・・・・何度も続いた。
そして孝の手が、ゆっくりと上に・・・
え----上に-----
「------------まっ、待てぇぇっ!!」
孝「・・・・・・・・。」
上昇を続ける手を
なんとか押さえた。
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