SAKURA∞SAKU first

家族会議—–3 SAKURA∞SAKU first

累「え・・・・・・?」
純「引退って・・・・どういうこと?」
「管理人辞めるんだよ。今までの奴らよりは長続きしただろ?」
要「ちょ、ちょっと--あのねぇ有希ちゃん・・・」
「これから先、昨日みたいに迷惑をかけることが絶対起こると思う。でも理由を言えない。」
累「理由なんて言わなくていいよ!」
「私だったら・・・・・嫌だ。」

 

お前らだってそうだろう?

仲が良い間にも確かに隠し事はある。
でも私の場合、隠しきれてないんで。

 

累「そんなの絶対ダメだ!」
純「うん。ダメだよ。」
「ダメじゃねぇよ。」
要「・・・・・・・・・。」

 

曖昧な付き合い方はお互いいい気持ちはしないだろ。

目に見えて気になることを見て見ぬ振りしながら付き合うなんて・・・
私は嫌だ。

 

 

真「バカかお前は。」

「な、なんだとっ!?」

 

 

容赦ない一声。

そんな風に言わなくていいだろ。
真剣に考えたんだぞ。

 

「あのなぁ真樹、私は--」
真「俺らがお前に言うことは、2つだ。」
「へ・・・?」

真「1つ。怖くなったり追い込まれそうになったら俺達の誰でもいい。頼れ。

 2つ。俺達の傍から離れるな。

 それだけだ。」

「・・・・・は?」

 

な、なんだそれは・・・

 

要「分かんないかなぁ。俺ら、有希ちゃんに嫌な思いして欲しくないって思ってる。"夢"のことに関しては特にね。」
「・・・・・・。」
要「だから、迷惑掛けるとか勘違いして離れていかれたら・・・それこそ超迷惑だからな。」
「え--」
累「それに有希を迷惑だなんて思ってる奴ここにはいないよ!」
純「そうだよ姫。離れるなんて・・・そんな悲しいこと言わないで?」

 

ちょ、ちょっと待ってくれ・・・

 

孝「離れる?今更そんな勝手なことが出来ると思ってんのか?」
「え・・」
孝「もしそんな行動に出たら・・・監禁するからな。」
真「その必要はねぇ。俺がいないと満足できねぇよう躾け直してやる。」
「・・・・・・・・・。」

 

なな、なに言ってんだお前ら。

監禁とか躾けだとか・・・
改めて言われると寒気を感じる。

やはりこいつら変態だ。
もはやエロスや野獣さえも可愛く感じる。

 

いやいやそうじゃない。
そうじゃなくて・・・

 

「なんか・・・・・・サンキュ。そんなこと言ってもらえるとは思ってなかったんで・・・素直に嬉しいよ、ありがと。」
「「「・・・・・・・。」」」
「ていうかお前ら・・・意外に人好しなんだな。」
「「「・・・・・・・。」」」

 

普段は平気で私を虐めるくせに。

どういう心境の変化だ?
まさかボランティアか?

 

孝「お前のせいだ。」

「---は?」

要「全く。」
真「調子狂う・・・」
純「確かに、そうだよね。」
累「別にいいじゃん。」

 

何言ってんのこいつら。

君達のお人好しは私のせいなのか?
なんで私が悪いみたいな空気になってんの?

 

「・・・意味分かんねぇ。」

 

マジで。

ていうか話逸れてる。
こんな話がしたいんじゃない。

 

「とにかく--」
孝「とにかく、」
「ちょ---話を聞けよ。」

孝「有希。」

「・・・・・・・なに。」

 

5人の視線が一気に突き刺さる。

まるでこれ以上なにも言うなとでも言うような鋭い目。
なのにどこか温かさを感じるのは気のせいじゃない。

 

(なんなんだよお前ら・・・)

 

決めたんだよ。
これ以上迷惑掛けないって。

だから

だからこれ以上優しくしないでくれよ・・・

 

 

孝「お前は俺らが守る。

 だからお前もしっかり守られろ。

 いいな。」

 

 

だから---

優しくすんなって・・・

 

 

孝「返事しろ、有希。」

 

 

直視できないくらい真っ直ぐな目。

他の奴らも同じ。
少なくとも嘘を言っている目には見えない---

 

 

累「ちゃんと返事してよ有希。」

 

 

ちょっと・・・・・・・待って。

 

 

要「理由なんて話さなくてもいいの。ちゃんと守るからさ。」

 

 

おいおいマジで待ってくれよ。

 

 

純「姫がいなくなるなんて・・・そんなの考えられないよ。」

 

 

なんなんだよ・・・
なんでそんなこと言ってくれちゃうわけ・・・

 

 

真「おい、さっさと頷け。」

 

 

なんだよ。

もう、本とに
ちょっと・・・

 

 

孝「ここにいろ、有希。」

 

 

私って

 

 

結構幸せな奴なのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

「---------ィィィイエスアイドゥー!!」

「「「 ・・・・・・・・・・・・・・・・・。」」」