ここはどこ、私は・・・

ここはどこ、私は・・・17 real Real



「なぁ西本。」
「なんだ。」
「私さ、高校生じゃないんだよ。」
「は?」





もう、ヤケだ。




信じてもらえるはずがない。
変な目で見られるに決まってる。




でも誰かに分かってもらいたくて
本当の自分を聞いてもらいたくて





怖くて怖くて





気が狂いそうなんだよ。





「社会人になって大分経つんだけどさ。ちなみに小さな保険会社でOLやってんの。」
「・・・。」
「一昨日、仕事帰りに友達と飲みに行ったんだけどさ。その帰りにトラックに激突したんだ。」
「・・・。」
「これがすっげぇ痛くてさ。出血もすごくてこのまま死ぬんだなって思った。」
「・・・。」
「でも生きてた。しかも無傷で。」
「・・・。」
「ビックリだろ?私もビックリした。でもそれだけじゃ終わらない。」
「・・・。」
「目が覚めたら知らない部屋にいた。お前の家の隣の部屋だ。」
「・・・。」
「鏡を見たら若返ってた。見ろよこれ、髪の毛ツヤツヤだよ。」
「・・・。」
「しかも高校生って・・・一昨日までOLだったんだぞ?何がなんだかさっぱりよ。」
「・・・。」





空に向かって溜め息をついた。





我ながらなんて陳腐なファンタジーに巻き込まれたかと思う。





 飲み帰りにトラックに跳ねられ
 目が覚めたら女子高生になってました。





有り得ない。

しかも面白くない。

出来れば夢であってくれと心から思う。







「信じてくれるか?」
「・・・。」
「まぁ、信じられないよな。」
「・・・。」







黙って話を聞いてくれた西本。
まぁドン引きしてただけかもしれないけど。





もう一度溜め息をつき、恐る恐る西本を見上げた。





するとそこには








真っ直ぐで、真剣な瞳。








(え・・・)






大きな手がゆっくり近づいてくる。







そして私の頭を、ポンポンと撫でた。







(まさか、まさかお前---!)






胸が熱くなった。
喜びと嬉しさで涙が出そう。







もしかしてお前、私を信じて---