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「----ッ-----ぁッ・・!」
静かな部屋に響く余裕の無い息遣い。
そして我慢しきれずに漏れる、甘く掠れた嬌声。
「・・ハッ・・・ハァッ・・!」
軽い酸欠状態。
頭がクラクラして、目を瞑るとそのまま意識を持っていかれそうだ。
とにかく、熱い。
部屋の空気は涼しいくらいなのに体中から熱が溢れてくる。
「ちょっと---タイ・・ム・・・」
とりあえず落ち着かせてくれ。
横を向くとシーツが頬に触れた。
ひんやりしてて気持ちいい。
「大丈夫か?」
ボーっとしてると声が降って来た。
ゆっくり顔を動かす。
視線を上げるとチカチカする視界に鋭い瞳が見えた。
晋「透。」
「・・・ん・・」
晋「大丈夫か?」
「・・・?」
(え・・・と---?)
大丈夫って・・・何のことだっけ?
一瞬、質問の意味が分からなかった。
だが、それは一瞬。
「---ッ!ムム、ムリ!ムリムリもう無理っ!!」
自分の状況を思い出す。
そして一気に頭が覚醒。
大丈夫か、だと?
なんて白々しい。
大丈夫なわけないだろ!
晋「・・・元気だな。」
「バッ、バカヤロ!これのどこが元気なんだ!」
晋「激しく元気じゃねぇか。」
「ふざけんな!ちょ---待っ--!」
近づいてきた体を必死に押し返す。
だが、まるで無駄な足掻きだ。
「もう、やめ------ぁッ!」
そしてまた
甘く痺れるような愛撫が再開。
あれから一体
どれだけ時間が経った?
凶器・俺様キッスに翻弄され、あれよあれよという間に服を奪われ
気付けば服はおろか下着さえも着てない。
怒涛のスッポンポンスタイル。
そんな装備アイテム"無"の私の上に陣取る晋。
逃がさねぇよってことか?
さすが肉食系代表。
狙ったエモノは決して逃さない。
いやいやそんなことはどうでもいい。
逃げねば・・・
晋「こら。」
「----ッ!」
晋「逃げるな。」
「・・・・ぁッ!」
近づいてきた唇を避けると怒られた。
その上強引に腰を引き寄せられ更に近くなる距離。
そしてお仕置きと言わんばかりに胸元に吸い付いてきた。
「・・・ゃ、やめろッ!」
このキス魔め。
首筋、鎖骨、胸、腹部・・・
至る所に唇を押し付け紅い印をつけていく。
恐らく酷い状態になってるはずだ。
体を確認するのが怖い。
(----!)
恐る恐る下を見ると視線がぶつかった。
「ちょ---!」
肌から唇を離し口角を上げる晋。
濡れたソレが激しくエロい。
そして体を後退させ、腹部に吸い付いてきた。
もちろん、視線は繋がったまま・・・
「こ、こら---ぁ、ンッ・・・!」
そのままゆっくり、胸に向かって肌を舐め上げてくる。
そして胸の膨らみにチュッと吸い付き
敏感な突起に、ねっとりと舌を絡みつけた。
「・・ぁ---ぅあッ!」
強烈な刺激に背中が仰け反る。
「----ッッ、っ!」
吸われて転がされて、軽く歯を立てられ
その度に体がピクッと跳ね上がる。
「・・ッ---ぁ、あっ・・ん!」
終わらない愛撫に押さえ切れなくなる声。
次第に快感を受け流すこともできなくなって、下腹部がキュッ・・・と萎縮を始める。
そして---
ナカに沈み込んだ晋の指を
淫らに締め付けてしまう。
晋「そんなに気持ちいいのか?」
「---っ!」
晋「締め付けてくる。」
「----ッ・・うるさ・・い!」
わざわざ報告するとは・・・
なんて破廉恥なヤローだ。
卑猥な囁きに思わず足を閉じた。
と思ったら晋が邪魔で閉じられない。
退け、の意味を込めて思い切り睨んでやる。
晋「強がるなよ。」
「----ッ・・ぁ!」
クツクツと笑う晋。
そしてクチュッ、と卑猥な音を立てて指が動き出した。
同時に激しい快感が背中を駆け上がる。
「ゃッ、やめ----ッ!」
晋「止めていいのか?」
奥深くまで侵入した長い指が中を掻き回す。
そして一際感じる部分を見つけるとそこを執拗に擦り上げてくる。
---クチュ、クチュッ
耳を塞ぎたくなるような淫らな水音。
「こんなに濡らしやがって・・・」
そう指摘されてるような気がして、恥ずかしさに顔から火が出そうだ。
出来れば突き飛ばして逃げてしまいたい。
だが、体は悦んで晋の指を飲み込んでいく。
「・・ぁッ---抜い、て---!」
晋「嫌だ。」
今にも弾けそうな快感が何度も何度も押し寄せる。
腰が小さく震え、呼吸が浅くなっていく。
(ダメ・・・だ・・・!)
このままじゃまた
また、イってしまう---
「待っ---て!や・・嫌っ!」
晋「・・・!」
持てる力を振り絞ってヤツの体を押した。
---イくのは、嫌だ。
だって、アイツの声が聞こえるかもしれない
アイツの声も
アイツを思い出すのも
怖い。
「待ってッ・・・待って!」
怖い
怖イ・・・
コワイ・・・!
晋「透。」
「嫌だ---晋っ!」
晋「怖がるな、大丈夫だ。」
「----ッ--!」
大丈夫だって?
人事だからって適当なこと言うな!
声を最大にして訴えたい。
でも---
ダイジョウブ
晋が言ったからとかそんなじゃない。
だけど、大丈夫。
なぜって---
「んぅっ!」
前置きも無く唇を塞がれた。
無理矢理舌を捻じ込まれ口内を蹂躙される。
「んぅっ、ん・・・!」
首裏に回った手に顔を固定される。
舌先を優しく絡めてきたかと思えばきつく吸われて
息もつけない、激しい口付け。
でも---
すごく、気持ちいい
「んぅッ!?---んっ、んんッ!」
唇を塞がれたまま愛撫が再開された。
十分過ぎるほど濡れてるはずなのに、指の動きに合わせて奥からイヤらしい蜜が溢れてくる。
---恐怖?
そんなもの
キスが気持ち良過ぎて考えられない・・・
(----------っ!!)
ヤツの親指が固くなった突起を掠めた。
そして溢れ出した蜜を指に絡ませ、器用に擦り上げてくる。
「っ!---ッ・・んーッ!!」
指を追い出そうと収縮する秘部。
その抵抗を捩じ伏せ暴れまわる長い指。
そして快感を煽るように弄ばれる尖り。
(待っ------て・・・・!)
刺激も、快感も---激しすぎる。
「んッ、んぅッ、---っ!!」
腰が震える
背中が仰け反る
目の前が霞む
呼吸が、できない---
ダメ
ダメだ・・・
イ、く-----ッ---!
「---------ンッ---ッッ!!」
声にならない悲鳴。
それと同時に、体中が快感を貪った。
「ハッ-----ぁッ・・!」
解放された唇から勢いよく酸素が入り込む。
酸欠で頭がクラクラする。
「はぁ---ッ・・ぅ----ッ・・」
呼吸が上手く出来ない。
熱くて、苦しくて、体が重い・・・
そして予想通り
恐怖に呑まれることはなかった。
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