「たつ---みッ---ッ!」
力いっぱい肩を押す。
でも・・・嘲笑うかのようにビクともしない。
「・・・ッぅ----んッ・・・!」
激しく犯される口内。
だんだん熱を帯びる自分の体。
(ダメ----だ・・・)
再び頭がふわふわしてくる。
体の力が抜けていく・・・
これってこいつの舌が熱いせい?
それとも急に上がった体温のせい?
それとも----
辰「お前・・・キスが好きなんだな。」
「----------ッッ!!」
まさか・・・
と思ってたことをストレートに言われて。
思わず息を呑んだ。
「そ、そんなことない!」
そして思い切り否定する。
辰「そんな物欲しそうな顔して・・・全然説得力ない。」
「なっ----!」
すごい勢いで顔に熱が集まった。
とっさに口に手を当てる。
キスが・・・好き?
そんなこと考えたことも無かった。
そもそもこんな激しいキスを交わしたことなんて無い。
でもさっきのは確かに
体がふわふわした・・・・
辰「へぇ・・・その顔、カワイイ。」
「-------っ!」
---恥ずかしい。
キスにボーっとしてしまった自分も。
その自分をカワイイなんていうこいつも。
恥ずかしい。
それに・・・おかしいだろ!
好きでも無い相手だってのに!
辰「もう一回する?」
「バ、バカ言うな!ていうか離れろ!」
辰「バカ言ってんのはお前だ。」
「とにかく---退いてくれよ!」
辰「だから・・・バカ言ってんじゃねぇよ。」
「っっ!」
強い口調。
それと裏腹に、優しく頬を撫でられる。
無意識に体がビクッと跳ねた。
辰「お仕置きだって言っただろう?」
低い声が部屋に響く。
「お、お仕置きって----」
少し上から見下ろす辰巳さん。
クスクス笑いながら口端をキュッと上げる。
電気のついてない寝室。
開け放たれたドアから入る頼りない光がヤツを照らす。
辰「今日は・・・止めてやらねぇからな。」
僅かに近づいた顔。
その顔は
まるで・・・悪魔。
「あ、あの・・・今日はすみませんでした!私が悪かったです!ちゃんと連絡するべきでした!反省します許してください!」
謝った。
あっさり謝った。
だってこいつ・・・・
目がマジでヤバイ。
辰「透。」
「とりあえず退いて下さい!」
辰「透。」
「は、はい!」
辰「抱かせろ。」
謝っただろー!!
なんて言う暇はなかった。
「ぃ------やッ---!!」
ほとんど肌蹴たシャツを開かれて
下に来ていたキャミを掴んだと思ったら・・・
「や・・やめッ-----!」
シャツと一緒に一気に脱がされる。
「えッ---ちょっと・・・嘘だろ!?」
ジタバタ暴れると手首まで上がった服をそのまま手首に絡み付けられる。
待て待て待て待て・・・
は、外れない!!
「た、辰巳さんっ!外してくれよ!」
辰「なんで?」
「なんでって----うわっ!」
辰「いい眺め。」
「-------ッ!!」
服が絡みついたまま頭の上に押さえつけられる手首。
ちょちょちょっと待て!
あんた----
なんて格好させてくれてんだよ!
辰「さぁて・・・・・」
「----------ッぅ!!」
ウエストから上に向かって指が肌をなぞる。
それに伴って背中にしびれが走っていく。
辰「たっぷり鳴いてくれよ?」
震えを感じさせるような低い声が部屋に響く。
「--------んッ!!」
胸元に軽く歯を立てられる。
ただそれだけで
熱くなった体は思い切りビクついた。