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「ぷ・・・・・っぷぷー!!!」
累「----お前。ビビるじゃんか、あんな・・・・」
彼女らには悪いことをしたが・・・
まぁでも累の前で喧嘩するよりは良かっただろ?
今度は一人の時を狙ってみるがいい。
意外と押しに弱そうだぞ、累たんは。
「良かった?私ってばなかなかプリチーだっただろ?」
累「プ、プリ・・・・・・・バカヤロ。」
プイッと顔を逸らす累。
可愛いヤツめ。
また赤く色づきやがった。
「それより累。てめぇ、私を利用しやがったな?」
累「え?」
「女子に絡まれるのが嫌で私を連れて行ったんだろうが。この確信犯め。」
全く、キュートな一面の裏側はやはり桜館住人か。
お前も蓋を開けたら真っ黒なんじゃねぇだろうな。
累「わ、悪かったよ。」
「ま、いいけど。大学生に見られて気分良かったし。」
累「そこ?」
「他に何があるんだ。それにしても、彼女らとメシ食い行かなくて良かったのか?」
累「なんで?」
「すっげー可愛かったじゃん2人とも。今日はうはうはだったかもよ?両手に花で。」
累「・・・俺は有希と食いに行くんだよ。」
「ふぅん。あぁいうタイプは苦手なんだな。」
累「-----。」
「可愛かったのに。累たんは贅沢なんですねぇ。」
眉間に皺を寄せて睨んできやがった。
こいつは本当にからかい甲斐がある。
「カワイイ顔してモテモテですなぁ。あー羨ましい。」
累「・・・・・。」
そんな顔されたらもっといじめたくなるだろ。
調子に乗ってコノヤローと突付いてやった。
(え・・・・・)
うわ、マジ睨み?
なんか目が怖い。
「あれ・・・お、怒った?」
累「・・・・・。」
そ、そんなに怒らなくてもいいじゃんか。
お近づきの軽いコミュニケーションだってば。
「うわっ!」
突然、腕に圧迫感を感じた。
急に引っ張られて首がカクンと落ちそうになる。
(うぉ・・・!)
こ、これはやばい。
からかいすぎた。
累の顔が---
唇がくっ付きそうなくらい近い。
「あー、ご、ごめん。言い過ぎたな。」
累「----あんまりからかうなよ。」
「うん。累が可愛かったから調子に乗った。気をつけます。」
累「"可愛い"とか、そういうのをからかうって言うんじゃないの。」
「え?あー・・・もう一回ごめん。」
累「・・・・・。」
「あ、あの、離れてくれよ・・・」
あと少しで0距離。
さすがにこれはちょっと・・・
累「・・・ふーん。」
「ふーんってお前------え。」
なぜか、累の口端が上がった。
「こら、変な笑いは止めなさい。そしてさっさと手を放せ。」
累「イヤだね。」
「おいおい。謝るから----」
---------チュッ
「・・・・・・・・・・・・・・は?」
唇に一瞬
柔らかい感触
累「これで許す。」
「--------。」
こ・・・・
こんのガキ!!!
「てめぇっ!!!」
累「っってぇなぁ!なにすんだよ!」
一発見舞った。
ガツンと食らわせてやった。
「なにすんだだと!?それはこっちのセリフだ!ふざけんなよてめぇ!さっさと車出せ!!」
累「チッ」
「舌打ちすんじゃねぇ!」
こいつ・・・
ちゅーしたよ!!
(なんのつもりだこいつ---!)
『僕はみんなの累たんだよ~』
みたいな顔してるくせによ!
なにが『これで許す。』だ!!
ふざけんな!
(公正してやらねばならん!!!)
このままじゃ杉浦君や五十嵐君のような黒いオーラを背負い込むことになる。
その前になんとか白い世界へ戻って来てくれ累!
お前はカワイイ心の弟だろ!?
キスを奪われたのもショックだが別の意味でもショックを受ける。
そして必ず公正させてやろうと誓った。
このままじゃ累が不憫すぎる。
その後、なぜかラーメンが食べたくなり、ボロいラーメン屋で飯を共にした。
安上がりな女だな、とボヤかれたが女にも色々いるんだぞと説教してやった。
「ご馳走様。それじゃ、そろそろ帰るか。」
累「ああ。」
店を出たら辺りはすっかり暗くなってた。
そして累の車に乗り込み、新居、桜館へ帰宅した。
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