軽ノリすんな・要

軽ノリすんな・要—9

うわ・・・
すっげぇ怖いんですけど。

 

リビングに戻るとヤロー共のレーザーのような視線に歓迎された。

 

孝「・・・てめぇ相変わらず性質悪ぃな。」
「んー?」
真「とぼけんな。手を出すなと言ったはずだが。」
「有希はまだ誰のモノでもないだろ?」
累「・・・要、性質悪すぎ。」
純「全くだよ。」

 

だから、それは認めます。

 

「それにしても面白いヤツだな、あいつ。なかなかいい女だし。」
「「「「・・・・・・・・。」」」」
「俺に真樹に孝に、累もだろ?今のとこ4人参戦か。こんなに重なったのは初めてだな。」

 

---引く気はねーよ

はいはいそう言いたいわけね。
分かりやすい奴ら。

でも出来れば言葉で伝えてくれよ。
その視線、かなり痛い。

 

「純も参加すんの?」
純「さぁね。」
「食えない奴だな。まぁとりあえず、俺マジでいくよ?」
累「え…」
真・孝「------。」

 

だから、睨むのは止めてよ。

あぁ、それともう一つ…

 

「いつも通り抜け駆けでも何でも有りだけどさ・・・」

 

こいつらがどんなやり方するのか分からない。

だが・・

 

 

「…泣かすのは無しにしねぇ?」

 

 

大好物は女の泣き顔な俺が良く言うよ。

 

でも、こんなこと思うのは多分…

『夢』のせいだ。

 

あの時見てしまった陰のある表情。

なんとなく苦い涙は見たくない。
そう思わせるには十分だろ?

 

純・累「…賛成。」
孝「分かった。」
真「あぁ。」

 

どこか変になっている奴らが否定するわけがない。

全員賛成で可決。
なんとなくホッとした。

 

「じゃ、俺も寝るわ。眠い。」

 

男同士で酌する気分でもないし
さっさと寝ようと思う。

 

累「あ、そうだ要。」
「ん?」
累「明日は大変だから。覚悟してた方がいいよ。」
「へ・・」

 

大変?覚悟?
なんの話。

 

孝「あぁそうだな。覚悟を決めて明日を迎えろ。」
真「何発行くと思う?」
孝「回数より質が怖い。」
真「なるほど。」

 

え、マジで何の話?
怖いんだけど。

 

「な、何言ってんのお前ら。俺、苛めには屈しないからね。強い子だから。…お休み。」

 

何発とか回数とか質とか。
物騒な奴らだな…

 

 

(何が起こるんだ…?)

 

 

明日の朝に少しドキドキしながら

 

 

ぐっすり寝た。

 

 

 

 

 

--------軽ノリすんな 要(完)