九割説明不足

九割説明不足—9 SAKURA∞SAKU first




純「あれ?姫の携帯?」

「あぁごめん、ちょっと失礼---あ。」






ディスプレイには------《遼》






高校以来の悪友。

専ら飲み仲間だな。






「もしもし?どうしたー?」

『よぉ。元気か?』

「元気かって・・・2日前に会わなかったか?」

『そうだったか?ほぼ毎日会ってるから一日会わねぇと変な感じだなー。』

「・・・・・その発言、恋人みたいで笑える。」

『なっ---そういうつもりじゃ---!』

「冗談だろそんなに焦るなよ。で?どした?」

『…いつも通り飲みの誘い。この前飲んだとこに来てんだ。どうせ今日も飲むだろ?お前も来いよ。』

「え、マジ?行く行く!じゃあ着いたら連絡するよ。」

『了解。』






嬉しい嬉しい飲みのお誘いでした。






(やったー。あいつ、今日も飲みに出てたか!)






一人で飲むより相手がいた方が断然楽しい。

これ、飲みの鉄則っすよね。






累「彼氏?」

「え?違う違う。飲み友達。」

累「今から飲みに出るのか?」

「あぁ。」

純「こんな時間から?…もう遅いし、危ないよ。」






(何をおっしゃる天宮純君。)






時間は23時を少し過ぎたところ。

私の夜はこれからだ。

それに---









「飲まないと眠れないんだよ。」

「「え?」」









はてなを浮かべる二人を背に部屋から出た。