軽ノリすんな・要

軽ノリすんな・要—5

有「聞いてくれよ要ちゃん。英数字のヤローが私を苛めるんだぁ。文字のくせによぉ。一体どうすりゃいいんだ?分かりやすく説明してくれよぉー」
「英数字?なにそれ英語のこと?分かるわぁ、俺も英語苦手。話しかけかけられてもソーリーしか言えねぇもん。」
有「だよなぁ?ていうかなんで日本語が共通語じゃねぇんだよ!意味分かんねぇ!!」

 

酒を酌み交わすことしばらく。

だんだん何言ってんのか分からなくなってきた有希ちゃん。
まぁ、飲んだ量半端じゃねぇもんな。

 

累「お前らの会話の方が意味分かんない。」

 

安心して累。
俺も良く分かってないから。

 

有「あれ累、お前双子だったんだなぁ。隣にいるの兄ちゃんか?そっくりさんじゃねぇか!びっくりしたー。」
累「・・・・・。」

 

あららこりゃダメだ。

 

「有希ちゃん、酔っちゃったみたいだな。そりゃそっか。こんなに飲んで潰れてねぇのが不思議だもんな。」
有「そうか?酔ってるか?」

 

こんなに飲んでるのに意識はちゃんとしてるんだな。
さすが、っていうかおかしくないか?

 

有「へへ、酔えたみたいだ。今日はもう眠っていいか?」
純「眠れるなら早く寝なよ。」
累「今日はいつもより少なく済んで良かったな。」
孝「連れてくか?」
真「俺が行く。」

 

また出た。

男共の異常な言動と行動。
お姫様の取り巻きかよ。

 

有「結構でーす。一人で大丈夫なんで。てめぇらに頼んだら酸素がいくらあっても足りねぇからな。」
真・孝「・・・・・。」

 

酸素が足りない?
なにそれ。

あ、もしかしてキスされるからってこと?
へぇ・・・今の言い方だと何度もやられてるようですねぇ。

 

累「残念だったな。」
「「うるせぇ。」」
有「ふははははは。」

 

奇妙な笑い声を上げる有希。

ふらふらと立ち上がるが・・・

足元ぐらぐら。
非常に危ない。

 

有「あ、ダメだ。やっぱ歩けねぇ。」
孝「だから言っただろ。」
真「大人しく俺を頼れ。」
有「心配ご無用。要ちゃんにお願いするんで。」

 

 

え。

 

 

真・孝「それだけはダメだ。」
有「お前らの方がダメだろ。なぁ要ちゃん、頼んでいいか?」
「え?あ、うん、いいよ。」
有「すみませんね。ご迷惑お掛けします。」
真・孝「・・・・・・・・・・・。」

 

ぷぷっ。

可愛そうに俺様共。
思いっきり避けられてやがる。

おいおいそんなに睨むなよ。
日頃の行いが悪いからじゃないの。

 

 

「それではご指名が入りましたので…部屋にお連れして参りまーす。」

 

 

有希が桜館に来てもうすぐ一ヶ月。

 

なにかと挫折しそうにはなったが、思惑通り思い切り信用してくれてるみたいだし。

 

予定通り、マイペース路線で攻めてみよっかなぁ…

 

 

 

なーんて

 

 

 

この時までは思ってたわけだよ。