ライバル

ライバル 03 SAKURA∞SAKU second







「じゃぁ、えーと・・・・まぁいいや!何かに、カンパーイ!!」

累「なにそれ。」







ご飯も美味しくご馳走様でした。

そして現在、7人揃ってソファーに集まり酒を煽っている。







純「遼、今日は俺の部屋でいい?」

遼「全然オッケー。ありがと純。」






泊まっていく?なんてお誘いの言葉もなく純君の部屋に泊まることになった遼。

もはや住んでるようなもんなんだし、この際住んでしまえばいいんじゃねぇの。

実際空いてる部屋もある。






遼「そういえば有希、明後日FORMの連中と顔合わせしようって言ってるんだけどさ。時間大丈夫?」

「ふぉーむ?なにそれ。」

遼「・・・ライブのゲストだよ。さっきも言っただろ。」

「言ったっけ。」

累「本当に興味ないんだね。」






そういや人気者がゲストで来るって言ってたような・・・

ふーん、芸能人か。ふーん。






「有名人に会うのは初めてだ。そりゃ今から緊張すんなぁ。」

純「緊張してるの?全然見えないけど。」

「隠してんだよ。顔に出ないようにさ。」

要「どの口がそんなこと言ってんだ。お前ほど分かりやすいヤツはいない。」

真「確かに。」

「ばぁか、お前ら騙されてんだよ。」






言いたい放題言いやがって。

芸能人とご対面だなんて・・・

す、少しは緊張するだろ。
本人が目の前に現れたら・・・多分。






孝「ふぉーむってなんだ?」

累「え!知らないのか!?」

「やった!仲間がいた!」





グッジョブ孝様!





累「今すっごい人気があるんだぞ。ドラマの主題歌も歌ってる。」

「へぇ、そうなんだ。」

孝「ドラマとか見ねぇしな・・・」

「あ、一緒一緒。」

累「・・・・・・・・。」






今も昔もテレビはあんまり見ない。

テレビより漫画派です。






「でも一緒にやるんならそいつらのこと調べとこ。全然知らないのは失礼だもんな。」

累「じゃぁ俺が教えてやるよ。」

「あぁ、頼む。」





それは助かります。





遼「昔から仲良くしてもらってんだけどさ。お前のことえらく気に入ってて・・・まぁ、一緒にやろうとか色々と誘ってくるかもしれないけど、無視しとけ。」

「え・・・・・うん、無視する。」





最近お誘いを頂く機会が多いようです。

もしや皆さん、私の魅力にメロメロっすか?なーんて。

まぁ、面倒なことにならなければいいけど。





遼「大丈夫だよそんな嫌そうな顔するな。万が一何かあったとしても真樹様がどうにかしてくれるってよ。」

「えっ!」

真「あぁ。」

「ま、真樹様・・・・」

真「惚れたか?」

純「調子に乗るな。」





お調子者の真樹はひとまず無視。

とにかく、この手の話で誘われるのはすっげぇ面倒。

この前のMIKAMIの件もあるし

あー、思い出したら憂鬱になってきた・・・





遼「ちなみにライブ終わったらさ。」

「え?あ、うん。」

遼「京都に連れてってやるよ。」

「え。」

遼「京都。」

「ああ、京都ねぇ、京都---」





----えっ!





「京都ぉぉ!?マママジで!?」

遼「マジで。」

「やや、やったぁぁ!!超嬉しいー!!!」





なんと!ライブ出演の報酬か!?

マジ京都!ビバKYOTO!!!

かなり興奮!!





累「京都がそんなに嬉しいの?なんで?」

「実はですね!京都が大好きなんすよ!!」

要「そうなんだ。へぇ、ふーん・・・」

真「今更舞妓にはなれねぇぞ。」





バカかこの美人社長め!

『舞妓』じゃねぇ。

『舞妓はん』と呼びやがれ!





「ていうか舞妓はんになりたいわけじゃねぇよ!」

孝「京都か。しばらく行ってねぇな。」

遼「お前らも行く?」

純「そうだなぁ。あんまり行ったことないし、行こうかな。」

「行こ行こ王子!一緒に行こ!」






結局、予定を合わせて全員で行こうぜってことになった。

私としては参加者の人数はどうでもいい。

一人で行くのは淋しいので誰か一人でも着いて来てくれれば万事オッケー。





遼「そうと決まれば巡るコースの計画立てなきゃな。」

要「有希がやればいいじゃん。行きたいとこいっぱいあんだろ?」

「えっ!?いいの!?」





や、やった!!

喜んで引き受けさせていただき---







遼「ダメ。お前にやらせると定番観光地に行けなくなる。」

真「なんで。」

遼「こいつ、歴史オタクなんだよ。有名な寺とかじゃなくてその・・・・俺らが行っても絶対分かんないとこばっかり選ぶから。」

「に、二箇所は入れるから!」

遼「ダメ。」





ちーん。

そんな殺生な・・・・・





遼「まぁ。行きたいところはリストアップしとけよ。出来るだけ行ける様にするから。」

「ほんとか!!」

遼「出来るだけな。」





やったぁぁぁ!

よーーーし!ライブもやる気になってきた!

今なら全て上手く行くような気がする!
いや絶対上手く行く!!

ビバ京都!!