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「はぁ---はぁっ・・」
荒く呼吸を繰り返し、体の痙攣が治まるのを待つ。
息が苦しい
動悸もヤバイ
イくって、こんなにすごかったっけ・・・
久々の行為だからか、脱力感が半端じゃない。
「・・・エロい顔。」
「----っ・・」
目を細めからかい混じりに口角を上げる俊。
自分でやらかしたくせになんて白々しい・・・
でもそれに噛み付く元気は無い。
まだ1回イっただけなのに、もはや体を動かすことすらままならない。
「---痛ッ・・!」
突然、首筋に鈍い痛みが走った。
・・・キスマーク?
今まで着けたことあったっけ?
いや、なかったと思う。
その前にやめてよ。
首筋は隠すのが大変なんだから。
「やめ---」
いつの間にほどけたのか、両手が自由になってる。
全く力が入らないけどとりあえず「やめろ」の意味を込めて胸を押し返した。
「・・・まだ抵抗すんのか?」
少し体を起こして見下ろしてくる俊。
ぼんやりとした視界に映るその表情はさっきと同じ。
なぜか寂しそうに見える。
でも・・・
「当たり前、でしょ」
「・・・・・。」
「も、やめて---」
「・・・・・。」
気力を振り絞って睨みつける。
あんたはただヤりたいだけかもしれないけど・・
私は違う。
こんな気持ちで抱かれるなんて
そんなの・・・
そんなの耐えられない。
「・・・そんなにあの男が好きなのか?」
「・・え?」
(な、なに・・・?)
あの男って・・・また柴田?
そういえばさっきからヤケに柴田を気にするけど・・・
「・・・なんで。」
「・・・・・。」
「なんでそんなに気にするの?」
「-----。」
まさか、まさかだけど・・・嫉妬?
私が男性といたのを見てヤキモチやいてくれたとか?
(・・・バッカじゃないの。)
さすがにそんな都合のいい展開はないか。
いや、でもちょっと待って・・・
もしかして嫉妬は嫉妬でも-----あっちの方?
元セフレが男といるのが面白くなかったとか
「------っ!?」
突然、膝裏に滑り込んだ手が強引に足を開く。
そして、秘部に固い物を押し付けられた。
「え---ちょ---やめてっ!!」
挿れられる---
そう思うとビリビリと寒気が走った。
「ヤダっ、お願い---やめてっ!」
「・・・・・。」
「俊っ---ぁっ!」
「・・・・・。」
クチュクチュと音を立て、慣らすように自身を秘部に押し当てる俊。
このままじゃマズイ。
気だるい体を必死に動かし逃亡を図る。
(こんなの---いやだ!)
好きだから離れたのに
ケジメをつけるために終わらせたのに
「俊っ--やめてっ---!」
抱かれてしまったら逃げられなくなる。
どうしようもなく好きになって
忘れたいのに忘れられなくなって
報われることのない醜い感情に捕らわれて
傷つくだけの毎日から抜け出せなくな
「・・ぁ--ぁあッ---------っ!!」
一気に押し入ってきた質量に
頭の中が真っ白になった。
「は、---ぁっ・・・・ぁ」
呼吸もままならない圧迫感
そして頭が痺れるような至福の絶頂感
あまりの快感に下腹部がヒクヒクと痙攣する。
「・・・またイったのか?」
「---っ、ぁ・・」
「今日はヤケに感じやすいな。」
「・・・は・・ぁ、んっ!!」
ゆっくりと覆いかぶさり顔を近づけてくる。
そしてただでさえ持て余すソレを更に深く捻じ込んできた。
「もともと感じやすい体だったが・・・それだけじゃないだろ?」
「ぅ---ぁッ・・」
「あいつへの罪悪感のせいか?」
「・・・ぁ、っ・・」
(また----柴田?)
これはきっと---間違いない。
俊は嫉妬してる。
元セフレが男と一緒にいたのが気に食わなかったんだ。
「ぅ、あぁ・・・!!」
そんな悲しい事実に嘆く暇もない。
隙間なく入り込んだ俊がゆっくり引き抜かれる。
そしてまた、壁を押し開くように入ってくる。
「待っ--まだ・・・動いちゃ--!」
体を揺さぶる激しい律動。
イッたばかりの体には刺激が強すぎる。
「ゃ、ぁ、んっ--!」
奥深くを狙って何度も突き入れられるソレ。
あまりの激しさに軽く意識が飛びそうなくらい辛い。
なのにすぐにでも達してしまいそうなくらい気持ちいい。
「ゃ、ぁっ---嫌----っ」
「嫌じゃ、ねぇだろ--」
「---っ・・!」
嫌---なわけない。
だって好きな男に抱かれてるんだ。
嫌だなんて思うわけがない。
でも・・・
(---俊・・・・・・)
私たちが恋人同士だったらどんなに良かっただろう
この逞しい体に腕を回し「好きだ」と言い合えたならどんなに幸せだっただろう
でも、それは叶わない。
(もう----イヤだ・・)
悔しい・・・
悔しくて堪らない。
けど
涙を止めることが出来なかった。
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