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チューに至る目前、杉浦君の口を手で塞いだ。
上手いこと奴の手が顎から離れてくれたのでササッと距離を取る。
杉「てめぇ・・・」
私を気に入らなかったのかなんだか知らねぇけどな・・・
お前らのために既に家も解約しちまったんだ。
この若さで私にダンボールで生活しろと?
それにこの年でお遊びのチューなんかにひるむかボケ。
「色々分かってたら断ったんすけどね。既に引き受けちゃったんで。とりあえずお世話になります。」
「「「・・・・・。」」」
「あと杉浦君。そうゆうことは彼女とやって下さいね。私、今時の軽いスキンシップについていけないんで。五十嵐君を初め、同類の方がいたらヨロシクお願いします。」
「「「・・・・・。」」」
---しーん
「・・・・・・?」
え、ちょっと・・・
なんでこのタイミングで再沈黙?
「あ、あの・・・?」
い、嫌がらせ?
この瞬間から既に管理人いびりは始まっていると?
要「ぷッ・・・」
「・・・へ?」
突然、要ちゃんが噴出した。
「なんすか・・・?」
要「いやぁ、有希ちゃん面白い子だね。」
「---面白い?」
要「だって、真樹がキス拒否られたの初めて見た。」
「は・・・?」
なんじゃそりゃ。
激しく意味が分からない。
どうやら帝王は初対面女子の唇を奪うのに目が無いらしい。
今まで無敗だったようだが連覇を目指すなら相手を選べ。
要「ぷ、ぷぷっ・・・」
「・・・・・・。」
何がそんなに可笑しいのか、要ちゃんは笑いを堪えきれず肩が揺れてる。
純「姫って変わり者なんだね。それにさりげなく孝を同類って認識してるんだ?」
変わり者って君・・・
この中では一番まともだと自信を持って叫べるけどな。
それに
「杉浦君と五十嵐君は同類でしょ、カクジツに。」
「「あはははっ!」」
我慢し切れなくなったらしい。
要ちゃんと純君が声を上げて笑い出す。
累君もしれっと笑ってるし。
一方、杉浦君と五十嵐君は不機嫌オーラ全開だ。
うん、非常に怖い。
要「ま、まぁとにかく、管理人になるんだろ?ヨロシクな、有希ちゃん。」
「へ?あ、こちらこそ。宜しくお願いします。」
この中では一番まとめ役に適任と見られる要ちゃんがしめてくれた。
まぁ、受け入れてもらえる日は来ない思うが・・・
引き受けたからにはぼちぼちやってみるしかない。
要「ところで荷物はどうやって持ってくるの?」
そうだ。
これから大変な引越し作業がある。
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